囲碁の難解定石、小ナダレ定石の研究ページです。
今日のテーマは
①
ナダレ定石です
では、黒の次の1手を見ていきましょう。
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目次
小ナダレ定石①古い囲碁定石
②
これはシチョウ関係にもよります。
シチョウが白有利のとき
③
伸びる手もあります。
これは白がいいとされています。
シチョウというのは
④
このシチョウです。
では、②図に戻って・・・・
⑤
この変化ですが、白がいいとされています
続いて
⑥
カケが有力な狙いです
デギリには
⑦
切ってからあてるのが好手!
⑧
継ぐのはぴったり取られてしまいます
⑨
取るとあててコウに行きます
これは白の負担が大きすぎますね
ということで
⑩
このくらいでしょうか
4に回って戦いですが、中央の黒の形に利きが多く、白打てそうです。
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小ナダレ定石②現代囲碁の流行定石
⑪
最も普通なのはノビです。
この後白には3通り
- 大ナダレ定石
⑫
- 小ナダレ定石
⑬
- 手抜きの変化
⑭
大ナダレ定石については【囲碁定石】大ナダレ研究part1をご覧ください。
では、小ナダレ定石についてみていきましょう!
小ナダレ定石パターン1
⑮
あてカケツギは手厚く打つ戦法です。
黒は割りうちなどで地を稼いでいくのが多いです。
また、ヨセの話ですが(眼形に関係しない前提で)
⑯
このハイは14目です
小ナダレ定石パターン2
⑰
こちらは右上を利かしとみています
2のハサミに対して3のトビが急所です。
小ナダレ定石パターン3
⑱
ここに開くのもあります
7から9が手筋で、主導権を握ります。
⑲
黒の出に対してはこのようになります
⑳
ツケはこのタイミングでは小さすぎます
白は手抜きで十分です。
なぜ小さいのかというと
㉑
これと比較して
㉒
この図が小さいという意味です。
味の残り具合も22図のほうが気持ち悪いですね
では、手抜きに対しては
㉓
黒はすぐにでも下がることが多いです。
これはこれで互角です。
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小ナダレ定石③下ハネ定石
一般の小ナダレ定石
②
下ハネも有力な手です
白は切り取って満足です
黒のいいところは
③
このツケが狙いの筋で中央が厚くなります
対局ではあまり打たれない定石
④
キリの変化も考えてみましょう
白のハネに対して・・・
⑤
受けると定石に戻ります。
何の定石かというと・・・これです
⑥
つまり
⑦
白がこの利かし(?)を打ったことになりますね
⑧
2のハネが先手になっているため、打ち込みがかなり緩和されていますので、白が利かしているとみて良いでしょう。
ということで、黒は反発です!
⑨
ハネで地を稼いでいきます
蛇足かもしれないですが。。。
⑩
切るとシチョウで取られてしまいます。
シチョウの続きはよんでみてくださいね
では、⑨図に話を戻して・・・
⑪
白は抑えたいですが、シチョウで取られてしまいます
⑫
これは黒がうまく稼いでいます。
このような時は、抑えが後手になるまで這います
隅の攻め合いも確認しましょう。
⑬
隅の急所は2の1
有名な囲碁格言ですよね
まさにその手筋。8のオキがうまく黒1手勝ちです
⑨図に対して白はツギで打っても
⑭
2のノビキリが成立してしまいます
4はハイでも構いませんがたくさんハイが必要なので単に守ってみました
中から攻撃してみても
⑮
逃げ出しと2子取りが見合いで黒は耐えていますね。
つまり、この定石は黒が有利です。
小ナダレ一般定石の誕生
というわけで
⑯
これが普通の定石です。
白もはっきり生きているため不満はありません
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小ナダレ定石④ツギへの変化
今日のテーマ図は
①
ツギです。
このツギはプロの実践でも多く打たれています。
最近は再び簡単な定石が流行りだしているので
ツギのように簡明な定石がどんどん研究されているのです。
白は2目の頭の急所に打ちます。
②
ここに伸びる1手です。
続いて黒には2通りあります。
①トビの定石
③
続いて白には3通りの選択肢があります。
カケツギ
④
古い定石です。
簡明型ですがやや甘い一面があります。
ケイマ
⑤
より忙しく打つ打ち方です
黒は放置もありますが、すぐにハサミツケるのも有力です
黒が手抜くと
⑥
より石が張っているという主張です
黒ははねて⑧図に戻すのもアリです
ひらき
⑦
右上の一連を利かしとみてひらきます
右下が小目のときはこの場所がいいです
②ハネの定石
⑧
ハネも有力です。
4のトビに割り込みは狙いですがひとまず放置します
また、白は
⑨
ややスピード感に欠けるもののノビで厚く打つほうが優る場合もあります
⑩
これは上辺の価値が大きいときの打ち方です。
ツケヒキ定石に戻りますね。
ただし、上辺の価値が大きいときはそもそもナダレ定石を打たないので、これは実戦的には珍しい図です
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小ナダレ定石⑤下がりへの変化
今日のテーマ図は
①
下がりです。
ツギ 同様に白は伸びる1手です
②
では、この後の黒の打ち方について研究します
①ハイの定石
③
這ってハサミツケがワンセットの手筋です
続いて、シチョウ白有利として
④
ここまでが定石化されています。
シチョウというのはこちら
⑤
白の手数が2手なのでゲタにできませんね
打つ前に確認して下がりましょう
シチョウ黒有利のときは(あまりありませんが)
⑥
ここで手抜きも有力です。
ただ、シチョウ白有利の図に比べると白は劣ります
では、④図に戻って・・・・
⑦
この黒を攻める急所はどこでしょうか?
筋の良い方は
⑧
これが思い浮かんだのではないでしょうか?
ただし、これは4,6のハネツギを打たれている分、味が悪くなり、得しているとは断言できません。
攻めの急所は
⑨
曲がりが正着です
黒がトビで受けると
⑩
白には2つの選択肢ができます。ひとつは
⑪
そとからあっさり決める打ち方。
ハネツギが白から先手なので
⑫
黒地は9目
白は外側が補強されました
黒の地の得は4目に対して白は外の味が消えたため(⑧比較)白としては⑧図より優ると言えます
ただし、これはよほど形勢がいい時の打ち方
もっと厳しい手が存在します
もうひとつは
⑬
白からコウにする狙いがあります。
部分的には黒はこのコウに負けると全滅してしまうためかなりの負担です
これを避けようとしても・・・・
⑭
5のオキが急所です
⑮
このように部分的にはコウです。
以上より、③図は薄いので打つ人は少ないです
シチョウが関係するということにだけ注意すれば、黒のほうが打ち方が難しくなります。
②曲がりの定石
⑯
曲がりは穏やかな変化です
白は
⑰
これも考えられますが、
上辺の価値が大きいときはそもそもナダレを打たないはずなので、実践的には⑯図になるところです。
以上で小ナダレはおわりです!
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