内部リンクは本数で決めない|自社1,785本の実測と公式の線引き

「内部リンクは何本貼ればいいのか」。記事を書き終えるたびにこの問いへ戻り、結局その日の気分で3本にしたり8本にしたりしていませんか。解説記事を読み比べても、片方は「貼りすぎるな」、もう片方は「数を気にする必要はない」。判断の拠りどころがないまま手が止まります。

自社メディアの公開記事263本、記事間リンク1,785本を全数集計してわかったのは、本数に正解はないということでした。決めるのは分量でも相場でもなく、その記事が抱えている論点の数です。

そして本当に手をつけるべきなのは、貼りすぎの是正ではありませんでした。この記事を読み終えるころには、自分のサイトの穴をその日のうちに数えられるようになります。

SEO記事制作のご案内

キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。

目次

先に結論|内部リンクは本数ではなく論点の数で決める

内部リンクに「正しい本数」はありません。Googleの公式ドキュメントは、1ページに含めるリンクの数についてこう書いています。

「理想的な値というものはありません」。示されていないのは上限のほうで、下限にあたる「すべての重要ページに最低1本」だけは公式に書かれています。

では何を基準にすればいいのか。答えは、その記事が抱えている論点の数です。読者が途中で「これはどういう意味だろう」と立ち止まる場所が5つあるなら、行き先は5つ。

10あるなら10。数を先に決めて、そこへ無理やりリンクを詰めるから不自然になります。

実際、2026年8月20日時点で公開されていた街中文学メディアの記事263本を、機械で全数集計してみました。本文中から自サイトの記事へ向けたリンクは全部で1,785本。1記事あたりで見ると6〜10本に63.1%が集まっています

狙って揃えたわけではなく、論点の数だけ貼った結果がこのレンジに落ち着いています。

そしてもうひとつ。多くのサイトで本当に問題なのは、貼りすぎではなく貼られていない記事の存在です。

同じ263本を「貼られた側」で数え直すと、どの記事からも一度も指されていない記事が35本、全体の13.3%ありました。しかも直近2か月に公開した記事に限れば、その割合は31〜35%まで跳ね上がっていました。

迷いどころは全部で8つあります。それぞれの結論と根拠を、先に一覧で渡しておきます。

よくある迷い 結論 根拠
何本貼るのが正解か 上限はない。論点の数だけ貼る 公式「理想的な値というものはありません」
長い記事は本数を増やすべきか 増やさない 自社実測。5,000字を超えると7本前後で頭打ち
相互に貼り合うべきか 片道でよい 自社実測。双方向は14.0%だけ
別タブで開くべきか 開かない 自社実測。記事間リンク1,785本で使用0本
nofollowを付けるべきか 付けない 公式「自サイト内のリンクにはrobots.txtを使う」
クロールバジェットの対策になるか ならない 公式のガイド対象は100万ページ以上
3クリック以内に収めるべきか 公式のルールではない 公式にあるのは「数クリック」まで。数値の指定なし
最初に何をすべきか 被リンク0本の記事を探す 公式「すべての重要ページに最低1本」

最初の一手は、新しくリンクを貼ることではありません。いま何本の記事が誰からも指されていないかを数えることです。この記事の後半では、その数を自分のサイトで出すための手順を、認証もプラグインも使わない方法で渡します。

内部リンクとは自分のサイト内をつなぐ相互参照

内部リンクは、同じサイトの中のページ同士をつなぐリンクを指します。ただ、この言葉はGoogleが厳密に定義した用語ではありません。公式ドキュメントを読むと、内部リンクは見出しと1文の説明としてだけ登場します。

ここでは定義そのものよりも、混同されやすい3つの言葉との線引きを先に済ませます。用語が整理されていないまま施策を始めると、社内で話が噛み合わなくなるからです。

公式の定義は「自身のコンテンツの相互参照」

Googleの「リンクに関するベスト プラクティス」というドキュメントには、内部リンクを扱ったセクションがあります。その見出しは「内部リンク: 自身のコンテンツの相互参照」です。英語版では cross-reference your own content と書かれています。

相互参照とは、辞書や資料で「この項目については別のページも見てください」と案内する、あの仕組みのことです。Googleが内部リンクを説明するために選んだ言葉が「参照」だという点は、この記事全体を通して効いてきます。リンクは評価を運ぶ配管ではなく、読み手を別の説明に案内する矢印だからです。

もう少し定義に近い一文は、Search Consoleヘルプの英語版にあります。内部リンクとは「自分のサイトから自分のサイトへ向けたリンク」だ、という説明です。裏を返せば、Googleが公式に与えている定義はこの程度の粒度しかありません。

ですから「内部リンクの正しい定義は何か」を突き詰めても、実務の判断材料は増えません。大事なのは、リンクが何を運ぶかではなく、どのページとどのページを参照関係で結ぶかという設計のほうです。

外部リンク・被リンクとの違いは向き

内部リンク・外部リンク・被リンクは、すべて「リンクの向きと相手」で区別できます。

3つのリンクの向き
  • 内部リンク…自分のサイトの中から中へ(すべて自分で決められる)
  • 外部リンク…自分のサイトから他人のサイトへ(自分で決められる)
  • 被リンク…他人のサイトから自分のサイトへ(相手次第)

この3つのうち、前の2つは自分の意思で置けます。被リンクだけは相手が貼ってくれなければ増えません。

なかでも自分の意思だけで今日から増やせるのは内部リンクだけです。外部リンクは相手のサイトの中身に左右されますし、被リンクは自分では動かせません。だからこそ内部リンクは、手持ちの資産で動かせる数少ない打ち手になります。

本数の実態にも差が出ます。街中文学メディアの公開記事263本で、本文から自サイトの記事へ向けたリンクは1記事あたり平均6.79本。

対する外部リンクは平均2.84本。内部リンクのおよそ4割にとどまります。

なおこの記事で「内部リンク」として数えるのは、本文中から自サイトの記事ページへ向けたリンクだけです。画像ファイルやサービスページなどへのリンクも合わせて299本ありますが、そちらは別に数えています。

外部リンクの参照先は公的機関と一次資料に集中していました。Googleの開発者向けドキュメントが352件、総務省が111件です。

役割が違うわけです。外部リンクが「主張の裏づけを示す」ためのものだとすれば、内部リンクは「読者の次の疑問を引き受ける」もの。被リンクの質の見分け方は、別の記事にまとめました。

ページ内ジャンプとノートアプリのリンク

「内部リンク」で検索すると、まったく別の話題が混ざって出てきます。ここで切り分けておきます。

内部リンクと混同されやすい2つ
  • ページ内ジャンプ…同じページの中を移動する目次のリンク
  • ノートアプリのリンク機能…Obsidian等でノート同士をつなぐ仕組み

ひとつはページ内ジャンプです。記事冒頭の目次から本文の見出しへ飛ぶ、あの仕組みを指します。URLの末尾に「#」から始まる印を付けて、同じページの中を移動させるものです。

同じページの中で完結するため、別のページへ評価や読者を渡す働きはありません。街中文学メディアの263本にも2,831本のページ内ジャンプがあります。ただしこれは各記事の目次によるもので、記事同士をつなぐ内部リンクとは別に数えました。

もうひとつはノートアプリのリンク機能です。ObsidianやNotionといったメモアプリでは、ノート同士をつなぐ機能を内部リンクと呼びます。

実際に「内部リンク」の検索候補126件を集めたところ、Obsidianの表記ゆれを含む候補だけで10件。NotionやEvernoteを含めるとさらに増えます。

便利な機能ではあるものの、検索エンジンの評価とは無関係です。本記事が扱うのは、Webサイトのページ同士をつなぐほうの内部リンクだけです。

記事担当者が触れるのは本文内のリンク

内部リンクの解説記事を読むと、設置場所として5つも7つも並ぶことがあります。グローバルナビゲーション、パンくずリスト、サイドバー、フッター、HTMLサイトマップ、関連記事欄、そして本文内。ただ、記事を書く人がこの全部を触れるわけではありません。

設置場所 誰が決めるか 記事ごとに変わるか
グローバルナビ・フッター サイト設計者・デザイナー 変わらない(全ページ共通)
パンくずリスト テーマ・CMSの設定 カテゴリで自動生成
サイドバー・関連記事欄 テーマ・プラグイン 自動で選ばれる
本文内のリンク 記事を書く人 1本ずつ判断して貼る

つまり記事担当者が判断できるのは、実質的に本文内のリンクだけです。この記事もそこに絞って話を進めます。

実測でも同じ傾向が出ています。記事間リンク1,785本のうち、本文の文中に置かれたものが88.9%。

リストの中が7.7%、表の中が3.4%でした。装飾ブロックに頼らず、文章の流れの中に置くのが実務の標準形です。

なお、テーマが自動で出力する関連記事欄は、この1,785本には含めていません。書き手が意図して置いたリンクだけを数えています。自動表示のリンクは書き手が制御できないため、施策として議論する意味が薄いからです。

内部リンクの効果は公式が挙げる2つに絞られる

内部リンクの効果として、クロール、回遊率、滞在時間、評価の受け渡しと、4つも5つも並べる解説をよく見かけます。ただ、Googleが「リンクに関するベスト プラクティス」で挙げているリンクの役割は2つだけです。

リンクに関するベスト プラクティス(2025年12月更新時点)には、こう書かれています。「Googleは、ページの関連性を判断し、クロールする新しいページを見つける際にリンクをシグナルとして使用します」。

ここに書かれているのは、関連性の判断と新しいページの発見。それ以外は書かれていません。

この章では、公式に裏づけのある効果と、一般に言われているだけの効果を分けます。やらなくていいことを1つ減らすほうが、やることを1つ増やすより速いからです。

新しいページの発見経路になる

Googleが新しいページを見つける手段は、大きく3つあります。すでに知っているページを再訪する、サイトマップの送信を受け取る、そして既知のページからリンクをたどる方法です。

このうち圧倒的に多いのが3番目です。公式のSEOスターターガイドは「新たなページの発見のほとんどはリンクを通じて行われています」と明言しています。検索エンジンの側から見ると、リンクの張られていないページは、地図に載っていない道の先にある建物のようなものです。

ここで注意したいのは、Googleが「孤立ページ」という言葉を使っていない点です。主要な公式ドキュメントを横断して検索した範囲では、orphan page という用語は出てきません。SEO業界で広まった呼び名であって、Googleの用語ではないのです。

ただし、それに相当する要求は2か所にあります。ひとつはリンクのベストプラクティスの一文です。「関心のあるすべてのページに、同じサイト上の少なくとも1つ以上の別のページからのリンクがあることが推奨されます」

もうひとつはサイトマップの解説にあります。「すべてのページがサイト上の他のページ(少なくとも 1 ページ以上)からリンクされていること」。こちらはサイトマップが必要になるケース、つまり大規模サイトの説明として書かれたものです。

公式が本数について踏み込んでいるのは、この「最低1本」だけです。上限の話ではなく、下限の話をしている点は押さえておく価値があります。

被リンクの多さが相対的な重要度になる

「重要なページに内部リンクを集めましょう」という助言は、どの解説にも登場します。ただ、その根拠を示している記事はほとんどありません。根拠はGoogleの公式ドキュメントにあります。

根拠があるのは、先ほどのベストプラクティスとは別の文書です。eコマースサイトの構造について書かれたガイド(2025年12月更新時点)に、こう記されていました。「サイトの他のページからリンクされていることが多いページほど、サイト上の相対的な重要度が高くなります」

同じページには、Googleが重要度を推測する材料として2つが挙げられています。そのページに到達するまでに経由するリンクの数と、そのページを参照しているリンクの数です。

前者はいわゆるクリック深度にあたります。ここで注意したいのは、公式が示しているのが「到達までのリンク数が推測材料になる」までだという点です。

よく言われる「3クリック以内」という数値は、Googleの公式ドキュメントに一度も出てきません。公式にあるのは「数クリック以内に」「最小クリック数で移動できるように」という言い方だけです。

3クリックルールの出所は2001年のウェブデザイン書籍で、裏づけとなる調査データはありません。ユーザー体験の研究機関Nielsen Norman Groupは2019年に、この通説を否定しています。

根拠として挙げられているのはJoshua Porter氏の調査です。3クリックを超えても離脱は増えず、満足度も下がらないという結果が出ています。3という数字そのものを追う必要はありません。

引用にあたって2つ断っておきます。ひとつは、この文書がeコマース向けの専門セクションに置かれている点。メディア向けに書かれたものではありません。

もうひとつは、書かれているのが「相対的な重要度」であって「順位が上がる」ではない点です。ここを言い換えると不正確になります。

この記述と噛み合う実測があります。街中文学メディアの記事間リンク1,785本を「貼られた側」で数え直してみました。

被リンクの多い順 全263記事に占める割合 集めている被リンクの割合
上位10記事 3.8% 23.5%
上位26記事 10% 40.1%

中央値は4本で、最も集まった1記事は106本でした。上位1割の記事が、被リンク全体の4割を集めています。

誰かが設計図を描いたわけではありません。書き続けた結果として、評価は自然に一部へ偏っていきました。

どこへ集めるかを決める前段の整理には、キーワードマップの作り方が役に立ちました。だとすれば内部リンク設計とは、この偏りをゼロから作る作業ではなく、偏りの行き先を選び直す作業だと言えます。

この考え方は、記事どうしのリンクだけの話にとどまりません。街中文学メディアの内部リンクのうち8.1%は、記事ではなく自社のサービスページに向いています。

記事群が専門性を担保し、サービスページや一覧ページが需要を受け止める。その2つを内部リンクで結ぶと、評価はどちらの方向にも伝わります。

支援の現場でも、記事とデータベースをつなぐ設計は基本の型です。鍵になるのは、URLの階層をそろえて親子関係をはっきりさせること。

そして記事から該当ページへ、ページから関連記事へと双方向に道を作ることです。「記事が強いからデータベースも自動で上がる」と待っていても、リンクがなければ評価は伝わりません。

もうひとつ、同じガイドには見落とされがちな一文があります。「通常、GoogleがURLの構造からサイトの構造を把握することはありません」。

ディレクトリを整えることと、Googleがサイト構造を理解することは直接には結びつかない、という意味です。効くのはリンクのほうだと公式は言い切っています。URL階層の設計は、別の目的で考えるべき話題になるわけです。

アンカーテキストが関連性を伝える

リンクの文字部分をアンカーテキストと呼びます。クリックできる青い文字の部分だと思ってください。Googleの説明はこうです。「このテキストはユーザーや Google に対して、リンク先のページについての情報を伝えます」。

公式が示す良いアンカーテキストの条件は3つです。書き方そのものはSEOライティングの手順と地続きの話になります。

  • 内容が具体的である(何のページかが文字だけでわかる)
  • 適度に簡潔である(文の大半を覆うほど長くしない)
  • 掲載ページとリンク先の両方に関連がある

判定方法まで書かれているのが親切なところです。「文脈を無視してアンカー テキストだけを読み、テキストが具体的でそれだけで意味が通じるかを試してください」。通じなければ、もっと具体的な文言にする必要があるという判断基準です。

画像をリンクにする場合も同じ考え方が続きます。Googleは画像の代替テキストをアンカーテキストとして扱うと明記しています。単なるアクセシビリティ対応ではなく、リンクの文言そのものとして読まれるわけです。

もうひとつ、他ではあまり触れられない公式の指示があります。「リンクのすぐ隣にリンクを配置しないでください」

読者がリンク同士を区別しにくくなり、それぞれのリンクの前後にあるはずの文脈が失われるためです。リンクの前後の語も判断材料になる、とGoogleは書いています。

滞在時間と回遊率は公式の効果ではない

上位の解説記事が必ずと言っていいほど挙げるのが、「滞在時間が伸びる」「回遊率が上がる」という効果です。ここは慎重に扱う必要があります。

Googleがリンクの役割として挙げているのは、先に触れたとおり関連性の判断と新しいページの発見の2つです。滞在時間や回遊率がランキングに効く、という記述は公式ドキュメントにありません。

ユーザーの利便性について公式が書いているのは、別の言い方です。内部リンクのアンカーテキストに注意を払うと、こうなると書かれています。「ユーザーやGoogleがサイトの内容を簡単に把握できるようになるとともに、サイト上の別のページを見つけやすくなります」。

つまり把握しやすさと発見しやすさであって、滞在時間の長さではありません。

もちろん、読者が次の記事に進めば結果として滞在時間は伸びます。それ自体は良いことです。ただ、それは読者にとって良いことの副産物であって、検索エンジンに評価される仕組みとして説明すると話が濁ります。

効果を正確に言い直すなら、こうなります。内部リンクは、読者が抱いた次の疑問に答えを用意しておく仕掛け。

そしてGoogleにとっては、次に読むべきページを教える案内板です。それ以上でも以下でもありません。

クロールバジェットは大規模サイトの話

「内部リンクを整えるとクロールバジェットが最適化される」という説明も定番です。ここも読者のサイト規模によっては当てはまりません。

クロールバジェットとは、検索エンジンが一定期間にそのサイトを見て回れる分量のことです。無限ではないため、大規模サイトでは配分が問題になります。

ただしGoogleは、クロールバジェットのガイド(2026年8月更新時点)で対象を明示的に限定しています。

  • 100万ページ以上で、内容が週1回程度更新されるサイト
  • 1万ページ以上で、内容が毎日更新されるサイト
  • Search Consoleで「検出 – インデックス未登録」が多数を占めるサイト

記事が数十本から数百本のオウンドメディアは、この定義のどこにも入りません。クロールバジェットは、多くの読者にとって考えなくてよい論点です。

ただし公式は、この数字の直後にこう注記しています。「ここで記載している数値は、サイトを分類する際の大まかな目安です。正確なしきい値ではありませんのでご注意ください」。

数百本のメディアが対象外であるという結論は変わりませんが、境界線を厳密なものとして扱うべきではありません。

では内部リンクとクロールは無関係かというと、そうではありません。関係するのは配分ではなく発見のほうです。

予算の使い方の話ではなく、そもそも見つけてもらえるかどうかの話だと捉えると、優先順位を間違えずに済みます。クローラーの仕組みを押さえておくと、この区別はより腑に落ちるはずです。

PageRankは動いているが注力先ではない

PageRankは今も動いています。ただしGoogle自身が「最適化の対象にすべきではない」と書いている、というのがこの節の結論です。内部リンクの話題で必ず出てくる「リンクジュース」「ページランクの分配」という言葉は、この2つを混ぜたまま使われています。

「分配できるから重要ページに集めよう」と書く記事もあれば、「リンクジュースのことは忘れなさい」と書く記事もある。まず用語から整理します。

「リンクジュース」はGoogleの用語ではありません。公式ドキュメントに登場しない、業界の俗語です。

一方でPageRankは実在します。しかもGoogleは公式ドキュメントで、現在も稼働していると書いています。

ここで大事なのは、2か所の記述をセットで読むことです。片方だけを切り取ると、意味が逆になります。

PageRankについての公式記述は2か所
  • ランキングシステムのガイド…コアランキングシステムの一部であり続けている
  • SEOスターターガイド…「Google が重要でないと考えること」の欄にある

1つ目はランキングシステムのガイドです。ここには、PageRankがコアランキングシステムの一部であり続けていると書かれています。つまり現役です。

2つ目はSEOスターターガイドです。ただし置かれている場所が重要でした。

そこは「Google が重要でないと考えること」というセクションでした。英語版の見出しは Things we believe you shouldn’t focus on です。そのうえで、PageRankはリンクを利用しているがランキングシグナルの一つにすぎない、と説明されています。

つまりGoogleの立場は「動いてはいる。ただし、あなたが最適化の対象にすべきものではない」です。セクションの名前まで見て、はじめて意図が伝わります。

過去にさかのぼると、この姿勢は一貫しています。2009年、当時Googleでウェブスパム対策を統括していたMatt Cutts氏は、自身のブログでこう書きました。「一般に、私ならサイト内でPageRankを自由に流します」。

さらに、こうも書き足しました。「PageRankを彫刻するよりも、人とロボットがクリックでページに到達できるようにするほうが、はるかに大きな違いを生みます」。

これは公式ドキュメントではなく個人ブログの記述であり、2009年時点のものです。それでも、当時の責任者の発言と現行ドキュメントの位置づけは同じ方向を向いています。

内部リンクで評価を操作しようとするのではなく、読者が到達できるように素直に貼る。これが公式のラインだと読み取れます。

SEO記事制作のご案内

キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。

内部リンクは何本どこに貼るのが正解か

ここが読者にとって一番知りたい部分であり、同時に解説記事の主張が最も割れている部分です。「貼りすぎないように」と書く記事があれば、「数を意識する必要はない」と書く記事もある。これではどちらを採用すればいいのか決められません。

この章では、まず公式ガイドラインの23年分の変遷をたどって上限の話に決着をつけます。そのうえで、公式が数字を示さない領域を街中文学メディアの記事間リンク1,785本の実測で埋めていきます。

100本ルールは3度変わって消えた

「1ページのリンクは100本まで」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは実在した公式ガイドラインです。ただし、すでに削除されています。

変遷を年表にすると、上限の扱いが3度変わってきたことがわかります。

時期 公式ガイドラインの記述
2003年2月〜2010年6月上旬 「ページのリンクの数を適切な数(100 未満)に抑えます」
2010年6月2日〜14日の間 「100未満」が告知なく削除される
2010年〜2016年 「妥当な数に」(数値の記載なし)
2016年3月〜2022年9月 「妥当な数に(最大で数千個)」
2022年10月13日 ガイドラインの全面改訂で本数の記述そのものが消滅
2022年秋〜2023年初頭以降 「理想的な値というものはありません」(別ページに移り、現行も同じ)

そもそも100という数字には理由がありました。当時のGoogleは1ページをおよそ100キロバイトまでしかインデックスしていませんでした。

そこに収まる現実的な目安が100本だったのです。

この理由を説明したのは、当時ウェブスパム対策を統括していたMatt Cutts氏でした。2009年に自身のブログで触れており、Googleの公式ブログのドイツ語版も2011年に同じ説明を載せています。技術的な制約が消えれば、数字も消えるわけです。

現行の「リンクに関するベスト プラクティス」に、上限の代わりとして置かれた一文がこれです(2025年12月更新時点)。「1ページあたりに含まれるリンクの数に関して、理想的な値というものはありません。ただ、リンクの数が多すぎると感じる場合、実際にそうである可能性が高いと言えます」。

Googleは数字を出す代わりに、判断を書き手に返しました。多すぎると感じたら多い。この一文が現行の唯一の基準です。

実運用の6割強は1記事6〜10本

公式が数字を出さない以上、実データで埋めるしかありません。街中文学メディアの公開記事263本、記事間リンク1,785本を全数集計しました。分布は次のとおりです。

1記事の記事間リンク本数 記事数 割合
0本 6本 2.3%
1〜2本 14本 5.3%
3〜5本 59本 22.4%
6〜10本 166本 63.1%
11本以上 18本 6.8%

貼り先の偏りにも傾向が出ています。記事間リンク1,785本のうち、同じカテゴリ内で完結したものが82.9%。カテゴリをまたいだリンクは17.1%しかありませんでした。

これは「関連性の高いページ同士をつなぐ」という原則が、実務では自然にカテゴリの内側へ収まることを示しています。貼り先に迷ったら、まず同じカテゴリの中を探す。それで見つからないときにだけ外へ出る、という順番で十分です。

平均は6.79本、中央値は6本でした。この着地は、分量ではなく論点の数で決めたことの結果として説明がつきます。迷ったら6〜8本を出発点にして構いません。

外部データでも、増やしすぎには折り返し地点があることが示されています。Zyppy SEO のCyrus Shepard氏が2022年に公開し、2026年2月に更新した調査です。

1,800サイト、内部リンク2,300万本が対象になっています。内部リンクが0〜4本のURLに比べ、40〜44本のURLは検索流入がおよそ4倍でした。

ただしこの調査には、続きがあります。45〜50本を超えたあたりで効果は反転し、内部リンクが増えるほど流入は減っていくと報告されているのです。しかも著者自身が「これは主に相関研究であり、相関は因果ではない」と明記しています。

測っている対象も違います。この調査はナビゲーションなども含めた全内部リンクを数えたもの。

街中文学メディアの実測は本文内の意図的なリンクだけです。数字を並べて比べるより、増やし続ければ良くなるわけではないという方向性を受け取るのが正しい読み方になります。

記事が長くても本数は増えない

「長い記事にはたくさん貼る」という感覚は、実測では支持されませんでした。

本文の長さ別・平均の内部リンク数
  • 〜5,000字(21本)… 平均 5.6本
  • 5,000〜8,000字(164本)… 平均 7.0本
  • 8,000〜12,000字(52本)… 平均 7.0本
  • 12,000字〜(26本)… 平均 6.3本

5,000字を超えたところで7.0本に頭打ちになり、1万2千字を超えると逆に減っています。本文量が2倍3倍になっても、リンクの本数はほとんど動きません。

もちろん個別には例外もあります。この媒体で最長となる2万5千字の記事は25本を貼っていました。それでも層としての傾向は変わりません。

理由は考えてみれば単純です。長い記事は1つのテーマを深く掘っているため、外に投げるべき論点はかえって少ない。逆に短い記事は前提の説明を省いている分、補足のために外へ渡す先が要ります。

文字数が増えたから1本足す、という調整は必要ありません。5,000字で7.0本、1万2千字でも6.3本という頭打ちは、本数を決めているのが分量ではないことの裏づけです。

アンカーは11〜12字に言い換える

アンカーテキストは、リンク先の主題が伝わる範囲で11〜12字前後に言い換える。これが実務の答えです。

リンクの文言は公式に最も記述が厚い領域です。まずGoogleが「大雑把すぎる」として名指しした悪い例から確認しておきます。

  • こちら(「こちらをクリックして詳細をご確認ください」)
  • 詳細
  • ウェブサイト(「詳細はウェブサイトをご覧ください」)
  • 記事(「〜を説明する記事を用意しています」)

この4語は公式ドキュメントに実例として掲載されています。「こちら」は感覚的に避けられているだけでなく、明示的に否定されていると考えて差し支えありません。

では長ければいいのかというと、そうでもありません。公式は「不自然に長い」例も挙げています。

興味深いのは、その長短を文字数ではなくリンクにする範囲で語っている点です。文の大半をリンクで覆ってしまう書き方が悪い例で、主語と動詞のまとまりまでに絞った書き方が良い例として示されています。

実務ではどうなっているか。街中文学メディアの記事間リンク1,785本のアンカーテキストを分類しました。

アンカーテキストの種別 本数 割合
リンク先タイトルの部分一致 930本 52.1%
独自の文言に言い換え 830本 46.5%
タイトルの完全一致 21本 1.2%
「こちら」など 4本 0.2%

文字数は平均12.0字、中央値11字でした。記事タイトルをそのまま貼り付けるやり方は、実務ではほとんど選ばれていません。同じ263本のタイトルは中央値28字あるため、そのまま置くと文の流れを壊してしまうからです。

この傾向は外部の調査とも一致します。LinkStormが2025年に公開した分布調査は、1,700サイトの本文内リンク250万本が対象です。そこでアンカーとリンク先タイトルが強く一致していたものは、わずか8%でした。

ナビゲーションやフッターを除外して本文内のリンクだけを見ている点で、街中文学メディアの集計と条件が近い調査です。ただし母集団は同社の内部リンクツールを導入した企業のサイトであり、無作為抽出ではありません。

結論としては、リンク先の主題を指していることが伝わる範囲で、11〜12字前後に自分の言葉で言い換える。これが公式の3条件と実務の両方を満たす書き方になります。

別タブとnofollowは内部リンクに使わない

細かい設定で毎回迷うのが、別タブで開くかどうかと、nofollowを付けるかどうかです。どちらも結論から言えば内部リンクには使いません

まず実測から。街中文学メディアの記事間リンク1,785本を調べたところ、別タブ指定が付いていたものは0本でした。

別タブ指定が見つかった120件は、すべて画像ファイルへのリンクです。nofollowに至っては、画像やサービスページを含む内部リンク2,084本すべてで1件も使われていません

nofollowについては公式の指示(2026年3月更新時点)が明確です。「自サイト内のリンクについては、robots.txtのdisallowルールを使用します」。

クロールさせたくないなら robots.txt、インデックスさせたくないなら noindex。rel属性は外部リンク向けの道具だという整理です。

この属性は2019年9月10日の告知で扱いが変わりました。sponsored と ugc が追加され、nofollowを含む3つが「ヒント」として扱われるようになっています。どのリンクを考慮または除外すべきかの手がかり、という位置づけです。

ヒント化は2段階で進みました。ランキング目的が2019年9月10日から、クロールとインデックス目的が2020年3月1日からです。

ただし、この変更は内部リンクにnofollowを付ける理由にはなりません。使い分けの原則は変わっていないからです。

  • クロールさせたくない → robots.txt の disallow
  • インデックスさせたくない → クロールを許可したうえで noindex
  • 重複URLの評価をまとめたい → canonical
  • 広告やユーザー投稿であることを示したい → rel=”sponsored” / rel=”ugc”(外部リンク向け)

なお、これはコンテンツ型メディアでの話です。数万ページ規模のデータベース型サイトでは、全ページに出る価値の低いリンクの扱いなど、検討の余地が残る場面もあります。記事が数百本のメディアであれば、内部リンクに属性を付ける判断そのものが不要だと考えて構いません。

内部リンクは、SEO内部対策の全体像の中では優先度の高い施策のひとつにあたります。別タブについては、SEOの観点で公式の指示はありません。実務上は、同じサイト内を移動するのに新しいタブが増え続けると読者が迷うため、開かないほうが親切だという判断になります。

貼ったあとに壊れる内部リンクの点検手順

ここまでは「どう貼るか」の話でした。ただ、実際の運用で問題になるのは貼り方ではありません。貼られていない記事が残ることと、貼ったつもりのリンクが機能していないことの2つです。

この章では、自社の未処理分をそのまま数字で出しながら、点検の手順と工程への組み込み方を扱います。使うのは無料の手段だけです。

被リンク0本の記事を最初に探す

内部リンクの改善は、被リンクが0本の記事を洗い出すところから始めます。公式が本数について唯一踏み込んでいるのが「すべての重要ページに最低1本」だからです。

街中文学メディアで数えたところ、公開263本のうち被リンク0本の記事が35本、全体の13.3%ありました。およそ7〜8本に1本が、1,785本のリンクのどれからも指されていない計算になります。

この数字は別の角度からも確かめられます。内部リンクのリンク先を重複を除いて数えると、記事ページは228件でした。

公開263本から孤立35本を引いた数と一致します。一度でも本文中から指されたことがあるのは、263本のうち228本だけということです。

数え方そのものは難しくありません。WordPressなら、認証もプラグインも使わずに集計できます。

ログイン情報が要らない理由は単純です。記事の一覧と本文を /wp-json/wp/v2/posts という公開の窓口から取れます。

  1. 公開記事の一覧を、本文つきで全件取得する
  2. 各記事の本文から、自サイト宛てのリンクをすべて抜き出す
  3. 抜き出したリンク先を、記事URLと突き合わせて「貼られた回数」を数える
  4. 回数が0のままの記事を書き出す

この4手順を短いプログラムにして街中文学メディアで動かしてみました。出力は「公開記事263本/被リンク0本の孤立記事35本、13.3%」。管理者権限で全記事を直接集計した結果と一致しています。

注意点が2つあります。1つは、この方法が本文に書かれたリンクだけを数えること。

テーマが自動で出す関連記事欄やサイドバーは含まれません。ただしこれは欠陥ではなく意図で、書き手が判断して置いたリンクだけを見たいからです。

洗い出した記事に似たテーマが並んでいることもあります。その場合はカニバリの確かめ方を先に見てください。貼る前に統合すべきかどうかが判断できます。

もう1つ、セキュリティ設定でこの窓口を閉じているサイトでは使えません。その場合は記事一覧をエクスポートして、表計算ソフトで同じ突き合わせをすることになります。

新しい記事ほど孤立しやすい

孤立記事35本を公開月ごとに割ってみたところ、発生率が極端に偏っていました。

公開月 孤立記事/公開本数 孤立率
2025年6月 0/2 0%
2025年8月 2/17 12%
2025年10月 1/20 5%
2025年11月 0/10 0%
2025年12月 1/11 9%
2026年5月 2/52 4%
2026年6月 0/63 0%
2026年7月 14/45 31%
2026年8月 15/43 35%

直近2か月は、3本に1本が誰からも指されないまま置かれています。同じ書き手が同じルールで作っているのに、1年前の記事とこれだけ差がつくのはなぜでしょうか。

答えは、リンクを張った時点の差に現れていました。記事間リンク1,785本を公開日時で比べると、多数派は新しい記事から古い記事へで60.8%。これは記事を書きながら貼れる、いわば自然な向きです。

注目したいのは残りのほうです。古い記事から新しい記事へのリンクが672本、37.6%ありました。この向きは公開時点では作れません。

リンク先の記事がまだ存在しないからです。つまりこの672本は、後から古い記事に戻って差し込まれたことが確定しているリンクになります。

つまり内部リンクは公開した時点では閉じていません。後から貼りに戻る工程を通して、はじめて閉じるのです。

1年前の記事で孤立率が1割前後まで下がっているのは、工程が効いた結果です。直近2か月の高さは、その工程がまだ回っていないことを表しています。

今泉の視点:この31%と35%は、記事を書くために調べて出てきた数字ではありません。この記事を書くために自社を測ったら出てきてしまった数字です。公開そのものは回っているのに、直近2か月ぶんの「戻る工程」だけが追いついていませんでした。内部リンクは公開時のチェックリストに入れても守られません。公開の翌週に既存記事へ戻る枠を、別のタスクとして時間ごと確保するしかないというのが、いま自社で出した結論です。

サーチコンソールでは孤立記事を見つけられない

「内部リンクはSearch Consoleで確認しましょう」という助言をよく見ます。確認できることと、できないことを分けておく必要があります。

Search Consoleのリンクレポートで内部リンクについて見られるのは、実質2つだけです。サイト内で最もリンクされているページの一覧と、そのURLを選んだときに表示されるどのページからリンクされているかの一覧。外部リンク側にはリンクテキストのレポートがありますが、内部リンクには用意されていません。

そして公式ヘルプには、データの制限が明記されています。

公式ヘルプが明記している5つの制限
  • 網羅的な一覧ではなくサンプルである(無いことの証明に使えない)
  • 表は1,000行まで(記事数が多いと途中で切れる)
  • 過去に見つけたリンクを含み、削除済みのものも残る
  • 非インデックスのページなどは省略されることがある
  • リンクがnofollowかどうかは示されない

ここから導かれる結論は明確です。孤立記事はそもそも被リンクが0本なので、「最もリンクされているページ」の表には現れません。

では表に載っていないことをもって孤立と判定できるかというと、それも無理です。サンプルであり1,000行の上限もあるため、このレポート単体では判定が成立しません。

Search Consoleが向いているのは、逆方向の確認です。集めたいページに実際にリンクが集まっているかを相対的に見る用途なら、これ以上ない道具になります。

実例があります。あるデータベース型の比較メディアの支援でのことです。サービス名で検索されているのに、表示されるのが個別の詳細ページではなく一覧ページになっていました。

詳細ページはインデックスされていたので、原因はインデックスではありません。内部リンクのレポートで測ると、一覧ページと詳細ページの被リンク本数に数十倍の開きがありました。同じサイトの中で相対的に強いほうが選ばれていたわけです。

内部リンクは、多ければ勝つのではありません。同じサイトの中で相対的に多いほうが選ばれます。

これは第3章で見た公式の記述を、別の側から見たものです。他のページからリンクされていることが多いページほど、相対的な重要度が高くなる。競争相手は自分のサイトの中にもいます。

貼ったつもりで機能していない3類型

孤立と並んでもう1つ厄介なのが、リンクを貼ったはずなのに機能していない状態です。目視では気づきにくく、記事数が増えてから一気に表面化します。

自社が運営する別ジャンルのメディアで、当時120本あった記事を全文監査したときに見つかったのが次の3類型でした。

  • 書式の崩れ…リンク記法が変換されず、カッコとパスが本文に露出している
  • リンクになっていない列挙…関連記事の一覧が文字列のままで、押せない
  • まだ無いページへのリンク…公開予定のページを先に貼っている

やっかいなのは3つ目です。見た目は普通のリンクなので、開いてみるまで気づけません。

とくに深刻だったのは、初期に作った記事ほど壊れていたことです。機能する内部リンクが1本もなく、パスの文字列だけが残っている記事が複数ありました。

さらに、出典を自動でリンクに変換するスクリプトが既存のリンクを二重に包んで壊すという不具合も重なっていました。最終的に、本文にパスがむき出しになっていた441箇所を0にしています。

原因は2つに分けられます。書き手がリンク記法ではなく生のパスで書いていたことと、それまでの機械チェックが1つの書き方しか検査していなかったこと。検査していない壊れ方は、いつまでも見つかりません。

再発防止として入れたのが、公開後にリンク先のHTTPステータスを実測する手順です。街中文学メディアでは投稿後にやることの1番目として、記事URLと記事内リンク全本が200を返すことを確認しています。目視ではなく応答コードで判定するのがポイントです。

実際にこの記事の調査でも、内部リンクの宛先を重複を除いて233件に絞りました。すべてに問い合わせた結果は全件200、リンク切れ0件です。

ただしこれは全記事が公開中でURLを変更していないからです。リライトでスラッグを変えるサイトでは、同じようにはいきません。

公開後に既存記事へ戻る工程を持つ

ここまでの数字が示しているのは、内部リンクが1回で終わる作業ではないということです。公開時に貼れるのは6割で、残る4割弱は後から既存記事に戻って差し込むことになります。

しかもこの37.6%は、時点の比較だけで確実に言える下限です。実際にはもっと多いはずです。

工程に落とすと、次の3つの枠に分かれました。

プロの判断基準
  • 公開時:新記事から既存記事へ貼る(ここは抜けにくい)
  • 公開の翌週:既存記事に戻り、新記事へのリンクを2〜3本差し込む(最も抜けやすい
  • 月1回:被リンク0本の記事を洗い出して消し込む(忘れられやすい)

2番目が抜けると、直近の記事だけ孤立率が跳ね上がるという、街中文学メディアで起きたのと同じ状態になります。公開時のチェックリストに項目を足しても防げません。作業する対象が新記事ではなく既存記事なので、公開作業の延長線上に置けないからです。

改修をまとめてやりたくなったときの注意もあります。支援の現場では、内部リンクの改修は段階的に進めるのが原則です。

影響の大きい1〜2箇所を直して1〜2週間様子を見る、という進め方をします。一度に大量に直すと、順位が動いたときにどの変更が効いたのか特定できなくなるためです。

もう1つ、改修後にルールを決めておかないと、時間とともに元の乱雑な状態に戻ります。リンク先URLの書き方を統一しておくのもその1つです。

実際、先ほどの別メディアでは、カテゴリ名を含む書き方から含まない書き方へ全記事を一括変換する作業が発生しました。リライトの判断基準を整えるときに、内部リンクの点検も同じ枠に入れておくと取りこぼしが減ります。生成AIを使って記事を量産している場合の設計は、AI記事の内部リンク設計で別途まとめています。

内部リンクについてよくあるご質問

最後に、実務で判断に迷いやすい4つの質問をまとめました。いずれも公式ドキュメントの記述か、街中文学メディアの実測のどちらかを根拠にしています。

内部リンクは1記事に何本まで貼っていいですか?

内部リンクの本数に上限はありません。Googleの公式ドキュメントは「理想的な値というものはありません」と明記しています。代わりに置かれたのは「多すぎると感じる場合、実際にそうである可能性が高い」という一文です。目安が欲しければ、街中文学メディアの公開記事263本の集計が参考になります。記事へ向けたリンクが6〜10本だった記事が63.1%を占め、中央値は6本でした。

内部リンクを増やしすぎるとペナルティを受けますか?

内部リンクの本数を理由とした違反はスパムポリシーに規定されていません。そもそもスパムポリシーに内部リンクへの言及自体がなく、本数だけで問題視される仕組みにはなっていないのです。ただしアンカーテキストへのキーワードの詰め込みは別です。公式は「キーワードの乱用は、スパムに関するポリシーに違反することに注意してください」と明記しています。避けるべきは本数ではなく、不自然な文言のほうです。

内部リンクにnofollowは付けたほうがいいですか?

内部リンクにnofollowは不要です。公式ドキュメントの指示は「自サイト内のリンクについては、robots.txtのdisallowルールを使用します」。rel属性は外部リンク向けの道具という位置づけです。クロールさせたくないならrobots.txt、インデックスさせたくないならnoindexを使います。街中文学メディアでも、画像を含む内部リンク2,084本すべてで使用は0件でした。

内部リンクは相互に貼り合う必要がありますか?

相互リンクにする必要はありません。街中文学メディアで記事同士のリンクを調べたところ、リンクの通った組み合わせは1,617組。うち双方向に貼り合っていたのは226組、14.0%だけでした。残る86%は片道です。読者が知りたい順に案内するのが目的なので、行き先が正しければ一方通行で問題ありません。相互リンクを目標にすると、かえって手が止まります。

まとめ

内部リンクの本数に上限はなく、決めるのはその記事が抱える論点の数でした。実運用では6〜10本に落ち着き、記事が長くなっても増えません。手をつける順番も、貼り足すことより先に、誰からも指されていない記事を消し込むことが来ます。

まずは自分のサイトで被リンク0本の記事が何本あるかを数えてみてください。数が出れば、次に貼るべきリンクは自然に決まります。工程として回す体制づくりに迷ったときは、私たちにご相談ください。

SEO記事制作のご案内

キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

株式会社街中文学 代表。DBSEO(データベース型SEO)・LLMO(AI検索最適化)・コンテンツマーケティングを専門に、東証上場企業や月間4,500万セッション級メディアのSEO支援を行ってきました。AIライティングSaaS「buncraft」を開発・運営。本メディアの全記事を執筆・監修しています。

目次