囲碁のミニミニ中国流って、ベトナム流とも呼ばれる定石なのですが、一時期爆発的に人気がありました。
「【囲碁定石】ミニミニ中国流研究part1」でも紹介しましたが、この定石は僕が一番好きな定石で、定石研究の中でも一番詳しく紹介しています。
この記事はミニミニ中国流研究第5回です。
前回の記事はミニミニ中国流研究part4をご覧ください。
テーマ図は
この手です。
第1回の研究では基本的な変化から解説しているので、まだ読んでいない方は「【囲碁定石】ミニミニ中国流研究part1」を読んでくださいね。
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①最も穏やかなミニミニ中国流定石
全然問題ありません。
たとえプロが打っても、この手のせいで負けることはないでしょう。
強いて言えば、ぬるいこと。
せっかくミニミニ中国流を打ってるので
もう少し主導権を握れる打ち方をしてみたいところです。
②トビ
実戦で最も打たれているのがこのトビです。
では、白の応手を見ていきましょう。
(1)オサエ
単に抑えるのは失敗です。
この後右辺の白には
ツケがあります。
白は反発したいですが
この黒3子は取れないので
分断された白のほうが苦しい戦いです。
ここで思い出し欲しいのは「ミニミニ中国流研究part3」で紹介した
この定石。
右辺、黒のノゾキ(16-11)と白の受けの交換があって互角という話でした。
しかしここでは黒からさらに厳しい狙いの手が存在するため、黒有利であるという結論です。
また
このタイミングでつけるのは危険です。
内から抑えられる可能性が高く、白が取られてしまうかもしれません。
(2)角
ここに打つ手もあります。
隅から抑えると
この図は白が黒を押さえつけており黒不満です。
黒の最善はオシです
白のオサエに3と守るのが大切。
まだ隅には
ここから手を付けることができます。
欲張って広げても
これは隅の味が気持ち悪すぎて、白満足の図です。
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(3)ツケ
このタイミングのツケが良い手です。
最も実践で打たれるのは
この進行です。
右辺白にはツケの狙いがあり
隅にはまだ味が残っています。
この進行は本当に多く、中韓のプロの棋譜にはミニミニ中国流を打つたびに出現した定石です。
黒から隅を守るときは
カケツギが普通です。
ツケに対して内側から抑えるのは
あるいは
このような進行が予想されますが、いずれも白満足です。
ミニ中国流の場合
これは黒が厚く、黒良しの図です。
隅には
コウが残っています。
ミニミニ中国流の場合
ちょっと位置が微妙です。
というのも、抑えると
ココの傷が気になるため、白のさばきが楽になります。
よって
この定石のほうが良さそうです。
これは隅をえぐられている分
右辺の白を厳しく攻めなければいけません。
僕は白のサバキのほうが苦しそうに見えるので、黒持ちです。
棋風にもよりますが、この定石は黒持ちが少し多いようです。
これを嫌うなら
この手もあります。
ここで一つ。以前のミニミニ中国流研究part3で紹介した
この図を研究しましたが、いいところは
これに比べて隅の味が少ないところです。
では、今日はここまでです。
変化が多いミニミニ中国流、まだまだ続きます。
次回は、北朝鮮産の妙手をご紹介します。
次の記事>>>ミニミニ中国流研究part6
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