「共起語をもっと入れてください」。構成案のレビューでそう言われ、リストを眺めたまま手が止まった経験はないでしょうか。「重要」と「もう古い」の両方が出てきて、どちらを信じればよいのか分からなくなります。
共起語は入れる語ではありません。構成から抜け落ちた話題を見つけるための点検の道具です。何個入れるかの基準は公表されておらず、当社が2026年8月9日に自社44本で狙った検索語の出現率を6通りに数え直すと、中央値が22倍ひらきました。
この記事では、サジェストとの違い、3通りの調べ方、詰め込みが危険とされる公式の根拠、構成の抜け漏れを点検する手順までを扱います。共起語のリストを渡されたときに、何をして何をしないかを自分の言葉で説明できるようになるはずです。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
先に結論:共起語は入れる語ではなく点検の道具
まず最初に、結論からお伝えします。共起語をめぐる話は、次の3点で整理できます。
- 共起語は、上位ページの本文によく出てくる言葉のことです
- 本文へ散りばめる使い方には、公式に示された危険があります
- 正しい使い道は、構成から抜けた話題を見つけることです
1つ目は、データの出どころです。共起語は「一緒に検索される言葉」ではなく、「そのテーマを説明した文章に一緒に出てくる言葉」を指します。検索した人の行動ではなく、書いた人たちの語彙を映したものだと考えてください。
2つ目は、詰め込みの危険です。Googleはスパムに関するポリシーで、関連性のない場所にキーワードが記載されることを、キーワードの乱用の特徴として説明しています。リストの語を本文へ機械的に入れていく作業は、この状態に近づいていきます。
3つ目が、この記事の中心です。構成ができたあとに一覧と突き合わせ、抜けている話題だけを拾います。詳しい手順は記事の後半で扱います。
「では何個入れればよいのか」という質問には、数字で答えられません。よく似た指標である「狙った検索語の出現率」でさえ、当社が2026年8月9日に自社44本で測ると、数え方を変えるだけで中央値が22倍ひらいたからです。内訳は記事の後半でお見せします。
共起語とは一緒に使われやすい言葉のこと
共起語とは、あるキーワードについて書くときに、自然と一緒に登場しやすい言葉のことです。似た用語が多いので、この章で1つずつ切り分けます。

共起語の意味と具体例
共起語は、あるテーマを語るときに一緒に使われやすい言葉を指します。「一緒に検索される言葉」ではない点が大切です。
たとえば「大学受験」について書かれた文章には、「偏差値」「科目」「模試」「出願」といった言葉がごく自然に現れます。書き手が意識して入れたわけではなく、そのテーマを説明しようとすれば必要になる言葉だからです。
実務では、検索結果の上位に出てくるページの文章を集計し、頻繁に登場する語を共起語として扱います。つまり共起語とは「そのテーマを説明した文章に、よく出てくる言葉の一覧」だと考えてください。集計の方法に決まった定義はなく、どの範囲のページを対象にするかで結果は変わります。
読み方と「共起キーワード」との関係
共起語は「きょうきご」と読みます。「共起」の部分が「きょうき」で、2つの言葉が同じ文章に一緒に現れることを表した言葉です。
英語では co-occurrence(同時に現れること)という語が対応します。言語学で使われてきた考え方が、そのままSEOの現場に持ち込まれたと理解しておけば十分でしょう。
もうひとつ混乱しやすいのが「共起キーワード」という言い方です。実務では共起語とほぼ同じ意味で使われており、ツールの名前が「共起語」と「共起キーワード」に分かれているだけと考えて構いません。呼び方が違っても、見ているデータは同じく上位ページの本文です。
読み方や呼び名で迷ったら、そこは深追いしなくて大丈夫です。実務で差が出るのは、名前ではなく次に説明する「どのデータから取られた言葉か」の理解になります。
サジェスト・関連キーワードとの違い
混同されやすい3つの言葉は、どこから取られたデータなのかで区別できます。
| 用語 | どこから取られた言葉か | 分かること |
|---|---|---|
| 共起語 | 上位ページの本文 | そのテーマを説明するとき、どんな言葉が使われているか |
| サジェスト | 検索窓の入力候補 | 実際に検索されている言葉の組み合わせ |
| 関連キーワード | 検索結果の下部などの表示 | そのテーマの周辺で調べられている話題 |
共起語だけが「書かれた文章」から取られている点に注目してください。サジェストと関連キーワードは検索した人の行動を映しますが、共起語は書いた人たちの語彙を映します。
読者が実際に打ち込んでいる言葉を知りたいなら、共起語では足りません。それぞれの詳しい使い方は、関連キーワードの集め方と使い方の記事とサジェストの仕組みを解説した記事にまとめました。
LSIキーワードと呼ばれるものとの関係
共起語を調べていると「LSIキーワード」という言葉に出会います。意味が近いものとして紹介されることが多く、混同している方も少なくありません。
ここで押さえておきたい事実がひとつあります。Googleの公式ドキュメントに、LSIキーワードという概念の説明はありません。検索でその仕組みを使っているという公式の説明も、同じく公開されていない状態が続いています。
だからといって、上位ページに共通して出てくる言葉を見る行為に意味がないわけではありません。ただ、公式に説明されていない仕組みを前提に作業を組み立てるのは避けたほうが安全です。この記事では、あくまで「上位ページの文章によく出てくる言葉」という事実の範囲で共起語を扱っていきます。
共起語がSEOで語られてきた理由
先に結論です。「古い」と言われているのは共起語そのものではなく、語を入れて順位を動かそうとする使い方のほうになります。
調べると「共起語は重要」という記事と「もう古い」という記事が両方見つかりますが、どちらの言い分にも背景があります。この章では二極化の背景を整理したうえで、いま残っている使い道を確かめましょう。

文章の話題を判断する手がかりとされてきた
共起語が注目された理由は単純です。ある文章が何について書かれているかを判断するとき、使われている言葉が手がかりになると考えられてきたからです。
「りんご」という言葉だけでは、果物の話なのか会社の話なのか分かりません。周りに「収穫」「品種」「産地」が並べば果物の話、「決算」「端末」「株価」が並べば会社の話だと見当がつきます。人が読むときの判断と、大きくは変わりません。
そこから「上位ページによく出てくる言葉を自分の記事にも入れれば、同じテーマだと認識されやすくなるのでは」という発想が生まれました。これが共起語をSEOに使う考え方の出発点です。
「共起語はもう古い」と言われる背景
一方で、否定的な意見も根強くあります。理由は大きく2つです。
1つ目に挙げられるのは、検索エンジンが文脈を読む精度を上げてきたという点です。語の一致だけで判断されていた時代とは前提が変わったのだから、同じ語を並べれば評価されるという単純な話ではない、という言い分になります。
2つ目は、共起語の使い方そのものに無理が出やすいからです。リストの語を本文へ散りばめる作業になりがちで、読みにくい文章が生まれます。「古い」と言われているのは共起語という概念ではなく、語を入れて順位を動かそうとする使い方のほうだと整理すると、話が噛み合います。
AIの要約が先に答えを出す検索になっている
共起語を調べる読者が見ている検索結果そのものが、以前とは違う形になりました。前提としてもうひとつ押さえておきたい変化です。
当社が2026年9月8日に「共起語」と「共起語とは」の検索結果を取得したところ、どちらも自然検索の一覧より上にAIによる要約が置かれていました。要約が参照していたのは2つ合わせて13件で、そのうち6件は同じ検索の1ページ目に出ていないページです。1件は動画でした。
つまり、1ページ目に入ることと、要約に引かれることは別の勝負になっています。要約は複数のページから断片を集めるため、順位が届いていないページの説明でも採用されます。
では、共起語の役目はどう変わるのでしょうか。順位を動かすために語を入れるのではなく、そのテーマで当然触れられる話題を落とさないために見る、という位置づけになります。当社は、要約に引かれているのは話題にきちんと答えている段落だと見ています。
それでも役に立つ場面が残っている
では見る価値がないかというと、そうではありません。共起語はそのテーマを説明するとき、世の中でどんな言葉が使われているかの一覧だからです。
GoogleのSEOスターターガイドには、次のように書かれています。「そのトピックについてよく知っているユーザーは、よく知らないユーザーとは異なるキーワードを検索クエリで使用するかもしれません」。読者の知識量によって言葉は変わる、という前提が公式にも示されています。SEO スターター ガイド(Google 検索セントラル)
自分が業界の言葉で書いているとき、読者は別の言い方をしているかもしれません。共起語の一覧は、その差に気づくきっかけになります。狙う言葉そのものの決め方はSEOキーワードの種類と入れ方の記事で扱いました。
共起語の調べ方は3通りある
共起語の集め方は、大きく3通りに分けられます。専用のツールを使う方法だけが手段ではありません。それぞれ手に入る情報の質が違うので、ツールの選び方も含めて順に見ていきましょう。

上位ページを読んで拾う
もっとも確実なのは、狙うキーワードで検索し、上位のページを実際に読む方法です。手間はかかりますが、得られるものが違います。
ツールが返すのは語のリストだけで、その語がどんな文脈で使われていたかは分かりません。自分で読めば、「この言葉はデメリットの説明で出てくる」「ここは費用の話の中で使われている」という語と話題のつながりまで見えます。
読むときは上位5本ほどを目安に、見出しと本文で繰り返し出てくる言葉に印を付けてください。当社は、3本以上のページに同じ語が出てくるなら、そのテーマでは欠かせない話題として扱っています。
検索結果まわりの情報から集める
次に、検索結果の画面そのものから集める方法があります。検索窓の入力候補や、結果の下部に並ぶ関連する検索は、無料で誰でも見られる材料です。
ただし前の章で整理したとおり、これらは共起語そのものではありません。検索した人の行動から取られた情報なので、上位ページの語彙とは性格が違います。
使い分けの目安はシンプルです。記事に必要な話題を洗い出したいなら上位ページの本文から、読者が実際に使う言い回しを知りたいなら検索結果まわりから集めます。両方を見比べると、書き手と読者の言葉のズレが見えてきます。
読者が何を知りたくて検索しているのかを見極める手順は、検索意図の種類と調べ方をまとめた記事で詳しく扱いました。
ツールを選ぶときに見る3点
共起語を出すツールはいくつもありますが、どれを選んでも同じ結果になるわけではありません。集計の条件が違えば、出てくる語の顔ぶれも変わります。個別の製品名や料金ではなく、次の3点が見られるかどうかで選んでください。
- 何ページ分を集計しているか(上位10か20か30か)
- 出現回数と「何サイトに出たか」を分けて見られるか
- 見出しと本文を区別できるか
1点目は、母数の条件です。上位10ページと上位30ページでは、拾われる語の幅が変わります。母数が書かれていないツールの数字は、他のツールの数字と並べて比べられません。
2点目が、実務でいちばん効きます。1つのサイトが同じ語を連呼した結果と、5つのサイトが等しく触れている結果では、意味がまったく違うからです。点検に使うなら見るべきは回数ではなく「何サイトに出たか」で、ここが分けられないツールは道具として弱くなります。
3点目は、話題と言い回しの切り分けです。見出しに出てくる語はその記事の話題そのもので、本文にだけ出てくる語は説明のための言い回しであることが多くなります。構成の抜けを探す作業では、前者を優先して見ていきます。
現場で使われている言葉から集める
見落とされがちですが、いちばん独自性が出るのがこの方法です。営業やサポートの担当者が、お客様との会話で実際に使っている言葉を集めます。
「よく聞かれる質問を10個挙げてください」と依頼するだけで、検索ツールには出てこない言葉が手に入ります。しかもその言葉は、実在する顧客が口にしたものです。
上位ページから集めた共起語は、競合と同じ材料でしかありません。同じ材料から同じような記事が生まれるのは当然です。差がつくのは、上位ページに載っていない言葉をどれだけ持っているかという点にあります。
街中文学でも、記事の企画段階で現場のヒアリングを挟む運用にしました。上位ページを読む前に社内の言葉を集めておくと、共起語の一覧を見たときに「すでに持っている話題」と「抜けている話題」を切り分けやすくなるからです。
共起語を詰め込むと逆効果になる理由
手に入れた共起語のリストを本文へ散りばめる使い方には、はっきりした危険が伴います。この記事でいちばん注意したい点です。公式の記述と、文章としての読みやすさの両面から確かめていきましょう。

キーワードの乱用に触れるおそれがある
Googleはスパムに関するポリシーの中で、キーワードの乱用について明確に説明しています。
「キーワードの乱用とは、Google 検索結果のランキングを操作する目的で、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことです」という定義です。該当する行為として「同じ単語や語句を不自然なほど繰り返す」ことが挙げられました。キーワードの乱用では不自然にリストやグループの形式を使ったり、関連性のない場所でキーワードが記載されたりする傾向があるとも説明されています。Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー
共起語リストの語を、話の流れと関係なく本文へ入れていく作業を思い浮かべてください。関連性のない場所にキーワードが並ぶ状態に、かなり近づいていきます。順位を上げるための作業が、逆の結果を招きかねません。
ここで区別しておきたいのは、禁じられているのは「語が入っていること」ではなく「順位を操作する目的で詰め込むこと」だという点です。同じ語が本文にあっても、話の流れの中で必要だから書かれているなら問題にはなりません。この区別が、点検に使うか散布に使うかの境目になります。
検索エンジン向けの文章は読者に伝わらない
Googleは、コンテンツを誰のために作るべきかについても踏み込んで説明しています。「ユーザーを第一に考えたコンテンツとは、主にユーザーのために作成されたコンテンツであり、検索エンジンのランキングを操作することを目的としたものではありません」という一文です。有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成(Google 検索セントラル)
共起語を◯個入れるという発想は、この一文と正面からぶつかります。数を満たすことが目的になった瞬間、読者のために書くという軸から外れるからです。
判断に迷ったら、その語を入れる理由を1文で言えるか試してください。「リストにあったから」しか出てこないなら、それは読者のための加筆ではありません。
数を追うと文章の流れが壊れる
実務上の弊害もあります。語を入れることが目的になると、文章の流れが不自然に途切れていくのです。
本来なら費用の話をしている段落に、脈絡なく「導入事例」「無料相談」といった語がねじ込まれてしまいます。読者は話についていけなくなり、途中で離れてしまうのです。
街中文学では、書き出す前に「誰に・何を・どうしてほしいか」の3つを決める運用にしています。ここが決まっていれば、語を足すべきかどうかは自然と判断できるはずです。決めないまま語だけ増やしても、伝わる文章にはなりません。
「何個入れるか」に答えが無いことを、数えて確かめた
共起語をいくつ入れればよいのか。これは構成レビューの場でよく出る質問ですが、数字で答えられる材料はありません。
当社が2026年9月8日に「共起語とは」の上位5ページを開いた範囲では、使ってよい個数や密度の数値を示したページはありませんでした。Googleの公式ドキュメントにも、同じ数値は置かれていません。数値を探す作業は、ここで切り上げて構いません。
Googleは、コンテンツの自己点検に使う質問のひとつとして「Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)」を挙げています。文字数に正解の数値が無いのと同じで、共起語の個数にも外から借りられる正解はありません。有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成(Google 検索セントラル)
とはいえ「基準はありません」だけでは動けないはずです。そこで、当社の実測から言えることを3つに整理しました。この3つが、次の章で示す判断基準の土台になります。
出どころを数えると、公式の根拠が出てこない
共起語の前に、よく似た「キーワード出現率」の数値目標を見てみます。当社が2026年8月9日に、キーワード出現率を解説するページ11件を調べたところ、具体的な数値を挙げていたのは8件でした。
その8件が示した数値は2%から7%まで散らばっており、過半数が同じ数値をとることはありません。根拠として書かれていたのは「多くのSEO専門家は」「上位表示記事を分析した結果」といった説明です。
Googleの公式ドキュメントを根拠にしたページはありませんでした。8件のうち3件は、自ら「俗説」「Google公式の推奨ではない」と断ったうえで数値を出しています。
共起語の個数についても、構図はまったく同じです。数値が並んでいるように見えても、出どころをたどると公式の裏づけには行き着きません。
読者にとっての結論はシンプルです。外から数値目標を借りてくる判断は、ここでやめて構いません。借りた数値を満たしても、その数値自体に根拠がないからです。
数え方を変えると、自社44本で22倍ひらいた
次に、自社のデータで確かめた結果をお見せします。ここで測ったのは共起語そのものではなく、よく似た指標である「狙った検索語の出現率」です。分子と分母の決め方が変われば数字が動くという構図は、共起語の出現数でも同じだと当社は見ています。
当社が2026年8月9日に、自社の公開記事44本の出現率を6通りの数え方(分子2通り×分母と重み3通り・形態素解析はMeCab、辞書はipadic)で測ると、中央値は0.07%から1.57%まででした。低いほうと高いほうで、およそ22倍のひらきです。
| 数え方(6通り) | 自社44本の出現率の中央値 |
|---|---|
| いちばん低く出る数え方 | 0.07% |
| 2番目に低い数え方 | 0.20% |
| 3番目 | 0.30% |
| 4番目 | 0.36% |
| 5番目 | 0.70% |
| いちばん高く出る数え方 | 1.57% |
ひらきの原因は、記事の中身ではなく数え方の側にあります。44本のうち15本は、狙った検索語がその並びのまま本文に1度も登場しません。語をばらして数えれば42本で1回以上あり、この15本のうち13本は「書かれているのに、並びが違うだけで0%」という扱いになります。
出現しない15本を除いて29本でそろえ直しても、中央値は0.19%から1.79%で9倍以上の幅が残りました。数え方の条件をそろえない限り、幅は消えないということです。
ここから言えるのは、ツールが出す数字は、そのままでは比べられないということです。ツールが示す0は「書いていない」ではなく「その数え方では拾えなかった」を意味します。他社と数字を比べる前に、まず数え方の条件を確かめてください。
回数が多い記事が上位、にはならなかった
では、たくさん入っている記事は実際に上位にいるのでしょうか。当社が2026年8月9日に、直近90日で表示10回以上あった自社15本で、狙った検索語の出現回数と平均掲載順位を並べたところ、出現回数が最多の65回だった記事が最も低い81.8位でした。
平均掲載順位が上位だった5本のうち3本は、狙った語がその並びのまま本文に1度も登場しません。出現回数と平均掲載順位の順位相関は+0.45で、回数が多いほど順位が下という向きに出ています。
ここで限定条件を添えておきます。15本という数で因果は言えません。言えるのは「この15本を並べた限りでは、出現回数が多い記事ほど上位という並びにはならなかった」というところまでです。
それでも、日々の判断は変わります。狙った語の回数を増やす作業に時間を使う根拠が、少なくとも自社のデータからは出てきません。同じ時間があるなら、抜けている話題を1つ足すほうに回したほうが合理的だと当社は判断しています。
プロの判断基準:共起語に頼る記事と頼らない記事
数値の基準がないなら、何を見て決めればよいのでしょうか。当社が構成レビューの場で実際に使っている3つの問いを、そのままお渡しします。上から順に答えれば、その記事で共起語を見るべきかどうかが決まります。
- その記事の価値は、標準の網羅で決まるか、独自の体験で決まるか
- 読者が使う言葉と、自分が使う言葉がずれていないか
- 足したいのは語か、それとも話題か
1つ目は、記事の性格を見分ける問いです。用語解説・比較・手順のように「そのテーマで当然触れる話題を落とさないこと」が価値になる記事なら、共起語の点検はよく効きます。
逆に、自社の実測や現場の体験が価値の中心にある記事では、見なくて構いません。上位ページと同じ材料を見るほど、内容は平均に寄っていくからです。読者が驚くのは、他社が持っていない材料が出てきたときだけになります。
2つ目は、言葉のずれを疑う問いです。業界の中にいると、自分が使う呼び方が読者の言い方と違っていることに気づけません。共起語は書き手の語彙、サジェストは読者の行動という違いを思い出して、両方を並べてみてください。
3つ目が、詰め込みと点検を分ける境目です。足したいものが「語」なら、そこで手を止めてください。「話題」なら、独立した見出しと本文にして加えます。
この問いに答えられないまま本文に語を置くと、前の章で見たキーワードの乱用に近づいていきます。
当社自身の判断も書いておきましょう。1つ目の答えが「独自の体験で決まる」なら、共起語の工程はまるごと省きます。限られた制作時間は、他社が持っていない材料を集めるほうに使ったほうが、結果として読者の役に立つからです。
どの記事がどちらに当たるかは、テーマと自社が持っている材料によって変わります。判断に迷う記事があれば、構成の段階で相談してください。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
共起語を抜け漏れの点検に使う手順
共起語は入れる語ではなく、抜けている話題を見つける道具として使います。この発想に切り替えると、語を散りばめる作業そのものがなくなるぶん、詰め込みの危険から離れられます。ここからが本記事の中心となる手順です。

構成ができてから突き合わせる
共起語を見るタイミングは、構成ができたあとです。先に見てはいけません。
先に一覧を眺めると、語に引っ張られた構成ができあがります。自分が伝えたいことより、リストに載っている話題が優先されてしまうからです。
街中文学では、順番を固定しています。まず読者と伝えたいことを決めて構成を作り、そのあとで共起語の一覧を横に置きます。そして上位ページが当たり前のように触れているのに、自分の構成にない話題だけを探すのです。
この使い方なら、語を文中に散りばめる作業は一度も発生しません。見ているのは語そのものではなく、その語が表している話題だからです。構成の作り方は構成案の作り方をまとめた記事で解説しました。
足す話題と見送る話題を分ける
抜けが見つかっても、すべて足す必要はありません。ここで判断が要ります。
足すべきなのは、その話題がないと読者の疑問が残るものです。費用の記事で「追加料金」に触れていなければ、読者は不安を抱えたまま読み終えます。これは足します。
見送ってよいのは、上位ページの都合で入っているだけの話題です。自社サービスの宣伝に近い語や、別記事で扱うべき大きなテーマは、無理に入れると記事の輪郭がぼやけます。
足すと決めた話題は、そのまま語を置くのではなく読者の疑問に読み替えてから配置してください。当社では、記事の後半の見出しにするか、よくある質問に入れるかで振り分けています。
| 場面 | やってよいこと | 避けること |
|---|---|---|
| 構成づくり | 構成の完成後に突き合わせ、抜けた話題を探す | 共起語の一覧から構成を組み立てる |
| 執筆 | 足すと決めた話題を、読者の疑問として書く | 語を文中に散りばめる・出現回数を数える |
| リライト | 読者の疑問が残る箇所を見つけ、節を足す | 既存の文へ語を差し込んで埋める |
| レビュー | 抜けた話題がないかの確認に使う | 共起語の含有率で品質を判定する |
リライトでの使いどころ
すでに公開した記事を直すときにも、同じ考え方が使えます。順位が伸びない記事の原因を探る材料になるのです。
手順は新規のときと変わりません。記事の見出しを書き出し、共起語の一覧と並べて、触れていない話題を探します。順位が届いていない記事では、読者が当然知りたいことが丸ごと抜けている場合が少なくありません。
ここでも、既存の文に語を差し込む直し方は避けてください。足すのは語ではなく節です。抜けていた話題について、独立した見出しと本文を書き足すほうが、結果として読みやすくなります。
直す記事の選び方はリライトの判断基準をまとめた記事にまとめました。
共起語を使わない判断も持つ
最後に、使わなくてよい場面についても触れておきます。共起語は欠かせない工程ではありません。
独自の体験や自社調査が価値の中心にある記事では、この工程ごと省いて構いません。
迷ったときは、前の章の3つの問いに戻ってください。道具は必要なときに手に取れば十分です。
ここまでの手順は、そのまま構成レビューに持ち込める5つの問いにまとめました。会議の前に上から順に答えるだけで、点検が一周します。
- 構成は先に完成しているか(共起語を見る前に決めたか)
- 上位ページが当然触れている話題で、構成にないものはどれか
- その話題が無いと、読者の疑問は残るか
- 足すのは語ではなく、独立した見出しと本文になっているか
- 読者の言い方と自分の言い方に、ずれはないか
答えに詰まる問いが1つでもあれば、そこが今回の構成の弱点です。5つすべてに答えられたら、共起語の点検は終わりにして構いません。
今泉の視点:共起語のリストを渡されると、多くの方が「どこに入れようか」と考え始めます。私は逆で、リストと自分の構成を並べて「触れていない話題はどれか」だけを見ます。
入れる作業に頭を使うと文章が壊れますが、抜けを探す作業なら構成そのものが良くなるからです。同じリストでも、見る目的が違えば結果は正反対になります。
共起語についてよくあるご質問
まとめ
共起語は上位ページの本文によく出てくる言葉で、本文へ散りばめる使い方には公式に示された危険があります。何個入れるかの基準は公表されておらず、当社が2026年8月9日に自社15本で狙った検索語の出現回数と順位を並べた範囲でも、回数の多さと順位の高さは結びつきませんでした。
価値があるのは、構成から抜け落ちた話題を見つける点検の道具として使うときです。次の3つから、やりやすいものを1つ選んでください。
- いま書いている記事の見出しで、点検シートを一周する
- 順位が伸びない記事に、同じ5つの問いをかけてみる
- 構成づくりの工程ごと、街中文学に相談する
どの記事から手を付けるか、どこまで自社で回すかは、体制と手持ちの材料によって変わります。優先順位の付け方まで含めて整理したいときは、お気軽にご相談ください。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
