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囲碁の投了にマナーはある?【基本的な作法を解説】

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囲碁の対局で大差がついた時、対局の途中で負けを認めることを「投了」と言います。

投了すると対局は終わり、自分の負けになります。

大差がついた対局では投了するのがマナーとされています。

しかし何目差がついたら投了すべきなのかと言う点に関してはかなり曖昧です。

この記事では、投了の基準について、私なりの考え方を紹介します。

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囲碁の投了とは?【マナーや基本的な作法を解説】

日本の囲碁ファンの間では、投了に関してのマナーが暗黙の了解としてあります。まずは投了について、少し確認しましょう。

投了とは?

投了とは、「途中で一方が負けを認めて勝負を放棄すること」です。大差の局面で、もうどうやっても勝てないと思った時に投了します。

投了はどのタイミングでもできます。

投了のやり方・基本マナー

投了のやり方は以下の手順です。

  1. 自分の手番であることが前提
  2. アゲハマを盤上にそっと置く(やらなくてもOK)
  3. 「負けました」と言って、軽く頭を下げる

では、実際に名人戦の投了シーンを見てみましょう。

▼0秒〜3秒までのシーンです▼

張栩さんが白石を盤上の手前側に2個置いているのがわかりますね。

プロはアゲハマを置くだけで投了と認識できますが、私たちが対局するときは「負けました」とハッキリ言った方が伝わりやすいです。

ちなみにアゲハマを置いて投了するのは世界共通で、外国の方と打つ機会があっても大丈夫です。

適切な投了のタイミングは?

日本の囲碁ファンの間では、「圧倒的に負けの状態から相手のミスで逆転するのはマナーが悪い」と言う認識があります。

結論から言うと、自分が勝てないと思った瞬間が投了のタイミングです。

アマチュア、特に級位者の人にとって形勢を正しく判断することはかなり難しいことです。10目、20目の判断はもちろん、30目差の碁でさえ正しく判断できないことはよくある話です。

囲碁の対局で投了しないケースは次の2つが見られます。

形勢判断が正しくできず、いい勝負だと思っている

自分はいい勝負だと思っていても実は大差で負けていて、投了しないケースはよくみられます。この場合は全くマナー違反ではなく、自分の気がすむまで対局してOKです。

級位者の人は30目差くらいならいい勝負だと思っていて大丈夫なので、気にしないで続けてOKです。

高段者になるとヨセの段階で10目差つけば投了のタイミングかなと思います。

まだ狙いがある

大差で負けていることがわかっているけど、明確な逆転の狙いがある場合です。これに関しては自分の狙いがあるので、全く問題ではありません。

ただ、明確な狙いはないけど相手のミスを誘うだけの手はちょっと無責任感があって、マナーが良くないとされています。

「囲碁の対局」として考えると、ミス狙いの手に騙される方が悪いだけの話ですが、どちらもちょっと気分が良くないですよね。
勝ち負けが重要な対局ならまだしも、普通の大会や碁会所での対局でそこまで勝ちに行く必要もないかなと思います。

  • 明確な狙いが残されている場合、マナー違反ではない
  • 特に狙いを定めず、相手のミスを誘うだけの手はマナー違反

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相手が投了しない時の対策法

自分は先ほどのマナーをわきまえていても、相手がマナーを守るとは限りません。

特にネット碁では明らかな大差でも対局を続ける人がたまにいて、その対応に困ることがあります。
【参考】囲碁無料おすすめゲーム、ネット碁サイトを本気でまとめてみた

ただし、投了しない相手を責める前に「勝ったと思った瞬間が危険である」ことだけは忘れてはいけません。最後の最後まで隙を見せずに相手を叩きのめすのが、勝負師としての対応だと私は思っています。

これを踏まえてもなお、相手のマナーが悪いと思う場合は以下の3つの対策を試してみましょう。

対策①相手のハメ手を徹底的に撃退する

まず考えてほしい対策がこちらです。

相手のハメ手にしっかりヨミを入れて対応することは、自分の勉強にもなります。

もし自分が読みきれない場合、相手も無責任に売っているだけではなくてまだ勝負を諦めていない可能性があるので、マナー違反だと決めつけるのは早すぎます。

もし考えても間違えてしまったら、検討して形の急所をもう一度確認しましょう。

どちらにせよ、相手のハメ手にしっかり対応するのは勉強になるので、良い機会だと思って立ち向かいましょう。

対策②席を外す

大差がついているのに投了せず打ち続けている人は、「負け」を認識できずに何となく打ち続けているだけの場合が多いです。

もし持ち時間に余裕があれば、ちょっとお手洗いに行って間を置いてみましょう。一人残された相手はじっと盤面に向かうしかなく、「負け」を受け入れやすくなります。

また、相手が形勢を認識できていない場合でも、間をおいて形勢判断の時間を与えてあげることで、相手を傷つけずに負けを認識させることができます。

困ったときは割と使える手法なので、ぜひお試しくださいね。

対策③審判orヘルプを呼ぶ

最終手段です。

どうしても相手の打ち方がマナー違反、明らかにこちらのミスを狙ったてばかり打ってくる、と言うような悪質な場合は審判などの権限のある人を呼びましょう。

囲碁ルールの整地を簡単図解!【わからないズルを見破る方法】」でも少し紹介しましたが、終局時のトラブルは審判とともに解決することが認められています。

ただ、相手に悪意がない場合は相手を傷つけてしまうことがあるので、審判を呼ぶ前に一言、相手に形勢を確認してみるといいかもしれません。

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相手が投了した時の対応

相手が投了した時は、こちらも軽く頭を下げて「ありがとうございました」と言えばOKです。

間違っても、「まだいい勝負ですよ」と引き留めてはいけません。相手が負けを認めた瞬間に対局は終わりです。

一般的に投了した後は、軽く対局の振り返りをします。

「ここがちょっとまずかったですね」

「こっちに打った方が良かったと思います」

など、一言二言いうと相手と仲良くなれます。

おしゃべり好きなおじさんおばちゃんとかだと、そのまま世間話に発展することもありますね。微笑ましい限りです。

結論、投了は自分次第

投了のタイミングは自分次第ですが、明らかに相手のミスを狙うのはマナー違反です。

では、ここまでの内容を軽くまとめます。

投了のマナー
  • 地合い計算ができない時は、特に気にしなくてOK
  • まだ狙いたい場所が明確にある場合は打ち続けるべき
  • 明確な狙いを持たず、相手のミスを誘って打ち続けるのはマナー違反

以上、「囲碁の投了にマナーはある?【基本的な作法を解説】」でした!

もし困ったことや不安に思うことがあれば遠慮なくコメントしてくださいね。

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yuki
福岡県出身 東京都在住 ・6歳で囲碁を始める ・14歳:初段 ・現在:野狐囲碁七~八段 ・主な実績 ・CCTV全国大会 ベスト32 ・ゆうちょ杯全国大会出場 ・全国高校選手権 全国大会出場 ・関東世界アマ選手権予選ブロック決勝進出

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