今回はミニミニ中国流最終回です。
前回の記事は「ミニミニ中国流研究part5」からご覧いただけます。
今回のテーマ図は2つあります。
順番に紹介していきます。
北朝鮮産のミニミニ中国流
白のすべりです。
この手は北朝鮮の方が打ち始めたという説があります。
よく打つ方もいらっしゃいますが、大半の人が黒良しと結論付けています。
では、黒の応手をみていきましょう。
積極的な打ち方
ある棋戦で登場した手法です。
黒1から白10までを利かしとみています。
この図は次に白番で
黒のダメづまりもあるため互角とされています。
普通に受ける定石
黒は受けで十分です。
白は2,4がカライという主張ですが
もともとこの形は
このような味がある場所で
必ずしも白が得しているわけではありません。
また、白6はほぼ必須で手抜くと
将来的に薄みが気になるため白怖いです。
ここには見えない黒の壁があると考えてもよいくらいです。
3間ヒラキ
では、次のテーマ図です
3間ヒラキです。
受け
白は後手ながらゆったりと治まれます。
しかし、白は2手かけて治まっており、次は黒が好きなところに打つことができます。
黒もこれで悪いわけではありません。
打ち込み
白は下ツケで応手します。
これで黒にいい図ができないようです。
変化図は大量にありますが、ここでは変化一例をご紹介します。
恐らく実戦によって手が変わると思うので、皆さんも気を付けて打ってください。
ハネだし
これは白が厚くなってはっきり白よしです。
黒は7で切れますが
捨てられて白満足です。
まだ利きがあり、右上の黒に薄みが残ります。
こちらからはねだしても
白が厚く満足です。
同じように7で切れますが
これも白が厚く、満足です。
こんな手もありますが
ナラビをこんな場面で打つの?
と思われた方は「冷静な強手。ナラビを研究する」の記事を参照ください。
さて、本題に戻って
渡るとツケがぴったりなので・・・
白1のツケが急所です。
黒は受けるとうまく外されるので
全力で反発します。
このあとはどうなるのか難しいです。
以下はちょっとした補足資料です
白の割りうちに対して
あるいは
と打つのもあります。
その理由は
このようにな進行になったとき、
より隅に近いほうが黒の薄みが無いためです。
ただし
この図になると
次のツケが狙えないという欠点があります。
(参考記事>>>ミニミニ中国流研究part5)
ミニミニ中国流実戦例
実践例1
黒:朴廷桓9段 白:江維傑9段 黒中押勝ち
この結果は黒良し。
黒15では17の単オシが定石です。
白18はやや打ちすぎで
21へ割りつぐべきだったでしょう。
実戦例2
黒:朴廷桓9段 白:金志錫9段 黒中押勝ち
穏やかな布石です。形勢互角。
白20はより局面を忙しくして黒の薄みを狙っていこうという手法。
左下黒の打ち方はサバキの常套手段です。
実戦例3
黒:朴廷桓9段 白:李銘4段 黒中押勝ち
以前の記事 でも紹介した定石です。
この後黒は⒗‐⒑のツケが厳しいねらいです。
黒が先手を取って足早なので、白が仕掛けていく展開が多いです。
いかがだったでしょうか?
全6回にわたったミニミニ中国流でしたが
まだまだたくさん変化があり、僕も全てはわかりません。
たくさん実戦を重ねて、自分のミニミニ中国流を見つけてくださいね!
おしまい
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