中国語検定準一級とは?合格に必要な勉強時間と単語、リスニングの難易度

この記事でわかること
  • 中国語検定準一級は中国語学習における最難関レベルの試験
  • 合格基準点はリスニング・筆記ともに75点以上
  • 慣用句や時事問題など幅広い中国語の知識が必要

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中国語検定準一級とは

中国語検定とは一般社団法人日本中国語検定協会が主催する中国語の検定試験で、準一級は2番目に難しいレベルの級です。

中国語検定準一級について、次の3つのポイントでまとめました。

それでは、さっそく解説していきます。

中国語検定準一級の難易度

中国語検定準一級は、中国語学習の「事実上のゴール」と言われるほどハイレベルです。
中国語検定公式サイトには、準一級について「実務に即従事しうる能力の保証(全般的事項のマスター)」と説明されています。
つまり、ビジネスレベルの中国語も難なく理解できるレベルが準一級です。

中国政府主催の検定試験であるHSKと比較すると、HSK最上級の6級よりも難しいと感じる人が多いでしょう。
HSKは非漢字圏の外国人も対象なので、日本人は漢字に慣れているという点でアドバンテージがあります。
一方で、中国語検定は日本人向けの試験であり、翻訳力や熟語の知識を問う問題も多く出題されます。
そのため、中国語検定準一級は中国語についての深い知識と、その知識を正しくアウトプットする力が求められます。

中国語検定準一級の試験構成

中国語検定準一級は、一次試験と二次試験(面接)で構成されています。
なお、二次試験を受けられるのは一次試験合格者のみです。
一次試験の出題分野は「リスニング」と「筆記」の2つに分かれていて、出題内容は次の通りです。

【リスニング】

  • 聞き取りと内容理解
  • 指定文の書き取り

【筆記】

  • 長文読解と長文中の語句に関する理解
  • 語句の用法、解釈
  • ピンインを漢字に直す、日本語訳
  • 日本語の中国語訳
  • 与えられた語句を使った中国語作文

大きな特徴は記述式の問題が多いことです。リスニング問題での指定文の書き取りや、筆記問題の日本語訳や中国語訳など、さまざまな形式の記述問題が出題されます。

二次面接(面接)の出題内容は次の通りです。

  • 試験官と日常会話
  • 与えられた文章の日本語訳、中国語訳
  • 指定されたテーマで1~2分のスピーチ

面接では、中国語で日常会話ができるだけでなく、翻訳力や自分の言葉で表現する力も必要になります。

中国語検定準一級の合格点・合格率

中国語検定準一級の一次試験の合格点は、「リスニング」と「筆記」ともに100点満点中75点以上です。
試験の難易度によっては合格点が70点に調整されることもあります。
リスニングも筆記も75点以上取らなければいけない点は、HSKと大きく違うところです。

一次試験の合格率は2022年6月試験で、17.2%でした。中国語検定の合格率は公式発表されていて、合格率は15%~30%ほどを推移しています。

二次試験の合格点も75点です。合格率は90%前後で推移しており、一次試験と比べると高くなっています。

中国語検定準一級の合格のコツ

中国語検定準一級の合格のコツは、点数配分の高い分野や出題頻度が高い問題形式を抑えることです。

中国語検定準一級に合格するためには、次の3つを集中的に勉強することがおすすめです。

では、詳しく見ていきましょう。

慣用句と成句を覚える

慣用句と成句は、日本語の四字熟語やことわざに相当する語句です。漢字から大体の意味を想像できる場合もありますが、一見しただけでは意味が理解できない語句も多くあります。

2022年6月試験の筆記大問1を見ると、10問中3問が慣用句や成句の知識がないと解けない問題でした。ハイレベルな試験内容の中、知識があるだけで得点につながる問題は、ぜひ正解しておきたい所です。

得点源を逃さないように、慣用句や成句の知識を蓄えていきましょう。慣用句や成句に特化した参考書を使うのがおすすめです。

日中・中日翻訳(作文)の練習をする

日中・中日翻訳や作文はしっかり練習を積みましょう。というのも、翻訳・作文問題は配点が高く、2022年6月試験では100点中40点分もありました。そのため、合格点である75点以上を目指すには翻訳・作文問題の対策は必須です。

中国語検定準一級の翻訳・作文問題は、出題テーマの難しさが特徴です。新型コロナウイルスや環境保全といった時事問題・社会問題がテーマに選ばれています。この特徴も踏まえて、おすすめの勉強法は次の4つです。

  • 過去問題集を解く
  • 過去問題集の解答例を参考に、単語や構文を復習する
  • 文学や雑誌など中国語の文章をたくさん読んでインプットを増やす
  • 中国語のニュース記事を読んで時事問題に関する単語を覚える

翻訳や作文という形で中国語をアウトプットするためには、単語や構文など多くの中国語知識を覚えることが大切です。そして、身につけた知識を使いながら繰り返し翻訳や作文をして、アウトプットに慣れていきましょう。

中国語検定準一級の単語をディクテーションする

ディクテーションとは音声を聞いて書き取ることです。中国語検定準一級のリスニングは大問1と2で構成され、大問2は書き取り問題です。
大問1が50点、大問2も50点の配点なので、書き取り問題で最低でも半分は正解できなければ合格基準の75点には到達しません。
そのため、合格するにはディクテーションの練習が必須といえます。

まずは、中国語検定準一級の単語をディクテーションしましょう。いきなり長いセンテンスを書き取ることは非常に難易度が高くなります。最初は単語を書き取ることから始めて、徐々にステップアップできるといいですね。

なお、ディクテーションは単語の暗記にも効果的。音を聞くと同時に自分で書くため、記憶に残りやすくなります。中国語検定準一級に合格するためには単語力は必要不可欠なので、リスニング対策をしつつ単語の暗記も同時に進めましょう。

まとめ

中国語検定準一級の概要と合格のコツについて解説しました。

中国語検定準一級は、中国語の幅広い知識と高い表現力が求められる試験で、合格まで数年かかる人も少なくありません。
しかし、中国語検定準一級に合格できれば、非常に高い中国語力を持つことが証明できます。
実際に、中国語を使った難度の高いやり取りもできるようになるでしょう。

日々多くの中国語に触れながら、勉強を継続することが合格の鍵になります。中国語検定準一級に合格して、名実ともに最高の中国語力を手に入れましょう。

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