囲碁の棋力には段位と級位があって、実はその基準は統一されていません。
ある地方では初段の人が、別の場所に行くと三段なんてことも、よくあります。
この記事でを読むと、以下のことがわかります。
- 段位・級位の基準がわかる
- 段級の免状の取り方がわかる
- 自分の棋力の調べ方がわかる
- プロの段について詳しくわかる
実は僕も、いろんな碁会所へ行くたびに棋力が変わります。
あの碁会所では七段、この碁会所では八段、向こうでは九段、、、、、
もう自分の棋力って何なのかわかんないですよね。
ちなみに碁会所の棋力はインフレしているので、場所によっては十段以上になる人もよくいます。
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目次
囲碁の段位と級位の基準は?
まずは曖昧な棋力の基準から調べていきましょう。
結論から言うとあんまり基準とか気にせず、いつも通りの棋力で申し込めばOKです。
囲碁大会の段位、級位の申請基準
とはいえ大会に出るときは、周りに合わせた基準で棋力を申請する方が良い成績を出しやすいです。大会慣れしている人は、いつもの棋力より1段階下げて申請することがよくあります。
実は囲碁の世界は狭くて、参加者の半分は知ってる人なんてこともよくあります。だからその人たちと普段打っている棋力差で申請するのがよくある流れです。
Aさんは普段初段だけど、大会では1級で申請。
Aさんに2子でいい勝負のBさんは3級で申請する。
Aさんに互先でいい勝負のCさんは1級で申請する。
誰から申請したり、いつも参加している大会だったりすると、他の人のレベルに合わせて申請することができるので簡単です。
だから一番おすすめの方法は、囲碁教室に行って対局してみて、他の人に「この大会で出るには棋力をどうすればいいと思いますか?」と聞いてみることです。
囲碁教室に入り浸っている人は大会のこともよく知っているので、100%教えてくれます。仮に教えてくれなくても、他に大会に出ている人の実力がわかるので目安になりますね。
棋力を下げすぎるとハンデが実力以上のものとなってしまい、相手にも迷惑をかけるので、なるべく下げないのがマナーです。
段位、級位のインフレとは
段位・級位のインフレという言葉を聞いたことがありますか?
これは棋力認定が甘すぎて、段位・級位が本来の実力より高い人がたくさんいる状態のことです。
地方の碁会所や公民館などの集まりではよくある話で、そこの五段の人はネット碁では初段もありませんでした。。。
また、昇段条件を簡単にしている場所でも棋力のインフレはよく起こります。昇段するとモチベーションが上がるので、お客さんに続けてもらいやすくなるためだと、経営者の方は言っていました。
囲碁の段位・級位免状の取り方
免状は日本棋院が出しているものが正式な証明書として使えますが、実は一般的に価値はないです。
囲碁普及員や審判などの仕事がしたい場合は日本棋院の公式な免状が必要です。
免状は申請時にこのような料金がかかります。
免状の申請には以下の条件が必要になります。
- 棋士の推薦
- ネット対局『幽玄の間』のレーティング
- 日本棋院の支部会員が、支部長の推薦を受ける
- 日本棋院が主催・共催・後援する大会や認定大会等で所定の成績をおさめる
- 新聞・新聞等・インターネット等で実施している認定試験に合格する
- 囲碁通信講座の受講生として認定試験に合格する
アマチュアの平均棋力はどれくらい?
アマチュアの平均棋力は二段くらいという説が有力です。
アマチュアの段位について、「囲碁初段はすごい?強さの秘密を完全攻略!【免状取得のコツ】」で詳しく紹介しています。。
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プロの段位の基準
プロの段位も決められていますが、その仕組みはやや複雑です。
プロの段位と給料
これはあくまで、中部・関西を含む日本棋院囲碁棋士の話。関西棋院は分からない。
<給与>
①固定給
毎月固定の金額が支給される。段位によって決まる・・・のは、昔の話。現在は段位には全く関係なく、成績によって毎年昇給する。私は現在12年目だが、家賃が半分払えるぐらいになった。— 白石勇一 (@Shiraishi_igo) 2017年1月8日
プロ棋士の白石さんによると、日本棋院は成績によって棋士へ固定給を与えているようです。
ちなみに白石さんはこのとき六段だったと思うのですが、それでも家賃の半分しか払えないんですね。厳しい世界です。。。
プロ女流の段位とは?男女の違いは無い
プロ棋士に男女の違いはありません。対局するときは年齢性別段位に関係なく、互先で対局します。
ただ、特別採用棋士については報酬が異なる場合があります。
「日本棋院棋士採用規程」細則7 特別採用棋士の対局料
第1条(細則) 特別採用棋士は棋戦に正棋士と同様に参加できるが、対局料の一部については正棋士と異なる。 本規程の「総則」第 9 条第 6 項および「細則7」に基づき、特別採用棋士の対局料を定める。
第2条(対局料) 特別採用棋士の棋戦対局料を、同段位正棋士の対局料基準に基づいて次の通りとする。
(1) 棋戦で最下位の予選に参加する場合、初戦の対局料を基準の1/2の金額とする。
(2) 2戦目以降の対局料は基準の全額(正棋士と同等)とする。
(3) 棋戦で最下位より上位の予選に参加する場合の対局料は、初戦から基準の全額(正棋士と同
等)とする。 第3条(試採用棋士の対局料)
本規程の「細則 1」第2条第 1 項による試採用棋士について、棋戦対局料は本規程に基づく特別採 用棋士の対局料と同じとする。
日本棋院棋士採用規定より引用
特別採用棋士の詳しい情報は「囲碁のプロ棋士になるには?プロ試験の年齢・制度を解説!」を読んでくださいね。
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自分の実力を試してみよう!
ここまで、囲碁の段位・級位について解説してきましたが、自分がどれくらいの棋力なのかわからないのはモヤモヤしますよね。
僕が一番おすすめしたいのは、ネット碁で棋力を測ることです。
級位者さんと低段者さんには「パンダネット」が一番おすすめです。対局するだけではなく、教材も使えるのんで棋力アップに効果的ですよ♫
もし大会に出たい時は、近くに囲碁教室に行ってみるのが一番おすすめです。
先ほど紹介したように、囲碁教室の人に自分の棋力を見てもらえば、ほぼ間違いありません。囲碁教室に入り浸っている人はその辺の情報にやたら詳しいので頼りにしてください(笑)
ちなみにパンダネットは一般の碁会所とほぼ同じくらいのレベルなので、パンダネットで初段なら大会も初段で出場して大丈夫だと思います。
ちなみに野狐囲碁や東洋囲碁はちょっとレベルが高くて、野狐囲碁で初段の人は大会では三段くらいで出場した方がいいです。
みなさんも自分の棋力を把握して、目標を立てながら囲碁を楽しんでくださいね!
以上、「囲碁の段位と級位の基準は?プロとアマの違いやインフレも解説」でした!
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