「初期費用0円でホームページが作れます」という営業電話。「今のサイトのままでは危険です」という突然の訪問。——ホームページ作成の世界には、Webに詳しくない事業者を狙った悪質な商法が、形を変えながら残り続けています。
私はWeb業界の実務者として、こうした契約で身動きが取れなくなった事業者の相談を何度も受けてきました。手口は毎年変わりますが、共通する構造は1つです。「相手の知識のなさ」を利益の源泉にしていること。逆に言えば、見分けるポイントを知っているだけで、被害の大半は防げます。この記事では、代表的な手口と見分け方、その場で使える切り返し、被害時の相談先までを解説します。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
先に結論:この3つだけは今日から守る
まず最初に、結論からお伝えします。
1つ目。「0円」「無料」から始まる営業には、必ず回収の仕掛けがあります。制作費が無料でも、月額保守やリース契約で総額数百万円になる構造が典型です。
2つ目。その場で契約しないこと。「今日だけの特別価格」は、冷静に比較されたら負ける商品の売り方です。まともな制作会社は、検討の時間を奪いません。
3つ目。ドメインとサーバーの契約者名義は、自社にすること。ここを業者名義にされると、解約時にサイトもドメインも人質に取られます。
最大の被害パターン:高額リース商法

被害額が最も大きく、歴史も長いのが「リース契約」を使った商法です。仕組みを知っておいてください。
本来リースは、コピー機のような「物」を借りる契約です。ホームページのような無形のものはリースになじまないため、業者は「ホームページ更新用のソフトが入ったパソコン」などの物品を挟んで、実質的に制作費をリース契約に仕立てます。月々3〜5万円×5〜7年——総額にすると200万〜400万円。相場の何倍もの金額です。
この商法の本当の怖さは、金額ではなく解約できないことです。リース契約は原則中途解約ができず、しかも契約相手は制作業者ではなく信販会社。制作業者が倒産してサイトが消えても、リース料の支払いだけが残ります。事業者間の契約にはクーリング・オフが適用されないことが多く、「あとで気づいた」では取り返しがつきません。
見分け方は単純です。ホームページの話なのに、契約書に「リース」「信販」「クレジット」の文字が出てきたら、その場で持ち帰って専門家に見せる。これだけで最悪の被害は避けられます。
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時系列で見る手口:契約前・契約中・契約後
リース以外の手口も、時系列で整理すると構造が見えます。
| 段階 | 典型的な手口 | 狙い |
|---|---|---|
| 契約前 | 「無料で作ります」「検索1位を保証」「今のサイトは危険」という不安煽り | 冷静な比較をさせずに契約へ急がせる |
| 契約中 | 見積もりにない追加請求/「あれはオプション」の連発/納期の引き延ばし | 契約後の力関係を利用した増額 |
| 契約後 | ドメイン・サーバーを業者名義で握る/解約時に高額な「データ譲渡費」を請求 | 辞められない状態を作り、保守費を取り続ける |
契約前の手口で近年増えているのが、「SEOで上位表示を保証します」という営業です。検索順位はGoogleが決めるものであり、何者も保証はできません。保証を口にする時点で、無知か不誠実かのどちらかです(順位を金で買う施策の危険性は被リンクの記事で解説したとおりです)。
契約後の「名義の人質」も深刻です。ドメイン(サイトの住所)が業者名義だと、業者を変えたくてもドメインを持ち出せず、長年育てた検索評価ごと捨てることになります。既に業者名義になっている場合の移管は、サイトリニューアルの記事で解説した評価の引き継ぎとあわせて計画してください。
危ない業者を見分ける7つのサイン

- 電話・訪問営業で「無料」「0円」から話が始まる
- 「今日契約すれば」と即決を迫る
- 「検索1位を保証」など、保証できないものを保証する
- 契約書にリース・信販・クレジットの文字がある
- ドメイン・サーバーの名義を自社にできない
- 見積もりの項目が「一式」ばかりで内訳がない
- 会社の実在情報(住所・制作実績・担当者名)が確認できない
1つでも当てはまったら、少なくとも即決はしないでください。そして、断るときの切り返しはこの2つで十分です。「契約書を持ち帰って専門家に確認します」「他社と比較してから決めます」。まともな会社ならどちらも快諾しますし、悪質な業者はこの一言で態度が変わります。態度が変わったら、それが答えです。

すでに契約してしまいました。毎月の支払いが苦しいのですが、どうすれば……。
1人で抱えず、すぐに公的な窓口へ相談してください。国民生活センター(消費者ホットライン188)は事業者の契約でも相談に乗ってくれる場合があり、消費者庁も悪質商法の情報を公開しています。契約書・見積もり・やり取りの記録を揃えて、時系列で説明できるようにしておくと話が早く進みます。金額や契約内容によっては、弁護士(各地の弁護士会の法律相談)への相談も選択肢です。「騙された自分が悪い」と考える必要はありません。相手はそれを職業にしているプロです。
まともな制作会社の見分け方
危ない業者の逆を確認すれば、そのまま良い会社の条件になります。①見積もりの内訳が具体的で、質問に答えられる。②ドメイン・サーバーを自社名義にすることを当然としている。③できないこと(順位の保証など)を「できない」と言う。④契約前に、目的や現状について質問してくる——売ることより、合うかどうかを確かめようとする会社は信頼できます。
そもそも適正な相場観を持っておくことが、最大の防御になります。費用を抑える正攻法はホームページ作成を安くするコツに、公開後に必要な技術面の基本はSEO内部対策の記事にまとめています。相場を知っている相手は、騙しにくいのです。
よくあるご質問
まとめ:知っているだけで、ほぼ防げる
- 「0円」「無料」から始まる営業には回収の仕掛けがある
- ホームページの契約書に「リース」の文字が出たら持ち帰る
- 順位の保証はあり得ない。口にした時点で候補から外す
- ドメイン・サーバーは自社名義。名義の人質が最も高くつく
- 困ったら消費者ホットライン188へ。1人で抱えない
次の一歩は、いま届いている営業や既存の契約書を、この記事の7つのサインと照らし合わせることです。1つでも該当したら、即決せず専門家に見せてください。セカンドオピニオンとしての契約内容の確認や、適正な制作・運用の相談は制作・運用支援で承っています。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
