囲碁と将棋ってよく一緒に聞くけど、どんな違いがあるのか気になりますよね。
この記事では囲碁と将棋について、いろんな視点でその違いをまとめました。
これから趣味を探したい方はぜひ参考にしてくださいね。
この記事を書いている私は囲碁歴18年の元県代表、将棋はちょくちょく指す程度の5級です。
どちらかというと囲碁の方に知識が偏っているのですが、なるべく公平な目で2つのボードゲームの違いを紹介しようと思います。
\完全無料!毎日1問詰碁配信/
目次
囲碁と将棋の違いを徹底分析!今から始めるならどっち?
将棋 | 囲碁 | |
---|---|---|
勝敗決定 | 相手の王将をとる | 地の数 |
複雑さ | ||
人気 | ||
研究の重要性 | ||
将来への期待 |
囲碁と将棋での勝負の決まり方(ルール)の違い
将棋のルールは、「相手の王将を取れば勝ち」
囲碁のルールは「とった陣地の目数が多い方の勝ち」
これらのルールの違いを見るだけでも、将棋の方がルールを直感的に理解しやすいですね。
また、将棋には「駒」があってそれぞれの動かし方がある程度決まったいるのに対して、囲碁はどこに石を置いても良いという自由すぎるルールで初心者の人は何をして良いのかわからなくなることが多いです。
したがって、ルールに関しては将棋の方が直感的でわかりやすいと言えるでしょう。
囲碁と将棋での脳への影響の違い
ボードゲームは「マインドスポーツ」という言い方もされていて、脳への影響が非常に期待されている分野です。
もちろん、囲碁と将棋も効果が高いと言われていますが、囲碁と将棋では脳への影響にも若干の違いが見られます。
将棋のプロの場合は「線条体」という部分が活性化。アマチュアとプロでは活発に働く脳の部位が違うということがわかったそうです。
線条体の詳しい働きはまだわかっていないようですが、線条体はパソコンのキーを打つなど「身体が覚えた行動」を行うときに活性化するとか。そこから考えると脳科学的に見ても、プロ棋士はアマチュアのように「意識的」に考えるのではなく「直感的」に思いつくと言えそうです。
日本将棋連盟より引用
将棋は直感的に脳を働かせ、部分的に集中させた思考が特徴のようです。また、役割の決まった駒をどのように組み立てるかという思考力も訓練できます。
対して囲碁は、広い視野を把握する能力が鍛えられます。
「囲碁はボケ防止に効果がある?今からできる認知症対策!」でも書きましたが、囲碁は認知症で顕著に低下する「空間認識能力」を鍛えることができます。
囲碁では「前頭葉」が全ボードゲーム中最大に活性化することがわかっています。前頭葉は長期記憶や理性を司ります。囲碁をやる子は穏やかな子が多いのですが、前頭葉の発達が関係しているのでしょうか?
以上をまとめると
将棋は、部分的に集中した思考力と役割を持った駒の組み立てができる
囲碁は、認知症で低下する「空間認識力」を鍛えることと、広い視野で物事を考えれるようになる思考力
という感じです。
\完全無料!毎日1問詰碁配信/
囲碁と将棋での複雑さの違い
いうまでもなく、囲碁も将棋も変化は膨大で、プロレベルまで極めるとめちゃくちゃ複雑なことをしています。
なので、ここでの「複雑さ」は、変化の多さ、複雑思考の重要性を吟味して紹介します。
まず、将棋では最初に自陣と相手陣に駒が組まれているため、最初の駒の動かし方は20~30通りだそうです。局面が進行しても、それぞれの駒に行き先の指定があるため、候補を立てて考えやすいというメリットがあります。
また、将棋では1ヶ所の戦いの比重が大きく、戦いを避けることは難しいそうです。
対して囲碁では19×19(=361)の候補から1つずつ石を並べていくので、最初の打ち方は361通りもあります。局面が進行しても置く場所にほとんど制限が出てこないため、常に100ヶ所以上の候補から打ちたい場所を選択しています。
もちろん慣れてきて形がわかるようになれば候補は5つくらいに絞れるのですが、ルール上は100ヶ所以上の候補があります。
加えて囲碁は碁石は全て同じ1つの石でありながら、打つ場所、局面の進行によって強い石にも弱い石にも変化します。これらを把握するのは囲碁を数年やっていても難しいことばかりです。
碁盤は19x19と広いので、1ヶ所の戦いは全体へさほど影響を及ぼしません。一度や二度失敗しても別の場所で取り返せるため、いろんな場所へ目を向けて考えるようになります。
囲碁を打つ人はこのように数カ所のことを同時に考えたり、広い範囲から一つの急所を見つけ出す能力に長けています。これは囲碁が持つ複雑さによって鍛えられる特徴だと言えます。
以上のことから、囲碁の方が変化が多くて複雑だと言えます。
囲碁と将棋での人気の違い
日本での将棋人口は700万人と言われています。
対して囲碁は300万人ほどです。
よって人気では将棋の方が圧倒的に上だということがわかります。
ちなみに囲碁の地方大会では参加しただけで全国に行けるような過疎地域もあるため、実績づくりとしてなら囲碁をやったほうが実績は作りやすいです。ただし情報量は将棋の方が多いので、上達のしやすさでは将棋の方が良いかもしれません。
\完全無料!毎日1問詰碁配信/
囲碁と将棋は今から始めるならどっちがおすすめ?
ここまで囲碁と将棋について比べてきましたが、どちらも特徴が際立っていて完全にどちらが良いということはできなさそうですね。
この辺りは自分との相性もあるので、とりあえず両方やってみながら気になった方を続けるというスタンスでいいかと思います。
将棋では「羽生善治さん」「藤井聡太さん」がとても知名度のある棋士で、将棋の認知度をあげてくれていますね。このような棋士がいる限りは今後も安定して人気が出てくるので安心です。
一方囲碁には一般に認知度の高い棋士がいないのが残念なところですね。ただ最近、「井山裕太さん」「仲村菫さん」は認知度が上がっているようで、これまで認知度が低かっただけに今後の一気にブームが来ることが期待できます。
どちらも一生の趣味として楽しめる競技なので、始めて損をすることはないでしょう。
【人気記事絶対に読むべきおすすめ囲碁本・棋書
【人気記事】囲碁フォーカス出演の黒嘉嘉(こくかか)が語る囲碁への想いを完全翻訳
\完全無料!毎日1問詰碁配信/