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巷ではよく「中国語には時制がない」と言われています。確かに、中国語はほかの言語に比べて時間についての文法があいまいです。
しかし、時制がなければ話しの時系列が分からなくなってしまいますよね。それではどうやって中国語で「今」や「過去」、「未来」を表現するのでしょうか?

えっ、中国語に時制がないって本当?

うん、本当だよ!でも安心して。
時間の流れがちゃんとわかる表現があるよ!
この記事では、中国語の独特な時制表現のルールや、時制がどのように表されるかを丁寧に解説していきます。
初心者でも中国語の時制について理解できる内容となっていますので、知識の整理や復習にぜひお役立てください!
\YouTubeもあります/

ゆうきの中国語
ゆうき
yuki
ブログやYouTubeで中国語についての情報を発信しています。YouTubeとWeiboを使って中国語を独学しました。中国語が好きです。2019年4月HSK6級・2019年9月〜2020年1月復旦大学へ留学。現在、中国語検定準1級目指して勉強中!
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中国語の単語は、時間が変わっても形を変えない

中国語の大きな特徴の1つが、時間が変わっても単語に変化がないということです。
日本語はもちろん、英語やスペイン語など多くの言語が時制の変化に合わせて動詞の形態が変化します。
では、どのように時間の変化を表現するかというと、時間を表す別の単語を組み合わせて、過去や未来を表しています。下記の例文を見てみましょう。
【過去形】
他以前吃早饭彼は昔は朝ごはんを食べていました
【現在形】
他吃早饭彼はいつも朝ごはんを食べます
【未来形】
他明天会吃早饭明日彼は朝ごはんを食べるでしょう
このように、どのような時間の場合でも「吃早饭」の部分は変化しません。
上記の例文では、過去形を表す時は「以前」という過去を表す単語を付けています。
また、未来形の時は「明天」という未来を表す単語を付けて表現しています。
中国語の時制とは?時間を表す文法

今回は、中国語の時制について次の4つに分けて紹介します。
- 現在形
- 未来形
- 進行形
- 過去形
それぞれの時制の特徴や文章の組み立て方などについて、詳しく見ていきいましょう。
現在形
1つ目の時制は現在形です。現在形は、習慣や普遍的な事実を表すときに使います。
簡単に言うと、「いつものこと」に対して使われます。
彼はいつも朝ごはんを食べます
この文章からは、彼が習慣として朝ごはんを食べていることが分かります。
現在形の語順については、中国語の基本的な文構造である、「主語+述語」です。具体的には次のパターンがあります。
- 主語+形容詞
- 主語+動詞
- 主語+動詞+目的語
一般的に、現在形は中国語の基本的な文章骨格で構成されているもっともシンプルな文法になっています。
中国語の語順については以下のYouTube動画で詳しく解説しています。
まだご覧になっていない方や語順について復習したいという方はぜひご覧ください。
現在形の中国語をちょっとだけネイティブっぽく見せるコツがあるので紹介します。
そのコツとは、現在の出来事を表すとき、知覚や感情を表す動詞では現在形を使い、動作を表す動詞では未来形を使うことです。
まずは「知覚」を表す動詞の具体例を見てみましょう。
わたしは彼のことを知っている
「知っている」は知覚を表すため、現在のことは現在形で書きます。これはよく聞く自然な文章ですね。
次に「動作」を表す動詞のパターンを見てみましょう。
彼は毎日朝ご飯を食べる
「食べる」は動作を表す動詞です。上記のように現在形で書いてももちろん正しいのですが、次のように未来形で書くこともできます。
彼は毎日朝ごはんを食べます
動作を表す動詞だからといって、全てを未来形で書かなければならないわけではありません。
人によっては「他每天都吃早饭」と言う人もいるため、みなさんも自分の好きな方を使ってくださいね。
現在形は普遍的な事柄や習慣に対して用いられる。語順は「主語+述語」の基本構造。
現在形を使った会話例
【1】

hēi gěi nǐ yī gè qiǎo kè lì
A:嘿,给你一个巧克力
(ねぇ、チョコあげる。)

wǒ bú yào
B:我不要
(いらないよ。)

wèi shén me ya zhè shì tè dì gěi nǐ mǎi de
A:为什么呀,这是特地给你买的
(なんで?これ、きみのためにせっかく買ってきたんだよ。)

wǒ bù chī líng shí nǐ zì jǐ chī ba
B:我不吃零食,你自己吃吧
(わたしおやつは食べないの。自分で食べて。)
【2】

nǐ zì xíng chē mǎi hǎo le ma?
A:你自行车买好了吗?
(自転車ちゃんと買った?)

wǒ bù mǎi zì xíng chē
B:我不买自行车
(わたしは自転車買わないよ。)

wèi shén me bù mǎi ya shì zì xíng chē bù fāng biàn ma
A:为什么不买呀?是自行车不方便吗?
(どうして買わないの?自転車便利じゃない?)

wǒ měi tiān dōu zǒu qù xué xiào bú yòng qí zì xíng chē
B:我每天都走去学校,不用骑自行车。
(わたしは毎日歩いて学校に行くの。自転車に乗る必要ないよ。)
未来形
2つ目の時制は未来形です。未来形とは、今の時点よりも先の未来のことを表す文法です。
未来形の文では、動詞の前に「会」または「要」を付けます。
わたしは朝ご飯を食べる
「要」は「〜するんだ」という強い意思を表すため、この言葉を発した段階ではまだ朝ごはんは食べておらず、これから食べることが分かります。
このように、今この瞬間よりも先の未来のことを表す場合に、未来形は使われます。
次に、「会」を使った例文も見てみましょう。
明日は雨が降るでしょう
ここでの「会」は「〜だろう」という未来の予測を表します。
なお、ほぼ確実に起こるであろう未来を表す場合は、文末に的を付けて「明天会下雨的」(明日はきっと雨が降るでしょう)という文にもできます。
要と会には次のようなニュアンスの違いがあります。
- 要:「〜するんだ」という強い意思、つまり主観的な未来を表す。
- 会:客観的なニュアンスで未来のことを予測する。
今の時点よりも先のことを表現する場合は未来形を使う。
未来形は、動詞の前に助動詞の要または会を付ける。
助動詞については以下の動画で詳しく紹介してますので、あわせて参考にしてくださいね。
未来形を使った会話例(1)

nǐ hē jiǔ ma
A:你喝酒吗?
(君はお酒飲む?)

bù hē wǒ míng tiān yào qù tǐ jiǎn
B:不喝,我明天要去体检。
(飲まない。明日健康診断なの。)

hǎo de
A:好的。
(わかったよ。)

nǐ yào bu yào yī qǐ qù
B:你要不要一起去?
(あなたも一緒に行かない?)
未来形を使った会話例(2)

míng tiān sheí huì zuò fā biǎo
A:明天谁会做发表?
(明日は誰が発表するの?)

shì wǒ
B:是我。
(わたしだよ。)

nǐ lái de jí ma
A:你来得及吗?
(間に合いそう?)

jīn wǎn yào jiā bān jiā diǎn le
B:今晚要加班加点了。
(今夜はちょっと残業するわ。)
進行形
3つ目の時制は進行形です。進行形とは、その動作が行われている最中であることを表します。つまり、「今ちょうどやってる」動作のことです。
進行形を表す言葉には、おもに次の4つがあります。
- 在
- 正
- 正在
- 呢
それでは、例文を見ていきましょう。
動詞の前に在を置く
1つ目は「在」で、動詞の前に置きます。
彼は朝ご飯を食べている
上記の文では、「今」ご飯を食べているところです、という動作の進行形を表すことができます。
動詞の前に正を置く
2つ目は「正」で、動詞の前に置きます。
彼は今まさにご飯を食べているところです
正を使うと、「今まさに」ということを強調することができます。
動詞の前に正在を置く
3つ目は「正在」で、動詞の前に置きます。
彼は今まさにご飯を食べているところです
これも「正」と同じく、「今まさに」という意味を強調しており、動作が進行中であることを表しています。
文末に呢をつける
4つ目は「呢」で、こちらは文末に置きます。
彼はご飯を食べているところです
疑問文の文末でよく見かける「呢」ですが、実は動作の進行を表す用法もあります。
4つの進行形の使い分け
さて、4パターンの進行形がありますが、使い分けは特に気にせず会話で使用して問題ありません。
文末に付いている呢は、雰囲気をちょっと和らげる働きがあります。彼は今ご飯を食べているところだよ、というニュアンスになります。
文末につけて雰囲気を和らげてくれる言葉を、語気助詞と言います。語気助詞にはこれらの種類があります。
吗 | ma | ~ですか? |
吧 | ba | ~しよ、~でしょ、~だよね |
啊 | a | ~だよ、~だろ |
呀 | ye | ~だよ(可愛い感じ) |
哦 | e | ~だよ(ふわっとした感じ) |
呢 | ne | ~ね、~なの? |
啦 | la | ~だよ! |
咯 | lo | ~だよ(可愛い、四川っぽい) |
嘞 | lei | ~だよ(可愛い、ノリがいい) |
了 | le | ~になった(変化を表す) |
日本語にもさまざまな語尾の言葉がありますが、中国語にも色々な表現がありますね。
僕のおすすめは呢や吧です。呀を使う人も多いですね。中国のライバーは配信の挨拶で「晚上好呀〜」と言っていたりします。
中国語の進行形を作るには、在、正、正在を動詞の前に置く。
もしくは呢を文末に付ける。
進行形を使った会話例(1)

nǐ zài gàn shén me ne
A:你在干什么呢?
(何してるの?)

wǒ zài kàn diàn shì ne
B:我在看电视呢
(テレビ見てるよ)

nà lái bāng wǒ zuò zuò yè ba
A:那来帮我做作业吧
(じゃあ、宿題を手伝ってよ)

wǒ zhèng máng zhe ne qù qù qù
B:我正忙着呢,去去去
(今ちょうどいいところなの、あっち行ってて)
進行形を使った会話例(2)

wèi nín hǎo nín zhǎo nǎ wèi
A:喂,您好,您找哪位?
(もしもし、どなたに御用ですか?)

nǐ hǎo zhāng xiān shēng zài ma
B:你好,张先生在吗?
(もしもし、張さんいらっしゃいますか?)

tā zhèng zài kāi huì
A:他正在开会。
(彼は今ちょうど会議中です。)

hǎo de má fan huì yì jié shù hòu qǐng tā gěi wǒ huí diàn
B:好的,麻烦会议结束后请他给我回电。
(分かりました。ではお手数ですが、会議が終わりましたら彼から折り返しわたしへ電話するようお願いいたします。)
中国語に過去形はない?昔の出来事を表す文法

4つ目に紹介するのは過去形についてです。皆さんは、中国語の過去形と聞くと、どんな文章を思い浮かべますか?
その代わり、次の3パターンで過去のことを表現します。
- 動作の完了を表す
- 変化を表す
- 経験があると表現する
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
動作の完了を表すことで、昔のできごとを表す
1つ目の過去を表す方法は、動作の完了を表すことです。動作の完了を表すには「了」を使い、「主語+動詞+了」で、〜という動作が完了したことを表します。
彼はご飯を食べた
この文は「食べる」という動作を完了したことを表します。一見すると、中国語にもやっぱりは過去形があると思いますよね?「了」を付ければ過去形になると思う人もいるかもしれません。
なぜ了が過去だけを表す言葉ではないのか、それは日本語から考えると分かりやすくなります。次の文章をご覧ください。
①彼は今日の朝、ごはんを食べた。
②明日、彼がごはんを食べたら出発しよう。
①の文では、今朝の時点(過去)で、ご飯を食べるという動作はすでに完了していることが文章から分かります。
一方、②の文は出発するタイミング(明日、つまり未来のこと)について話している文章です。そして、出発がいつなのかというと、ご飯を食べ終わったら、つまりご飯を食べるという動作が完了した後ということが分かります。
このように、日本語でも「食べた」という言葉自体は過去形以外でも使います。
しかし、①②で共通しているのは、ある時点でその動作(例文でいうと食べるという動作)が完了していることを表現しています。
中国語でも、ある時点での動作の完了を表すというのは同様で、先ほどの日本語の例文を中国語にすると以下のようになります。
①
彼は今日の朝、ごはんを食べた
②
明日、彼がごはんを食べたら出発しよう
了はその動作の状態を表しているだけであり、時間とは全く関係ないのです。つまり「他吃了」は、「彼はもう食べた」という過去を表す文かもしれないし、「彼が食べ終わったら」という未来を表す文かもしれません。
他吃了だけでは、そのどちらかを判断できないというのが、中国語の難しいところですね。
もしはっきり過去を表したいのであれば、明確に過去を表す言葉と一緒に使うのがおすすめです。
彼は昨日食べました
彼はもう食べました
過去を表す言葉を添えることで、過去の話だというのがはっきり伝わります。
- 過去を表す文法の1つ目は、動詞の後ろに「了」をつけること。
- ある時点での動作の完了を表すため、過去だけでなく未来の事柄に対しても使用できる。
- はっきり過去の話だと表現したい場合は、過去を表す単語を一緒に使うのがおすすめ。
変化を表すことで、以前の状況を伝える
2つ目の過去を表す方法は、変化を表すことです。文末に「了」を付けると、「〜になった」という変化を表す意味になります。
雨が降った
文末の了は変化を表すため、雨が降っていない状態から雨が降った状態になったことを表しています。
注意点
変化を表す了は「〜になった」という意味がありますが、動作の完了を表す了と同様、状態の変化を表すのみで、時間とは関係がありません。
つまり「下雨了」というフレーズも、過去の話なのか、それとも未来のある時点の話をしているのかは分からないのです。
明確に過去の出来事であると伝えるには、下の例文のように過去を表す言葉と一緒に使いましょう。
昨日雨が降って、服が全部濡れた
「了」に関するエピソード
さてここで、了に関するエピソードを紹介します。僕が初心者の頃、中国人と会話した時のある1コマです。
学校から帰った僕は、友達に「回家啦!(帰ったよ!)」と報告しました。するとその友達は、「辛苦啦!作业呢?今天有空吗?(お疲れ様!今日暇?)」と尋ねてきました。
それに対して僕は「宿題終わったから暇だよ」という意味で、「做作业了」と返事しました。
すると、友達から返ってきたのは意外な言葉だったのです。
「好的,那我不打扰你了。(わかった、じゃあ邪魔しないね。)」
この返事を見た時、あまりにも想定外な言葉で僕はとても驚き、どうして宿題が終わったと言ったのにこんな返事が来るのだろうと、不思議に思いました。
実はこのケースでは、僕も友達も間違っていません。
「做作业了」は、確かに「もう宿題をやった」と過去を表す文法ではありますが、一方で「宿題をやる」という状態になる(つまり今から宿題をやる)という意味にも捉えられるのです。
実際、中国人は日常会話で後者の方を使うことが多いため、僕の友達は僕が今から宿題をやるのだと解釈し、邪魔しないねと言ってくれたのでした。
結局、その友達とはお互いの誤解は解けましたが、中国語の「了」は本当にややこしいと感じたエピソードでした。
勘違いを生まないために…
「做作业了」は、ネイティブが聞くと「今から宿題をする」という意味で理解されることが多い表現です。そのため、相手が勘違いをしないように「もう宿題が終わった」と言う場合は、次のような文がベターです。
もう宿題をやり終えた
我 | わたし |
已经 | すでに |
做完 | やり終える |
作业 | 宿題 |
了 | ~になった(変化を表す) |
この文章では、「做完」の結果補語という文法がポイントとなります。結果補語は「動詞+補語」でその動作を詳しく表現することができる便利な文法です。
この場合、做が動詞、完が補語となり、「やり終える」という意味を作っています。さらに結果補語は文字通り動作の結果を表すため、変化を表す了との相性が良く、ほとんどの場合で一緒に使われます。
「做完了(やり終えた)」は非常に使えるフレーズのため、ぜひ覚えておきましょう!
すごく絶望した時などに、「完了(wán le)」と言うと、「あ~終わった」という意味になります。
似た言葉としては、「死定了(sǐ dìng le)」もあります。「しまった」「やばい」という時によく使われています。死定了はくだけた言い方のため、使う場面はやや限られます。
過去を表す方法の2つ目は、文末に「了」を置いて状態の変化を表す。
明確に過去を表現するには、過去を表す単語や結果補語を使うと良い。
経験があると表現することで、以前のできごとを表す
3つ目の過去を表す方法は、経験があると表現することです。具体的には次の2通りがあります。
- 过を使う
- 了を使う
それでは例文とともに見ていきましょう。
「过」のみで表す
動詞+过で、「〜したことがある/すでに〜した」という意味になります。
私は中国へ行ったことがある
このように、動詞の後に「过」をつけるだけで「〜したことがある」と経験を表せます。
なお、日常会話では「我吃过饭了(私はもうご飯を食べました)」のように、ただ単に過去を表すこともあります。
「了」のみで表す
「もうご飯を食べました」という文は、下の例文のように了を使っても同じ意味が表せます。
ちなみに、なぜ「我吃了饭了」と了が2つ付いているのかについては、説明が長くなるため、ここでは割愛します。
詳しくは以下の動画で解説してますので、ぜひご覧ください。
我吃过饭了と我吃了饭了の違い
「我吃过饭了」と「我吃了饭了」では、意味合いに何か違いがあるのでしょうか?
結論から言うと、意味に大きな違いはありません。多くの中国人はこの違いをあまり意識しておらず、どちらを使っても通じます。
強いて言うなら、「过」は日本語の漢字では「過」となり、「我吃过饭了」は「もうとっくに食べたよ」のように、ちょっと前の時間に使う印象があります。
ただ、文法的にそのようなルールがあるわけではありません。
過去を表す方法の3つ目は、動詞の後ろに过や了を付けて、経験があると表現する。
過去形を使った会話例(1)

Nǐ xiàn zài è bù è
A:你现在饿不饿?
(お腹空いてる?)

Wǒ bù è wǒ gāng chī le yī wǎn miàn
B:我不饿,我刚吃了一碗面。
(空いてないよ。さっき麺を食べたばかりなの。)

Yī wǎn miàn chī bù gòu ba lái lái lái gěi bǐng gān o
A:一碗面吃不够吧,来来来,给饼干哦
(麺だけじゃお腹いっぱいにならないでしょ。ほら、クッキーあげる。)

Bù le wǒ xiàn zài yǐ jīng hěn bǎo le lián bǐng gān dōu chī bù liǎo le
B:不了,我现在已经很饱了,连饼干都吃不了了。
(だめ、今は本当にもうお腹いっぱいなの。クッキーでさえ食べきれない。)
過去形を使った会話例(2)

Nǐ wèi shén me rì yǔ shuō de zhè me liú lì
A:你为什么日语说得这么流利?
(なんでそんなに日本語が上手なの?)

Yīn wèi wǒ shì tōng guò pèi yīn liàn xí rì yǔ de
B:因为我是通过配音练习日语的
(アフレコを通して日本語を練習したからだよ。)

Tōng guò pèi yīn nǐ xué dào le xiē shén me
A:通过配音你学到了些什么?
(アフレコを通して何を学んだの?)

Wǒ xué dào le hěn duō dōng xi bǐ rú shuō zhèng què de fā yīn hái yǒu kǒu yǔ zhōng cháng yòng de jù zi
B:我学到了很多东西,比如说正确的发音,还有口语中常用的句子。
(たくさん学んだよ。たとえば正確な発音でしょ。あとは日常でよく使うフレーズも。)
中国語のそれぞれの時制表現の否定文

現在・未来・進行・過去と4つの時制について文法を紹介しました。ここからは、それぞれの否定形がどのような形になるのか見ていきましょう。
まず、それぞれの時制を否定形にするには、次のルールがあります。
- 現在形と未来形では、動詞の前に不を付ける
- 進行形と過去形では、動詞の前に没を付ける
それでは、それぞれ例文で確認していきましょう。
現在形の否定文
現在形の否定文は、肯定文と同様に習慣や普遍的なことに対して使います。
彼は朝ごはんを食べない
この文では、彼は今日だけ朝ごはんを食べないわけではなく、いつもの習慣として朝ごはんを食べない、ということを伝えています。
未来形の否定文
未来形は要と会を動詞の前に付けるとお伝えしましたね。ただ、未来形の否定文を表すことができるのは、会だけです。
明日は雨が降らないでしょう
不会で「〜しないはずだ」という否定形の予測を表すことができます。
なお、要の否定形は「不要」で、「〜するな」という意味を持つフレーズになってしまうため、未来形の否定として使うことができません。
進行形の否定文
進行形には4つの種類(在、正、正在、呢)がありますが、否定形では「没在」と言う場合が多いです。
彼は今ご飯を食べていません
今この瞬間、ということを強調したい場合は「不是正在」を使います。
彼はちょうど今食事をしていない
正在は、「今ちょうど〜している」という意味の単語でしたね。
なお、例文で使われている不是は動詞ではなく副詞になります。是の副詞については以下の動画、ブログ記事で詳しく紹介しています。
是という単語は、中国語学習の初期に必ず習いますが、実はとても奥深く超重要なワードです。是について分かりやすくまとめていますので、ぜひご覧ください。
過去の否定文
過去を表す言葉として紹介したのが了と过でした。この2つの単語の否定形でも没を使います。
まず了の場合を見てみましょう。「我吃了饭了」という文章を否定形にする場合、動詞の前に「没」が付くだけでなく、了が消えてしまいます。
わたしはご飯を食べていない
否定形になると、了は文から消えるというのが重要ポイントです。
続いて、过の場合です。过は、否定形になってもそのまま残ります。
わたしはご飯を食べていない
了は否定形になると消えますが、过はそのまま残るというのが大きく異なる点です。
- 現在形:動詞の前に不を付けて、習慣や普遍的な内容に対して用いる。
- 未来形:「不会」で「~しないだろう」という意味になり、否定形の予測を表す。
- 進行形:「没在」を用いることが多い。
- 過去形:動詞の前に没を置く。了は否定形になると文中から消えるが、过はそのまま残る。
中国語の時間表現の練習問題

それでが、ここまで紹介してきた内容を踏まえて、練習問題にトライしてみましょう。
第一問
空欄に当てはまる単語を選びましょう。
他( )听音乐呢。
彼は音楽を聴いているところです。
过、了、正在
「彼は音楽を聴いているところです。」という日本語訳から、進行形であることが分かります。進行形を表すのは次の4種類でしたね。
- 在
- 正
- 正在
- 呢
ということで、今回の選択肢では正在が正解です。
第二問
空欄に当てはまる単語を選びましょう。
他每天早上都( )咖啡厅。
彼は毎朝カフェへ行きます。
去过、去、去了
「彼は毎朝カフェへ行く」=「いつもの習慣」を表していることが分かります。つまり、答えは現在形になると推測できます。したがって、選択肢の中で現在形となっている「去」が正解です。
ちなみに、これは動作を表す動詞のため、「他每天早上都会去咖啡厅」というように未来形で表すこともできます。
第三問
空欄に当てはまる単語を選びましょう。
你去( )水族馆吗?
あなたは水族館に行ったことがありますか?
要、过、会
「あなたは水族館へ行ったことがありますか」という日本語訳を見ると、経験を表す文章だと分かります。経験を表すといえば、「動詞+过」のセットで、「〜したことがある」という表現がありました。したがって、过が正解です。
第四問
空欄に当てはまる単語を選びましょう。
我刚刚出门( )。
わたしは今家を出たところです。
了、过
「わたしは今家を出たところです」という文章から、ついさっき外出したと分かります。つまり、過去を表す文法を使うと推測されます。
過去を表すものとして使えるのは、完了や変化を表す了、そして経験を表す过がありました。この中で文末に置いて使えるのは、変化を表す了だけなので、この問題の正解は了となります。
まとめ

今回の記事では、中国語の時制について特徴や使い方を解説しました。中国語では英語や日本語などと異なり、動詞自体が時間に応じて変化することはありません。
その代わり、時間に関する単語や助動詞、助詞などを組み合わせて時制を表現します。中国語では時間がどうかではなく、その動作がどの段階にあるのか、という視点を持つと理解しやすくなりますよ。
動詞の変化に頼らない中国語の表現方法は少しユニークですが、慣れてしまえばとてもシンプルです。

動詞が変化しないって、最初は不安だったけど、
時間の単語を組み合わせるだけなら覚えやすそう!

そうだよ!慣れればもっとスムーズに話せるようになるから、
まずは基本を押さえてみようね!
ぜひこの知識を使って、より自然な表現を身につけ、自信を持って中国語を使っていきましょう!
一人で無理してませんか?

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