キーワード選定をChatGPTに任せたところ、月間の検索回数まで数字で答えてくれた——その数字を企画書にそのまま書いてよいのか、手が止まる場面があります。
結論から言えば、2つの道具は競合ではなく、得意分野がまったく違う道具です。当社は自社メディアで100本を超える記事を運用し、狙った言葉でどこまで順位が届くかを実測しています。その実務での答えは、数値の事実はキーワードプランナー、言葉の展開と解釈はChatGPT、選定の判断は人間という3者の役割分担でした。
この記事では、AIに検索回数を聞くと何が返るのか、2つの道具をどう往復させるのか、そして数字に出ない需要をどう扱うのかまでを順に扱います。読み終えたあとは、候補の言葉を前にして「どちらの道具に何を聞くか」を自分で決められるはずです。
街中文学は、SEO記事制作に特化したAIツール「Buncraft」と、SEOの疑問に対話で答える「SEO相談チャット」を提供しています。記事づくりの効率化を、まずはツールから始めたい方向けです。
先に結論:数字はツール、言葉はAI、判断は人間
まず最初に、結論からお伝えします。
- ChatGPTに検索ボリュームを聞かない(推測の数字が返る)
- キーワードプランナーは言葉の意味を理解しない
- 数字は需要の証明の一つ。唯一の証明ではない
1つ目。ChatGPTはGoogleの検索ボリュームのデータに接続していません。聞けば数字の形で答えが返りますが、中身はAIが組み立てた推測か、どこかのサイトに載っている推定値です。何がどう返るのかは、次の章で分けて見ます。
2つ目。検索する人がどんな状況で、何に悩んでいるか——意図の解釈と言葉の展開はChatGPTの得意分野です。
3つ目。どのキーワードで書くかの最終判断は、事業を知る人間の仕事です。そしてその判断では、数字に出ない需要——顧客が実際に口にする質問——も、数字と同じ重さで扱います。理屈は判断基準の章で説明します。
ChatGPTに検索ボリュームを聞くと何が返ってくるか
ChatGPTに検索ボリュームを聞いても、返るのは推測の数字です。検索回数はGoogleが持つ検索履歴の集計で、そのデータに接続していない対話型AIは、言葉の見た目から組み立てた数か、どこかのサイトに載っている推定値を返します。数字がずれる理由と、それでもAIに任せてよいことは別の話なので、分けて扱います。
返ってくる数字が実際の検索回数と違う理由
ChatGPTの数字がずれるのは、検索回数の集計そのものに接続していないからです。では、接続しているツール側の数字なら正確なのか。Google 広告ヘルプには「デフォルトでは、言語に関係なくそのキーワードの 12 か月間の平均検索ボリュームが表示されます。」とあり、過去の指標に関する注意として「検索ボリュームのデータは概数です」とも明記されています(キーワード プランナーの予測について)。ツール側の数字でさえ、いまこの瞬間の実数ではなく、12か月の平均のおおよその値だということです。
見えている範囲という点では、順位や表示回数のデータにも同じ限界があります。当社の別記事1本を2026年6月28日〜9月25日のSearch Consoleで見ると、URL全体では表示92回・クリック3回・平均掲載順位8.4位でした。ところが検索語に分けると、開示されたのは4回分(92回の4.3%)のみ。主題に掲げた「タイトルの付け方」という語は26位・表示3回・クリックなしという状態でした。
この数字には読み方の条件が3つ付きます。自社1記事の実測であり、一般化はできません。Search Consoleは表示回数の少ない検索語を開示しないため、開示された4回分と合計92回の差は内訳が見えないまま残ります。平均掲載順位も、2025年9月のGoogleの仕様変更より後の期間の数値なので、それ以前の水準とは比べられません。
結論はひとつです。AIが返す数字は推測、ツールの数字はデータの一部(12か月の平均の概数)。性質は別ものですが、どちらも全体を映してはいません。だから数字は「桁の確認」に使い、小さな差で勝ち負けを決める物差しには使いません。
それでもChatGPTに聞いていいこと
数字を聞かない代わりに、言葉を聞きます。ChatGPTが強いのは、ある状況にいる人がどんな言い方をするかを並べること、そして候補を検討段階や悩みの種類で分類することです。ここはキーワードプランナーにできない仕事です。
そのまま打てる形にすると、たとえばこうなります。「採用サイトのリニューアルを任された人事担当が口にしそうな言い方を、検索する言葉のまま30個挙げて」。返ってきた30個のうち、自分では思いつかなかった数個が、この道具を使った成果物です。
ただし、その言い方が実際に検索されているかどうかは、AIには分かりません。言葉はAI、数字はツールという順番を守るかぎり、AIの推測が計画に混ざることはありません。
両者の得意と不得意
2つの道具の性格を並べると、分担は自然に決まります。キーワードプランナーは数字を出す道具、ChatGPTは言葉を出す道具で、どちらも「どの言葉で書くか」という答えは返しません。順に、それぞれが答えられる範囲を確認します。

| 観点 | キーワードプランナー | ChatGPT |
|---|---|---|
| 検索ボリューム・競合性 | Googleの検索データにもとづく概数(得意) | データなし。聞くと推測で答える(危険) |
| キーワード候補の展開 | 関連語の機械的な提示まで | 悩み・状況・言い換えの発想が広い(得意) |
| 検索意図の解釈 | できない | 「この言葉で検索する人の状況」を言語化できる |
| 自社との相性判断 | できない | できない(事業を知る人間の仕事) |
キーワードプランナーが答えられること
キーワードプランナーはGoogle広告の公式ツールで、ヘルプには「Google キーワード プランナー ツールを使用すると、ビジネスとの関連性が高い新しいキーワードを見つけて、予測されるそのキーワードの検索数や、そのキーワードをターゲットにする場合の費用の見積もりを確認することができます。」と書かれています(キーワード プランナーを使う)。候補探しと見積もりのための道具であって、検索した人の気持ちを読み解く道具ではありません。
この性格を知っていると、使いどころが決まります。候補を貼り付けて桁を確かめる、競合性の高低で広告主の多さを見る、季節の山を確かめる——ここまでが答えられる範囲です。「この言葉で書くべきか」は、ツールの外側に残ります。
ChatGPTが答えられること
ChatGPTが答えられるのは、言葉の側です。「この言い方をする人はどんな状況にいるか」を文章にできますし、同じ悩みの言い換えもいくつも出せます。2語と3語で意図が変わる場合に、どちらを記事で受けてどちらを一覧ページで受けるかという役割分担の相談相手にもなります。
ただし、どちらの道具も「答え」は返しません。数字と言葉という材料を出すところまでが道具の仕事です。Googleの有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成は、「訪問者に満足してもらうために必要な才能、スキル、専門知識がコンテンツに示されているかどうか」を自己評価の問いとして挙げています。この問いに答えられるテーマを選ぶ仕事は、材料を組み合わせる人間に残ります。
この構図は、料理にたとえると分かりやすいはずです。キーワードプランナーは市場の仕入れ値と入荷量を教えてくれる卸売市場、ChatGPTは食材の組み合わせを無限に提案してくれる相談相手。しかし「今日のお客様に何を出すか」を決めるのは料理人です。道具が増えても、献立の責任者は変わりません。
5ステップの連携手順
当社の実務で使っている、両者をつなぐ手順です。まず全体像を5つのステップで示し、そのあとで「広げる・絞る・決める」の3工程に分けて、それぞれ何を見て判断するかを添えます。
ChatGPTで読者の悩みを言語化する
「〇〇の担当者が検索しそうな悩みを、検索する言葉のまま30個挙げて」——発想の網を広げる壁打ちです。
ChatGPTで候補を分類・言い換え展開する
挙がった候補を「検討段階別」「悩みの種類別」に分類させ、同じ悩みの言い換え表現も出させます。
キーワードプランナーで数値を確認する
候補リストの検索ボリュームと競合性を実データで確認します。ここで初めて数字が入ります。
人間が「書く価値」で選定する
数字の大きさでなく、自社の読者と成果への近さで選びます。月100回でも問い合わせに近い言葉は宝です。逆に月1万回でも、読者が自社の顧客になり得ない言葉は空振りです。
選んだ言葉の検索意図をChatGPTで深掘りして構成へ
「この言葉で検索する人の状況・知りたいことを整理して」と依頼し、構成案の材料にします。構成の承認は人間が行います。
ポイントは、ChatGPTが2回登場することです。数値確認の前(発想の拡張)と後(意図の深掘り)で役割が違い、この往復が数字だけの選定や思いつきだけの選定を防ぎます。慣れれば半日かからない作業ですが、ここを飛ばすと、そのあとの執筆がまるごと空振りになりかねません。ステップ1の出力のイメージも示しておきます(架空の例です)。「経理ソフトの導入を任された総務担当」なら——「経理ソフト 乗り換え データ移行」「会計ソフト 個人事業主 違い」「経理ソフト 導入 稟議 書き方」……。30個も出せば、自分では思いつかなかった言葉がたいてい数個混ざります。その「思いつかなかった数個」こそ、壁打ちの成果物です。全部を採用する必要はなく、事業に関係する10個程度に絞ってステップ3へ進みます。指示文の型はChatGPTの効率化をご参照ください。
候補を広げる(数字を見ない)
ステップ1と2が広げる工程です。ここで数字を見ると、発想が平均値に寄ってしまいます。広げる軸は、情報収集(「〇〇とは」)・比較検討(「〇〇 おすすめ」)・取引(「〇〇 依頼」)・指名(ブランド名)の4つの意図と、軸になる言葉×状況や条件を表す言葉の掛け合わせです。
打つ文はこの形で足ります。「『〇〇』を軸に、情報収集・比較検討・取引・指名の4つの意図に分けて、検索する言葉のまま候補を出して」。
数字で絞る
ステップ3が絞る工程です。候補をキーワードプランナーに貼り付け、桁と競合性を確かめます。見るのは「10か、100か、1,000か」という桁で、170と210の差は判断材料になりません。先ほどの公式の注意(12か月平均・概数)がそのまま効いてくる場面です。
検索結果を自分の目で見て決める
ステップ4と5が決める工程です。残った候補は、実際にその言葉で検索して上位の顔ぶれを確かめてください。公式サイトばかりが並ぶ言葉、まとめ記事しかない言葉、AIによる概要が答えを出してしまっている言葉——自社が入れる余地は、数字ではなく検索結果に表れます。
意図の深掘りを頼むときは、この形で足ります。「この言葉で検索する人の状況と知りたいことを、優先順位をつけて整理して」。出てきた材料から構成を組み、構成の承認は人間が行います。
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プロの判断基準:数字に出ない需要をどう扱うか
ここからは、選定の物差しそのものの話です。キーワードプランナーの数字は、正確に言えば「検索という行動」の集計です。ところが読者の情報行動は変わり始めています。検索窓に打ち込む代わりに、AIに「〜の場合はどうすればいい?」と文章で聞く——この行動は、どのキーワードツールの数字にも現れません。つまり、需要には数字に出る層と出ない層があります。

| 需要の層 | 特徴 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 数字に出る検索需要 | 従来の検索行動。競合も同じ数字を見ている | キーワードプランナーの実データ |
| 数字に出ないAI質問需要 | AIへの相談・長文の質問。ツールに現れない | 顧客の質問メモ・自分でAIに聞いてみる |
| まだ言葉になっていない潜在需要 | 悩みが検索語の形になっていない | 営業・商談・問い合わせの現場の言葉 |
ここから、選定の判断基準がひとつ増えます。「数字ゼロでも、顧客が実際に口にした質問なら書く」。実在の質問は、ツールの数字がゼロでも、数字と同じ重さで扱う価値があります。少なくとも1人が現実に悩み、おそらくその後ろに同じ状況の人が並んでいます。そして数字がない言葉は、競合の選定リストからも落ちやすい。先に書けば、入口を取りやすい場所になります。
実務では、ステップ4の選定リストに「実在の質問(数字なし)」の枠を設けて、数字のある候補と並べて扱ってください。数字のある言葉で検索の面を作りつつ、数字のない質問で誰も書いていない答えを置く——この両建てが、検索とAI検索の両方の入口に効きます。具体的なキーワードで勝つ戦い方は3語から書く戦場選びでも扱っています。
AI質問需要の確かめ方も、難しくありません。候補の悩みを、自分がAIに相談するつもりの文章にして実際に聞いてみるのです。返ってきた答えが浅い・一般論で終わる・自社なら補足したいことがある——そう感じたら、そこがAIの答えに空いた穴であり、記事で埋める価値のある場所です。ツールの数字とAIの答えの質、2つの物差しで候補を見ると、選定の解像度が一段上がります。
今泉の視点:選定会議で一番危ないのは、「この言葉は数字がないから却下」という一言です。数字で見つかる言葉は、ライバルも同じツールで見つけています。一方、お客様が商談で口にした質問は、世界でまだ誰も記事にしていないかもしれない。数字は過去の検索の集計であり、実在の質問は目の前の需要そのものです。当社の選定では、顧客の質問メモをキーワードプランナーと同格の「データソース」として扱っています。道具が皆に行き渡った時代、差がつくのは道具に映らないものを見ているかどうかです。
検索回数の大きい語を選ぶことと、順位に届くことは別だった
「数字の大きい語から書く」という方針は、実際の結果と合っているのか。当社が2026年8月15日に、自社メディアの112本を対象にSearch Consoleで狙った言葉の順位を調べたところ、90日間(2026年5月15日〜8月12日)で20位以内に入っていたのは7本だけで、いずれも月1,300回以下の言葉でした。月2,000回以上の22本からは、1本も入っていません。
| 月間検索回数の帯 | 対象の本数 | 狙った言葉で検索結果に出られた割合 | 20位以内に入った本数 |
|---|---|---|---|
| 〜100回 | 9本 | 33.3% | 1本 |
| 110〜300回 | 34本 | 23.5% | 2本 |
| 310〜1,000回 | 38本 | 28.9% | 3本 |
| 1,100回〜 | 31本 | 38.7% | 1本 |
帯で切っても、検索結果に出られた割合に方向性のある差は出ませんでした。20位以内まで見ると、いちばん太い帯(月1,100回以上・31本)から入れたのは1本です。つまり検索回数の大きさは「どれだけの人が探しているか」を教えるだけで、「自分が取れるか」は教えてくれません。この表の数字には条件が5つ付きます。Search Consoleは検索回数の少ない語を開示しないため、細い側は過小評価になります。表示がないことを理由にインデックス未登録とは言えません。公開からの経過日数は帯ごとの中央値で11〜49日と全体に短めです。ドメインが新しく被リンク施策をしていない1サイトの実測でもあります。そして20位以内の7本も、クリックはまだ付いていません。
条件を踏まえても、実務の判断は変わりません。選ぶ順番は、数字の大きい側からではなく、自分が取れる側からです。
数字が小さい・付かない言葉をどう読むか
やり方の新しさは、検索の言葉にほとんど現れません。当社が2026年10月14日に、キーワード調査にまつわる10語をGoogle広告の検索ボリューム(日本・日本語・API経由で取得)で一括照会した結果が、下の表です。
| 検索語 | 月間検索回数 |
|---|---|
| 検索ボリューム 調べ方 | 880 |
| キーワードプランナー 使い方 | 720 |
| キーワードプランナー 無料 | 170 |
| キーワード選定 コツ | 50 |
| chatgpt キーワードプランナー | 10 |
| chatgpt 検索ボリューム | 10 |
| chatgpt キーワード選定 | 10 |
| キーワード選定 ai | 計測不能 |
| chatgpt seo キーワード | 計測不能 |
| chatgpt キーワード調査 | 計測不能 |
道具の名前で引く人はいても、「AIと組み合わせる」という言い方で引く人は、桁がふたつ小さい数にとどまります。実務でこれだけ話題になっている組み合わせが、検索の言葉には出てきていないわけです。ここで「需要がない」と読むと、現場で起きている変化を丸ごと取りこぼします。
そもそもツール側で数字が付かない(計測不能になる)のは何を意味するのか。Google 広告でキーワードに付く「検索ボリュームが少ない」というステータスの定義では、「Google での検索履歴がほとんどないキーワードに表示されるステータスです。」とされ、検索回数が少しでも増えれば再びアクティブになり、このステータスは定期的に確認・更新されると説明しています(検索ボリュームが少ない: 定義)。数字が付かないことは「需要の不在」ではなく「履歴がほとんどない」という意味です。
だから数字の付かない言葉は、却下するのではなく、さきほどの3層の表の2段目・3段目として扱います。判断の基準は数字の有無ではなく、実在する人と事業との距離です。
流通している「目安」も同じ目で疑う
疑う目は、AIの数字だけに向けるものではありません。「ビッグワード」の線引きについて、当社が2026年8月15日に検索結果の10ページを読み比べた時点では、下限を数値で示していた7ページが「月間1万回以上」で一致していました。ところが、その1万回という数字の出どころを示したページは1つもありません。さらに、「線が明確に定められたものではない」と本文に書いたページが4つあり、そのうち3つはそのうえで1万回を挙げていました。
数字が一致していることと、根拠があることは別です。自社にとって「太い語」と呼ぶ線は、他人の目安ではなく自社の実績から決めます。さきほどの112本で言えば、20位以内に入れた7本はすべて月1,300回以下でした。この水準は、サイトの地力が上がれば動きます。
AI検索の時代に、対策する対象は何に変わるか
AIに相談する人が打つのは、キーワードではなく相談文です。「ChatGPTで検索ボリュームは調べられる?」のような短い語ではなく、「社内に経験者がいない状態でSEOを始めたいが、何から手を付けるべきか」という文章で入ってきます。対策する対象が語から文に変わると、優先順位の付け方も変わります。
| 相談の段階 | 相談のかたち | 対策の優先度 |
|---|---|---|
| 認知段階 | 「〇〇に困っている、どうしたらいい」 | 低い(AIが解決策のカテゴリまで自分で誘導する) |
| 検討段階 | 「おすすめの〇〇を教えて」 | 高い(候補に入るかどうかが決まる) |
| 比較・指名段階 | 「AとBならどちら」「Aの評判は」 | 高い(最後に選ばれるかが決まる) |
認知段階の相談にいくら答えても、AIの回答材料になるだけで自社が推される場面にはつながりにくい。落としやすいのは検討段階と比較段階で、ここに自社の判断材料を置いておくと、候補として名前が挙がります。
そして優先順位です。検索回数で並べるのではなく、意思決定の重さと不安の大きさで並べます。金額が大きい、社内で説明が必要、失敗したときの戻しが効かない——そういう相談ほど、AIの一般論では足りず、具体的な判断材料が求められます。数字が小さい言葉にこそ、その種の相談が隠れているはずです。
この記事自体が、ちょうどその例にあたります。狙っている言葉の検索回数は月10回です。それでも書く理由は、この問いに迷う人が実務の現場に確かにいて、AIの回答だけでは判断しきれない論点だからです。具体的にどの相談文をどれだけ押さえるかは、事業の段階や競合の状況で変わるため、個別に設計します。
やってはいけない使い方と、選定後の工程
連携でつまずく典型を3つ挙げます。

| NGな使い方 | 何が起きるか |
|---|---|
| ChatGPTに検索ボリュームを聞く | 出どころの分からない数字で計画を立ててしまう。数値はツールの数字で確かめる |
| 数字の大きい順に書く | 競合の強い言葉に消耗する。大手が書かない具体的な悩みこそ狙い目 |
| 選定で満足して、意図の深掘りを飛ばす | 言葉は合っているのに中身がずれた記事になる |
3つとも共通するのは、道具の出力を「答え」と勘違いしている点です。道具は材料係、答えを出すのは人間——この前提さえ守れば、どのNGも自然に避けられます。
2つ目の「数字の大きい順」という失敗は、構造を知れば避けられるはずです。数字の大きい言葉には、その数字を狙う強い競合が既に何年分も記事を積んでいます。後発が同じ土俵に乗ると、記事を積み上げてきた相手との消耗戦になりやすい。数字の小さい・具体的な言葉から入り、面を作ってから大きな言葉へ向かう順序が、後発の定石です。
工程を分けて確認したいときは、担当の記事を用意しています。アカウント登録から画面の見方、書く順番の決め方まではキーワードプランナーの使い方にまとめました。検索回数そのものの調べ方と、無料でできる範囲の線引きは検索ボリュームの調べ方で扱っています。
道具を増やすか迷っているなら、工程ごとにどのツールを割り当てるかを整理したキーワードツールの使い分けが判断材料になります。候補出しから記事化までを一度に見直すなら、全体の流れをたどれるSEOキーワード選定のやり方から読むのが早いはずです。
選定後の執筆工程では、構成の人間承認を挟んでからAIに本文化させる分業が有効です。当社の運用でも、品質を決めるのはこの順序でした。ツールごとの使い分けはClaudeとChatGPTの使い分けとNotion AIの活用範囲で、AI利用を読者に開示するかの考え方は開示ルールの記事で扱っています。

キーワードプランナーの数値は「10〜100」のような幅でしか出ません。これで足りますか?
広告の利用状況によっては幅での表示になりますが(切り替わる条件はGoogleが公表していません)、選定の目的には十分です。必要なのは正確な数字ではなく、「検索されているか・桁はどのくらいか」という相場観だからです。幅表示でも候補同士の比較はでき、意思決定には困りません。むしろ幅の精度を気にして時間を使うより、候補の質——実在の悩みに根ざしているか——に時間を使う方が、選定の成果は大きくなります。選定から構成・執筆・チェックまでを一気通貫にしたい場合はAIライティングSaaSという選択肢も、全体像はAIライティング完全ガイドをご参照ください。
よくあるご質問
まとめ:往復させると、選定の質が変わる
- 数値の事実はツール、言葉と意図はAI
- ChatGPTに検索ボリュームを聞かない
- 手順は発想拡張→桁の確認→自分の目で確かめる
- 数字が付かないのは需要の不在ではない
- 大きい語より、自分が取れる語から書く
次の一歩は、ChatGPTに「自社の読者が検索しそうな悩みを30個」挙げさせ、その候補をキーワードプランナーに通してみることです。あわせて、直近1ヶ月で顧客から受けた質問も3つ、リストに加えてください。数字のある候補と数字のない質問が並んだリストが、AI時代の選定の出発点です。数字が入った瞬間、そして質問が並んだ瞬間、書くべき言葉の景色は変わります。キーワード戦略のご相談は記事制作・メディア支援で承っています。
街中文学は、SEO記事制作に特化したAIツール「Buncraft」と、SEOの疑問に対話で答える「SEO相談チャット」を提供しています。記事づくりの効率化を、まずはツールから始めたい方向けです。
