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- 標準中国語は中国・台湾・シンガポールでも通じる。
- 北京語は標準中国語ではない。
- 標準中国語に近いのは東北地方の言葉。
みなさんは中国語に様々な種類があることをご存じでしょうか。
日本で一般的に言われている「中国語」は正式には「普通話」という中国標準語になります。
僕たちが中国語の勉強をするときには、「標準中国語」を学ぶのが一般的です。
中国にはたくさんの方言があるため、標準語を定めて意思疎通を可能にしなければなりません。
それが「普通話」であり、中国の公用語になります。
今回は標準中国語に注目していきたいと思います。
ゆうきの中国語
ゆうき
yuki
ブログやYouTubeで中国語についての情報を発信しています。YouTubeとWeiboを使って中国語を独学しました。中国語が好きです。2019年4月HSK6級・2019年9月〜2020年1月復旦大学へ留学。現在、中国語検定準1級目指して勉強中!
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中国語の標準語(普通話・マンダリン)とは
中国語の標準語は「普通話」と呼ばれ、いわゆる中国語の全国共通語です。
英語ではMandarinといいます。
中国では地方ごとに方言が使われているので、地方が違うと言葉が全く通じません。
そこで、みんなが共通に使える言語として「普通話」を確立しました。
都市部ではほとんどの人が標準語と方言を上手に使い分けています。
北京語は標準中国語ではない
日本では北京語=標準中国語だと思われがちですが、これは別物です。
北京語は北京で用いられている方言で、北京語には北京語の特徴があります(アール化など)。
標準中国語は北方言語の語彙と北京官話の発音をベースにしているので、似てるところは多いですが、北京語は別の方言になります。
標準中国語に一番近いのは東北地方の言葉
標準中国語は北方語の発音と語彙がベースになっています。
東北地方の言葉は北方方言に属しているので標準中国語と最も近い方言になります。
ただ、東北地方と言っても場所によっては癖や訛りがあるので全てがとは言い切れませんが、普通話が最も標準的に話されている地域は黒龍江省ハルビン市、吉林省長春市と言われています。
このことから東北地方の言葉は標準中国語に最も近いと言えるでしょう。
標準中国語と方言の使い分け
中国では教育やテレビの放送などは全て標準中国語です。
地方出身者同士や地方の家庭で方言を使うくらいで、生活では標準中国語を使用します。
全人口の8割弱が普通話を理解でき、若い世代は、同じ出身者同士であっても普通話で会話をすることが多いように感じます。
普通話と方言の差が大きい南方地域、特に差がみられる福建省や広東省などでは、1980年代以降、普通話の教育が義務付けされたとともに、普通話普及が重視されていました。
現在は、誰もが普通話と方言を上手く使い分けて生活しています。
中国7大言語について
一般的に中国語と言えば「北京語(普通話 pǔ tōng huà )」を指します。
しかし、北京語以外にも多くの「方言」が存在します。
大きく分けて7つあります。
- 「北方語」
- 「呉語(上海語・蘇州語)」
- 「粤語(広東語)」
- 「贛語(南昌語)」
- 「湘語(長沙語)」
- 「閩語(福建省、台湾)」
- 「客家語」
実際には地方によってさらに細かく方言が分かれます。
中国語の標準語を学ぶべき?
これだけ各地方で方言が確立している以上、ある特定の地域に行くのであれば、その地方の方言を学んだ方が良いと思う方もいるかもしれません。
地方に行くのであればむしろ標準中国語は必要ないのでは?と思う方もいるかもしれません。
そこで、標準中国語を学んだほうがいいのかどうか説明していきます。
まずは標準中国語を学ぶべき
中国語をこれから学ぼうとしているのであれば、標準中国語から学ぶべきです。
中国には各地方で方言が使用されていますが、テレビ放送や看板、生活を取り囲むすべての物は標準中国語で表記されています。
また、ピンインや漢字などの基礎の部分を学んでおかなければ、方言の読み方なども分かりません。
日本の方言と同じように、標準語を理解してこそ方言の意味の予測ができたりもします。
地方によっては、中国の方言は中国標準語とは全く別物ではありますが、発音が似ていたり、なんとなく標準語のこの意味かな、など標準中国語を理解していればわかることもたくさんあります。
中国全土での公用語は標準中国語なので、どこに行っても困らないためにも、まずは標準中国語を学ぶべきだと思います。
台湾の標準語は台湾華語
台湾で話されている言葉は中国の普通話と同じですが、正式には「台湾華語」と呼ばれています。
家庭によっては台湾語や客家語を話す所もありますが、公用語は台湾華語です。
中国の普通話と台湾華語の違いは、漢字や語彙、表現、発音にあります。
台湾華語は繁体字を使い、発音も舌をあまり巻かずに発音します。
語彙や表現の仕方も標準中国語とは異なる部分が多いです。
特に、スラングなど若者が使う言葉は台湾華語と標準中国語で大きな差があります。
台湾華語は中国の南部の人が話す標準中国語に似ています。
私自身台湾で中国語を勉強していたので、中国人と会話をする時には、台湾訛りや南の方の訛りがあると言われます。
台湾華語は中国本土の人からすると標準中国語が訛っている感覚なのです。
標準中国語は誰にでも通じる?
標準中国語は中華圏の人々であれば誰にでも通じます。
台湾華語と多少違うということを説明しましたが、ベースは同じなので問題なく会話ができます。
中国本土の各地方でも同じことが言えます。
多少方言の名残や発音に訛りがあるかもしれませんが、標準中国語は誰でも理解することができます。
これは、世界各地の華人にも言えることで、シンガポールやマレーシアなどの華人にも通じます。
世界各国の華人の学校や教育現場では標準中国語が使われているので、各国で多少差異はあるものの、相互理解が可能です。
私もシンガポールやマレーシアに行ったことがありますが、華人とは標準中国語で会話をしていました。
標準中国語は中国のみならず、世界中の中華圏の人々の公用語のようなものですね。
簡体字と繁体字と違い
中華人民共和国(中国)で使用されている漢字は「簡体字」です。
漢字を簡略化したものであり、建国後の1950年代、漢字を普及させ識字率を向上させるために、字画を大幅に減らした簡体字が誕生しました。
漢字簡略化の波が及ばなかったのが、香港・マカオ・台湾では、現在でも繁体字が使用されています。
日本で使用されている漢字は「略体字」と呼ばれ、繁体字に近いですが、字によっては繁体字を少し略したものになっています。
例として、以下のような違いがあります。
- 伝:略自体(日本)
- 传:簡体字(中国大陸)
- 傳:繁体字(香港・台湾)
普通話と台湾華語の違いは?
台湾で公用語として話されている「台湾華語」は、「北京語」とほとんど同じです。
一部地域では台湾語(閩南語)を話すこともありますが、学校や公共機関では台湾の公用語である「台湾華語」が使用されています。
普通語と台湾華語の違いは、発音のクセと、一部語彙や表現の不一致ですね。
この違いはまさにアメリカ英語とイギリス英語のそれに近いです。
上海語が持つ特徴は?
上海語は主に中国上海近郊で使われる方言の一つです。
中国語の標準語である普通話(pǔ tōng huà)は口全体を使って発音しますが、上海語は日本語と同じように口の前部分を使って発音し、標準語に比べ四声もはっきりせずに抑揚の少ない方言と言われています。
そして、日本語と同じように年代によって使われる言葉が変わってきます。
例えば50〜60代の人が使う上海語と、20代の若者が使う上海語は似ているようで違います。
日本語でも日々、新しい言葉や単語が生まれているように、中国語も年代によって変化しているのですね。
標準中国語に関してよくある質問
標準中国語に関してよくある質問をまとめました。
中国語で使われている標準語の正式名称は?
正式名称では、「標準中国語」と呼ばれています。
また、中華人民共和国で公用語と定められた標準語には、「普通话」という呼ばれ方もあります。
中国語において普通話とは?
普通話とは、中華人民共和国が標準語と定めた中国語のことを指します。
中国語を学ぶべき3つの理由
理由1:21世紀は中国の時代
中国大陸、香港、台湾、シンガポールを中心とした中国語で繋がる地域のことをGreater China(グレーター・チャイナ)と呼び、2011年度の大中華圏のGDPをPPP(購買力平価)で見ると、既に日本の約3倍の経済規模であることが分かりました。
理由2:圧倒的な数を誇る中国語人口
中国の人口は約13億人と言われていますが、この13億人の他にも、華僑と華人(中国外で活躍する中華系の人々)の人口は全世界に6000万人とも言われています。
理由3: 英語習得者との差別化
英語ができる人は沢山いるものの、中国語ができる日本人はまだまだ少ないというのが現状です。
【経験談】第二外国語として中国語を学ぶメリットまとめ
中国語には様々な種類があり、各地域で多少違いがあることがわかりましたね。
標準中国語が日本でいう「中国語」であり、世界の中華圏の人々の公用語です。
標準中国語を学べば、中国、台湾のみならず、世界中の華人とも意思疎通ができるようになります。
中国語を学ぶ人はまず、標準中国語から学んでみましょう。
一人で無理してませんか?
一人で中国語をどう学んだらいいのかわからない
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