「無料でホームページを作ります」「実質0円で、立派なサイトを」——電話や飛び込みで、そう持ちかけられて迷っていませんか。あるいは、契約したあとに月々の支払いが何年も続くと知って、青ざめている方もいらっしゃるかもしれません。
ホームページ作成をめぐる詐欺・悪徳商法には決まった型があり、その多くは契約前の数分の確認で止められます。ところが、いったん契約してしまうと、事業のための契約には消費者向けの保護が原則として届きません。
この記事を読み終えるころには、危ない業者を見分ける7つのサインと、見積もりの読み方が身につきます。契約後に残る手段と相談先も、自分の状況に当てはめて判断できるはずです。
企業サイト・LP・ECサイトを、事業の目的と顧客の動きから設計し、公開後の運用まで一貫して支援します。SEOやアクセス計測もあわせて整えたい方向けです。
先に結論:この3つを守れば、被害のほとんどは防げる
まず最初に、結論からお伝えします。細かい手口をすべて覚えなくても、次の3つを守るだけで、被害のほとんどは防げます。
- その場で契約せず、持ち帰って相見積もりを取る
- リース契約は結ばない(ホームページにリースは不要)
- 独自ドメインとデータは、自社名義で持つ
1つ目は、その場で契約しないことです。「今日だけ」「今なら特別価格」は、比べる時間を奪うための常套句にすぎません。持ち帰って他社にも声をかけるだけで、多くの手口は成立しなくなります。
2つ目は、リース契約を結ばないことです。ホームページに、コピー機のようなリース契約は本来不要です。月々の負担が小さく見えても、5年・7年と積み上がれば総額は数百万円に届きます。
3つ目は、ドメインとデータを自社名義で持つことです。業者名義になっていると、不満があってもサイトごと人質に取られます。所有権さえ手元にあれば、別の会社に引き継いでやり直せるのです。
この考え方は、ホームページ作成で大事なことでも詳しく解説しました。
そのうえでお伝えしたいのが、防ぐのは簡単でも、契約を取り消すのは簡単ではないという非対称性です。ホームページの契約は「事業のため」に結ぶので、消費者向けの強い保護が原則として届きません。理由は後半で条文とともに説明します。
最大の被害パターン:高額リース商法
作成詐欺のなかで、最も被害が大きく、最も多いのが「高額リース商法」です。制作費は無料とうたいながら、実際には制作を別のリース会社との長期契約に組み込む手口をいいます。

「実質0円」の総額を、契約前に自分で計算する
「制作費は無料、月額2万円」と言われると、安く感じるかもしれません。ですが、これが7年のリース契約なら、総額は168万円です。しかも、途中解約ができない契約がほとんどを占めます。
同じ規模のサイトを制作費として一括で作れば、数十万円で収まることも多く、所有権も自社に残ります。「月額いくら」に隠れた総額を、契約前にご自身で計算してみてください。工程ごとの相場感は依頼の流れと費用で整理しています。
なぜホームページにリース契約は不要なのか
リースは本来、機械や設備のように「物」を長く使うための仕組みです。ホームページは物ではなく、制作という役務と、その成果物であるデータでできています。制作費として払えば済むものを長期のリースに組み替える理由は、発注する側にはありません。
契約の形が変わると、途中でやめられるかどうかも変わります。次の表で、よく使われる3つの形を並べました。契約の相手が誰になるかにご注目ください。
| 契約の形 | 支払先 | 中途解約の扱い |
|---|---|---|
| 制作請負(一括) | 制作会社 | 納品後は支払いが完了し、以後の縛りが残らない |
| 月額の保守・サポート | 制作会社 | 契約書の解約条項に従う。多くは月単位か年単位 |
| リース・割賦・信販 | リース会社・信販会社 | 原則として中途解約できず、残りの支払いが残る |
支払先が制作会社でなくなると、話し合う相手が二手に分かれます。金額の内訳と契約の相手を切り分ける視点は、格安で依頼するときの注意点でも解説しました。
こんな勧め方をされたら、その場で断ってよい
次の3つは、リース商法でくり返し見られる勧め方です。ひとつでも当てはまるなら、その場で結論を出す必要はありません。
- 「無料」「実質0円」を強調し、リース契約の説明を後回しにする
- 制作費ではなく、月額の保守・サポート料としてリースを組ませる
- 解約や中途解約の条件を、契約前にはっきり説明しない
正当な制作会社が、ホームページのためにリースを必須とすることは、まずありません。勧められた時点で距離を置くのが、いちばん安全な選択でしょう。
時系列で見る手口:契約前・契約中・契約後
悪質な業者の手口は、契約前・契約中・契約後の3段階で表れ方が変わります。いま自分がどの段階にいるかが分かれば、次に確かめることも決まります。

| 段階 | よくある手口 |
|---|---|
| 契約前 | 「無料」「今日だけ」で急がせる。電話や飛び込みで、その場での契約を迫る |
| 契約中 | 制作が遅い・雑。追加費用を次々と請求する。連絡が取りにくくなる |
| 契約後 | 解約させない。保守料を取り続ける。ドメインやデータを渡さない |
契約前:急がせて、比べさせない
この段階の特徴は、時間を奪うことです。「今日契約すれば特別価格」と、他社と比べる余裕をなくしてきます。
本当に良い制作会社なら、比べて考える時間をむしろ歓迎するはずです。一度持ち帰って相見積もりを取るだけで、多くの詐欺は成立しなくなります。急かされたら、それ自体が危険信号だと考えてください。
契約中:追加費用と、連絡の途絶
制作が始まると、今度は進みの遅さと追加費用が問題になります。説明になかった作業が「これは別料金です」と足され、返信も遅くなっていきます。
ここで効いてくるのが、契約書に役務の範囲が書いてあるかどうかです。書面で特定されていなければ、追加費用は業者の言い値になりがちです。
契約後:解約させず、渡さない
いちばん見落とされがちなのが、この段階でしょう。すでに支払いが始まっているため、問題が起きても「もう契約したのだから」と、泣き寝入りしてしまいがちだからです。
解約させない、保守料を取り続ける、ドメインやデータを渡さない。これらはすべて、顧客が逃げられない状態を作るための仕掛けにほかなりません。
危ない業者を見分ける7つのサイン
契約の前に、次の7つのサインが出ていないかを確認してください。ひとつでも当てはまれば警戒が必要で、複数当てはまるなら、その業者とは契約しないことをおすすめします。

7つのサインの一覧
- 「今日契約すれば」と、その場での契約を強く迫る
- 見積もりの内訳が不明で、総額やリース料の根拠を示さない
- 「無料」「実質0円」を強調し、リース契約の説明を後回しにする
- 独自ドメインやデータを、業者の名義で管理しようとする
- 解約や乗り換えの条件を、契約前に説明しない
- 会社の所在地・実績・担当者の情報があいまい
- 「上位表示を保証」「集客を約束」など、成果を断言する
共通するのは「隠すか、開くか」
並べてみると、7つはばらばらの特徴ではありません。共通するのは、「冷静に考えさせない」「都合の悪い情報を隠す」という姿勢です。裏を返せば、まともな業者は時間をかけて説明し、見積もりの内訳を明かし、契約内容を書面で残し、所有権を顧客に渡します。
判断に迷ったら、この「隠すか、開くか」の一点で見分けてください。確認すべき項目の順番は制作会社の選び方で解説しています。
検索結果に並ぶのは、同じ状況の相談ばかりでした
ここで、この記事のために私たちが実際に調べた結果をお伝えします。2026年8月時点で「ホームページ作成 詐欺」を検索すると、上位10件のうち4件が、法律相談やQ&Aの掲示板と、被害に遭った個人の体験談でした。
制作会社の解説記事だけが並ぶ検索結果ではないのです。検索結果の下部に並ぶ関連キーワードにも「違約金」「トラブル 弁護士」「クーリングオフ」といった、契約後の扱いを探す言葉がありました。
このテーマを調べる人には、すでに契約してしまった側の方も少なくありません。だからこの記事は、予防だけで終わらせません。
観測条件: 検索結果取得API(DataForSEO)で「ホームページ作成 詐欺」「ホームページ制作 詐欺」の2キーワードを日本・日本語の設定で取得(2026年8月5日・当社調べ)。
企業サイト・LP・ECサイトを、事業の目的と顧客の動きから設計し、公開後の運用まで一貫して支援します。SEOやアクセス計測もあわせて整えたい方向けです。
見積もりの出し方でわかる、業者の姿勢
ここからは、制作を受注する側から見た話をします。当社はデータベース型の大規模サイト設計を主力に、月間4,500万セッション級のメディア支援の現場に立ってきました。見積もりの出し方には、その会社が仕事をどう捉えているかが、かなり正直に表れます。
なぜ即日で「一式」の金額が出てくるのか
見積もりの金額幅は、腕前ではなく、依頼する側が渡した情報の量で決まります。現在地(サイトのURL・ページ数・これまでの施策・計測の有無)と、目標と、期限。この3つがそろえば作業量を数えられるので、幅が縮みます。
逆に情報が足りないと、読めない分を金額か範囲のどちらかに寄せるしかありません。当社が見積もりの前に15分のヒアリングを挟むのは、この幅を縮めるためです。
範囲を聞かずに金額だけ出せるのは、範囲を後から動かせる状態にしているということです。即日で「一式◯◯万円」が出てきたら、金額の妥当性より先に、何をどこまで作る前提なのかを聞いてみてください。
相見積もりが機能する、たったひとつの条件
「相見積もりを取りましょう」とはよく言われますが、それが機能する条件までは、あまり語られません。比べられるのは、全社に同じお題を、同じ文面で渡したときだけです。
次の5項目を、同じ文面のまま全社に渡してみてください。
- 対象サイト(URL・ページ数・いまの運用体制)
- いま困っていること
- いつまでに、どうなりたいか
- 自社で動ける範囲(原稿・写真・更新作業)
- いちばん優先したいこと
そろえるのは前提だけで、施策の中身と手順までは指定しません。提案が出そろったら、金額表より先に「最初の3か月で何をすると言っているか」を1社ずつ1行で書き出してみましょう。
候補は3社までに絞る
候補が5社を超えると、比較そのものが止まります。8社挙がっても、全社に同じ質問を投げて並べる作業は片手間では終わらず、途中で力尽きて「最初に連絡をくれた会社」に決まってしまうからです。
詐欺業者が入り込む隙は、たいていこの比較疲れから生まれます。絞る順番は、1つ目が業態で外すこと、2つ目が予算で外すこと、3つ目が残りを「これが欠けたら他がどれだけ良くても選ばない」という軸で並べることです。
詐欺ではないけれど、うまくいかない発注
詐欺ではないのに、うまくいかない発注もあります。会社の得意分野と、依頼したいことがずれている場合です。
見分け方は単純で、説明がどこから始まるかを見ます。広告の話から入る会社は広告が本業、画面の見た目から入る会社は制作が本業、検索の数字から入る会社は検索が本業です。
「◯◯もできます」と言われたら、担当者が過去1年で何件担当したかを尋ねてみてください。件数で答えられれば主力、詰まれば付随のメニューだと考えてよいでしょう。
私たちが見積もりを読むときは、金額ではなく範囲から読みます。同じ100万円でも、範囲が特定されている見積もりと、一式とだけ書かれた見積もりは、別の契約だからです。
- 何を、どこまで作るのかが書面で特定されているか
- 金額を出す前に、範囲を確かめる質問が来たか
- できないことを、できないと言ったか
ホームページの契約に、クーリング・オフは使えるのか
「クーリング・オフで解約できませんか」は、契約してしまった方から最も多くいただく質問です。結論を先にお伝えすると、事業のために結んだ契約には、原則として適用されません。ただし、一律に対象外と決まるわけでもないのです。
原則として、事業のための契約には適用されません
クーリング・オフは、訪問販売や電話勧誘販売などを規制する特定商取引法に定められた制度です。その特定商取引法には、次の適用除外の規定が置かれています。
前三節の規定は、次の販売又は役務の提供で訪問販売、通信販売又は電話勧誘販売に該当するものについては、適用しない。
一 売買契約又は役務提供契約で、第二条第一項から第三項までに規定する売買契約若しくは役務提供契約の申込みをした者が営業のために若しくは営業として締結するもの又は購入者若しくは役務の提供を受ける者が営業のために若しくは営業として締結するものに係る販売又は役務の提供
出典: e-Gov法令検索「特定商取引に関する法律」第26条第1項第1号(2026年8月5日確認)
読みどころは「営業のために若しくは営業として締結するもの」という部分です。ホームページは事業のために作るものですから、クーリング・オフを含む訪問販売・電話勧誘販売の規定は、原則として適用されないという整理です。
「事業者だから一律に対象外」ではありません
ここで諦めてしまう方が多いのですが、所管官庁である消費者庁は、この適用除外について次のように説明しています。
「営業のために若しくは営業として締結するもの」に該当するかは、契約の対象となる商品又は役務に関する取引の種類、消費者が行っている(行おうとする)利益活動との関連性や目的、消費者が契約の対象となる商品又は役務を利用した利益活動に必要な設備等を準備しているかなどの事情を踏まえて、当該消費者が当該取引に習熟していると認められるかどうかを総合的に検討する必要があります。
出典: 消費者庁「特定商取引法ガイド」訪問販売等の適用除外に関するQ&A(2026年8月5日確認)
肩書きが事業者かどうかで機械的に決まるのではなく、取引の種類や目的、そしてその取引に習熟していると認められるかどうかを総合的に検討する。これが所管官庁の説明です。開業したばかりの方が初めて発注した場合まで、一律に切り捨てる説明は正確ではありません。
もっとも、これは個別の事情による判断になります。自己判断で結論を出さず、後ほど紹介する窓口で事情を伝えて確認してください。
| 契約の性質 | 適用の原則 | 確認すること |
|---|---|---|
| 事業のために結んだ契約 | 原則として適用されない | 契約書の名義が屋号・法人か。用途が事業用か |
| 事業と生活の両方に使う契約 | 個別の判断になる | 取引の目的と、事業との関連性の強さ |
| 事業と関係のない個人の契約 | 適用の対象になりうる | 契約者が個人で、事業のための用途がないこと |
消費者契約法も、事業のための契約には届きません
消費者を守る法律は、特定商取引法だけではありません。もうひとつの柱が消費者契約法ですが、こちらにも同じ壁があります。
この法律において「消費者」とは、個人(事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く。)をいう。
出典: e-Gov法令検索「消費者契約法」第2条第1項(2026年8月5日確認)
括弧の中が要点です。事業のために契約した個人は、この法律でいう「消費者」から外れてしまいます。うその説明で契約させられた場合の取消しなど、消費者契約法が用意する手段も、原則として使えません。
だから、契約前に止めることの価値が高い
同じ勧誘を受けても、個人として契約した人と、事業のために契約した人とでは、その後に使える手段が変わります。事業者は、消費者向けの強い保護が届きにくい立場にあるのです。
だからこそ、この記事は予防に多くの紙面を割きました。その場で契約しない、リースを結ばない、所有権を渡さない。この3つは、法律が助けてくれない場面を前提にした守り方だとお考えください。
契約してしまった後に残る手段と、相談できる窓口
すでに契約してしまった方に向けて、ここからは残された手段を整理します。無条件で解約できる制度が使えなくても、打つ手が何もないわけではありません。

契約してしまった後でも、間に合いますか?
はい、できることはあります。ただし、早く動くほど選択肢は多くなります。まずは契約書を手元に用意するところから始めましょう。
まず、契約書のどこを見るか
相談に行く前に、契約書を次の順番で確認してください。ここが整理できていると、相談の場でも話が早く進みます。
- 契約の名義は誰か(自社名義か、代表者の個人名義か)
- リース・割賦・信販が絡んでいないか(支払先はどこか)
- 中途解約の条項と、違約金の定めはどうなっているか
- ドメイン・サーバー・サイトデータの名義はどちらか
- 役務の範囲が、書面で特定されているか
とくに2つ目が重要です。支払先が信販会社になっていると、制作への不満と支払いの話が別々に進むため、解約の難しさが一段上がります。
民法に残された3つの道
特定商取引法と消費者契約法が使えなくても、民法には契約の効力を争うための規定が残っています。代表的なものが、次の3つです。
| 条文 | 定めている内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 民法第96条第1項 | 「詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。」 | だまされた事実は、主張する側が示す必要がある |
| 民法第95条第1項 | 重要な事項について錯誤があった意思表示は、取り消すことができると定めている | 前提とした事情の錯誤は、それが契約の基礎だと表示されていた場合に限られる(同条第2項)。重大な過失があったときも原則として取消しができない(同条第3項) |
| 民法第90条 | 「公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。」 | 公序良俗に反すると言えるかどうかは、個別の判断になる |
出典: e-Gov法令検索「民法」(2026年8月5日確認)
大切なのは、これらがクーリング・オフとは性質の違う手段だという点です。理由を問わず一定期間内に解約できる制度とは異なり、民法の3つは、いずれも主張する側が事実を立証しなければなりません。
ですから、この記事で「取り消せます」と言い切ることはできません。お伝えできるのは、取消しや無効を主張する道が残っているというところまでです。
どこに相談すればよいか
ここからが、この章の核心にあたる部分です。事業のための契約は、消費生活センターの守備範囲から外れる場合があります。そして事業者には、別の窓口が用意されています。
| 窓口 | 運営 | 対象 | 費用 | できること |
|---|---|---|---|---|
| 取引かけこみ寺 | 中小企業庁の委託事業(全国48か所) | 中小企業の取引に関する相談(業種を問わない) | 無料 | 相談員や弁護士への相談、裁判外紛争解決手続(ADR)。弁護士相談を除き匿名で相談できる |
| 消費生活センター/消費者ホットライン188 | 国民生活センター・自治体 | 消費者トラブル | 無料 | 契約トラブルの相談。事業のための契約は対象外となる場合があるため、事前に事情を伝えて確認する |
| 弁護士(法律相談) | 各法律事務所・弁護士会 | 制限なし | 有料(初回無料の窓口もある) | 契約の取消し・無効の主張、相手方との交渉、訴訟 |
出典: 公益財団法人 全国中小企業振興機関協会「取引かけこみ寺」(2026年8月5日確認)/国民生活センター/消費者庁 インターネット消費者トラブルに関する注意喚起
まず当たっていただきたいのが「取引かけこみ寺」です。表にある裁判外紛争解決手続(ADR)とは、裁判をせずに第三者を入れて話し合いで解決する手続きを指します。なお、取引のあっせん、経営、技術、金融、労働などの相談は対象外です。
消費生活センターや消費者ホットライン188に相談する場合は、「事業用のホームページの契約です」と先に伝え、扱ってもらえるかを確認しましょう。
早く動くほど選択肢が多い理由
理由は単純で、証拠が散らばっていくからです。契約書、見積書、パンフレット、勧誘のときのメールやメッセージ、通話の記録。時間が経つほど、これらは手元から失われていきます。
支払いが進むほど、返してもらう話も重くなります。おかしいと感じた時点で、まず証拠を1か所にまとめてください。
今泉の視点:作成詐欺のご相談を受けるとき、私が最初に確認するのは『ドメインとデータは、どなたの名義ですか』です。ここが業者名義だと、どれだけ不満でも、サイトごと人質に取られてしまいます。
この記事を書き直すにあたって、私は考えを改めました。以前は『困ったら消費者ホットラインへ』とご案内していましたが、事業のための契約は、その守備範囲から外れる場合があります。事業者の相談先は取引かけこみ寺だと、はっきりお伝えするべきでした。
そのうえで私は、事業者にとっては予防が9割だと判断しています。取消しを主張する道は残っていても、そこには立証という重い作業が待っているからです。何かおかしいと感じたら、サインの前に、どうか一度立ち止まってください。
よくあるご質問
まとめ:防ぐのは簡単、取り消すのは難しい
- その場で契約せず、持ち帰って相見積もりを取る
- ホームページにリース契約は不要——勧められたら疑う
- 独自ドメインとデータは、自社名義で持つ(所有権)
- 見積もりは金額でなく、範囲が特定されているかで読む
- 事業者の相談先は、まず中小企業庁の「取引かけこみ寺」
ホームページ作成詐欺は、手口さえ知っていれば、その多くを防げるはずです。一方で、いったん契約してしまうと、事業者には消費者向けの保護が原則として届かず、取消しを主張するには立証という重い作業が待っています。
防ぐのは簡単で、取り消すのは難しい。この非対称性が、この記事でいちばんお伝えしたかったことでした。うまい話を持ちかけられたら、その場で決めず、一度持ち帰る。この一手間が、何よりの備えになります。
ツール選びは初心者向けの作成ツール比較で、制作会社への依頼は制作会社の選び方で、それぞれ安全な進め方をご確認ください。記事づくりやメディア運用のご相談は記事制作・メディア支援で承っています。
企業サイト・LP・ECサイトを、事業の目的と顧客の動きから設計し、公開後の運用まで一貫して支援します。SEOやアクセス計測もあわせて整えたい方向けです。
