「キーワードを調べるならキーワードプランナー」と聞いて開いてみたら、Google広告のアカウント登録を求められて手が止まった。そんな経験はないでしょうか。広告を出すつもりはないのに、なぜ広告の管理画面に入るのか。ここでつまずく方はとても多いのです。
当社は月間4,500万セッション級のメディアを含む支援の現場で、このツールの数字をもとに記事の順番を決めてきました。この記事では、無料で使える条件と、表示される数字の正しい読み方、そして数字を書く順番に変える方法までを整理します。
画面の操作手順は載せていません。手順は更新のたびに変わってしまうため、そのかわりに「何を見て何を決めるか」に絞ってお伝えします。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
先に結論:広告のツールをSEOに借りて使います
まず最初に、結論からお伝えします。
- キーワードプランナーはGoogle広告のツールで、SEOには借りて使う
- アカウントは必要だが、広告を配信しなければ料金は発生しない
- 「競合性」は広告側の指標で、SEOの難易度とは別物として扱う
- 数字を集めるより、書く順番に変えるところが本番
1つ目は、これが本来Google広告のためのツールだということです。公式ヘルプが挙げている機能にも「費用を決める」「新しいキャンペーンを作成する」が並んでいます。SEOの担当者は、そのツールを借りて検索の需要を調べている、という関係になります。
2つ目は、費用をかけずに使えるということです。Google広告のアカウントを作る必要はありますが、広告を配信しなければ料金は発生しません。作成の途中で予算の入力を求められて不安になる方が多いのですが、そこで金額を入れただけでは請求は起きないのです。
3つ目は、表示される「競合性」をSEOの難易度と読まないことです。広告に出稿する人の多さを映した指標だと当社では読んでいます。ここを取り違えると、狙えるはずのキーワードを自分から外してしまいます。
4つ目は、数字を集める作業がゴールではないということです。一覧を書き出すだけなら数分で終わります。そこから「どれを先に書くか」を決めて、はじめて記事制作の材料になるのです。
キーワードプランナーはGoogle広告のツールです
まずはツールそのものの位置づけを押さえておきましょう。無料で使える条件と、SEOで使うときの立ち位置がここではっきりします。

公式が挙げているできること5つ
キーワードプランナーとは、Google広告が提供している、キーワードの候補と検索数の見積もりを調べるためのツールです。グーグルキーワードプランナー、Googleキーワードツールといった呼び方も見かけますが、いずれも同じものを指しています。
Google広告ヘルプ「キーワード プランナーを使う」では、できることとして5つが挙げられています。
| 公式が挙げる機能 | SEO担当者にとっての意味 |
|---|---|
| 新しいキーワードを見つける | 候補を広げるのに使える |
| 月間検索ボリュームを確認する | 需要の大きさをつかむのに使える |
| 費用を決める | 広告向け。SEOでは直接使わない |
| キーワードを管理する | 広告向け。SEOでは直接使わない |
| 新しいキャンペーンを作成する | 広告向け。SEOでは直接使わない |
5つのうち、SEOで使うのは上の2つだけです。残りの3つが広告のための機能である点は、後で数字を読むときに効いてきます。
無料で使えますが条件があります
結論から言えば、費用をかけずに使えます。Google広告のアカウントを作る必要はありますが、広告を実際に配信しなければ料金は発生しません。
不安になりやすいのは、アカウント作成の途中で予算の入力を求められる点でしょう。Google広告では、広告をまとめて配信する単位のことをキャンペーンと呼びます。このキャンペーンを配信しないかぎり請求は起きないため、作成後に停止した状態にしておけば安心して使えます。
SEOで使うときの位置づけ
大事なのは、これがSEO専用のツールではないという点です。あくまで広告を出す人のために作られたものを、SEOの担当者が需要調査のために借りて使っています。
この関係を頭に置いておくと、表示される指標のうち「どれが自分に関係する数字か」を見分けやすくなります。広告のための指標をSEOの判断に持ち込むと、次の章で見るような読み違えが起きるのです。
スマートフォンでも使えます
スマートフォンのブラウザからでも開けます。ただし、表示される項目が多く、横に長い表を扱うことになるため、腰を据えて調べるならパソコンのほうが向いています。
移動中にキーワードを思いついて確認したい、といった軽い用途であればスマートフォンで十分でしょう。本格的に一覧を書き出す作業は、パソコンに戻ってからにしてください。
表示される数字は読み方に注意が必要です
ここが本記事でいちばんお伝えしたい部分です。数字そのものは誰が見ても同じですが、意味を取り違えると判断まで狂ってしまいます。

月間平均検索ボリュームは見積もりです
公式ヘルプは、月間検索ボリュームについて「キーワードが 1 か月に獲得する検索数の見積もりを確認できます」と説明しています。実測値ではなく見積もりだと明記されている点が重要です。
したがって、表示された数字を実際の検索回数そのものとして扱うと、その後の判断がずれてしまいます。あくまで規模感を示す目安として受け取ってください。
無料だと幅のある表示になります
広告を配信していない状態では、検索ボリュームが「1,000〜1万」のような幅のある表示になることがあります。細かい数字を知りたい人にとっては、拍子抜けする表示でしょう。
ただし、この幅のままでも実務の判断はできます。方法は後半の章でくわしく取り上げます。
競合性はSEOの難易度ではありません
ここがいちばん誤解されているところです。キーワードの一覧には「競合性: 低・中・高」という列が並びますが、これはSEOで上位を取る難しさを表したものではありません。
Google広告ヘルプ「キーワード プランナーで新しいキーワードを絞り込む」でも、競合はキーワード候補を絞り込むためのフィルタ条件のひとつとして挙げられています。先に見たとおり、このツールの機能には「費用を決める」「新しいキャンペーンを作成する」が含まれており、広告運用のために作られたものです。ここから私たちは、競合性を広告出稿の文脈の指標だと読んでいます。
「競合性: 高」と出たキーワードでも、SEOでは記事が少なく狙いやすい場合があります。逆に「競合性: 低」でも、大手メディアが上位を占めていて手が出ないこともあるのです。
SEOの難易度は、実際に検索して上位10件を見て判断してください。
入札単価から読み取れること
ページ上部には入札単価という数字も並びます。広告主が1回のクリックに対して払ってもよいと考えている金額のことで、これも広告のための数字です。とはいえ、SEOの担当者にとって無意味かというとそうではありません。
単価が高いキーワードは、広告費を払ってでも獲得したい相手がいる言葉だといえます。つまり、申し込みや相談につながりやすい言葉である可能性が高いのです。事業への近さを推し量る補助線として見ると、この数字にも使い道が出てきます。
| 指標 | SEO担当者にとっての使い道 | やらなくてよいこと |
|---|---|---|
| 月間平均検索ボリューム | 需要の桁をつかみ、記事にかける労力を決める | 1桁単位の正確さを求めて調べ直す |
| 競合性 | 広告に出す人の多さを知る補助情報として眺める | SEOの勝ち負けをここで判断する |
| 入札単価 | 事業への近さを推し量る補助線にする | 単価の高さだけでキーワードを選ぶ |
SEOでの使いどころは3つあります
数字の読み方が分かったところで、実際の使いどころを整理しましょう。ここでも操作手順ではなく、何のために開くのかという目的で分けています。

キーワードの候補を広げる
いちばん使うのが、思いつかなかった言葉を拾う用途です。中心となる言葉を入れると、関連する候補がまとめて出てきます。
担当者の頭の中だけで考えると、どうしても社内で使い慣れた言葉に寄ってしまいます。お客様が実際に使う言葉とずれていないかを確かめる意味でも、候補を広げる工程は省かないでください。検索窓に出る候補から広げる方法はサジェストの活用もあわせてご覧ください。
需要の大きさを桁でつかむ
次に使うのが、その言葉にどれくらいの需要があるかの把握です。ここで見るのは正確な数字ではなく、桁だと考えてください。
月に数十回なのか、数百回なのか、数千回なのか。この違いが分かれば、記事1本にどれだけ手をかけるかの判断ができます。数十回の言葉に何日もかけるのは、労力の配分として合いません。
季節や年ごとの動きを見る
月ごとの推移が見られる点も、実務では役に立ちます。年末に伸びる言葉、新年度に伸びる言葉といった動きが分かるからです。
検索が伸びる時期の2〜3か月前に記事を用意しておくと、ちょうど需要の山に間に合います。公開してから検索エンジンに評価されるまでには時間がかかるため、この前倒しは効果が大きいのです。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
数字を優先順位に変えるのが本番です
ここからが本題です。街中文学のライティングチームは、2023年の創業以来、顧客向けの記事を累計1,000本以上納品してきました(2026年7月時点)。その中で毎回必要になるのが、集めた数字を「書く順番」に変える工程でした。

数字を集めただけでは決まりません
キーワードの一覧を書き出す作業そのものは、数分で終わります。数百行のリストが手元にあると、大きな仕事を終えた気持ちになりやすいものです。
けれども、リストは素材であって判断ではありません。どれを先に書くのかを決めない限り、次の一歩は出てこないのです。
狙いやすさと事業への近さで並べる
検索ボリュームの大きい順に書いていくのは、戦略としては弱い進め方になります。ボリュームが大きい言葉ほど競合も強く、労力に見合わない結果になりやすいからです。当社では次の二軸で並べ替えています。
| 軸 | 見るもの | 判断のしかた |
|---|---|---|
| 狙いやすさ | 実際の検索結果の上位10件と、自社サイトの現在地 | 大手が並んでいれば後回し。個人ブログや情報の薄い記事が混じっていれば狙える |
| 事業への近さ | その言葉で調べた人が、相談や申し込みにどれだけ近いか | 「とは」より「費用」「依頼」のほうが近い。入札単価の高さも補助線になる |
二軸で並べ替えると、ボリュームは小さくても事業に直結する言葉が上位に来ることがあります。少ない本数でも成果が出るのは、たいていこの並びを持っているチームです。言葉の背景にある目的の見分け方は検索意図とはを、選定の全体像はSEOキーワード選定のやり方をご覧ください。
範囲表示のままでも決められます
「正確な数字が出ないから判断できない」という声をよく聞きます。けれども、二軸で並べるために必要なのは正確な数字ではありません。
必要なのは、桁の把握と、キーワードどうしの相対比較だけです。「こちらは数千回、あちらは数百回」と分かれば、並べ替えはできてしまいます。正確な数字を求めて調べ物に時間を使うより、桁でざっくり並べて書き始めるほうが、結果的に早く成果へ届くのです。
今泉の視点:ご相談の中で意外と多いのが、正確な検索ボリュームを求めて調査が止まってしまっているケースです。私は、桁が分かった時点で並べ替えに進むようにしています。数字の精度を上げても、書く順番はほとんど変わらないからです。それよりも、上位10件を実際に見て「この面々に混ざれるか」を判断するほうが、順番を大きく動かします。ツールの中で完結させず、検索結果を自分の目で見る。この一手間が、遠回りに見えていちばん早い進め方だと考えています。
表示されない・使えないときの考え方
最後に、うまくいかないときの向き合い方をまとめます。多くは故障ではなく、ツールの仕様によるものです。

検索ボリュームが幅でしか出ないとき
これは不具合ではなく、広告を配信していない状態でよく見られる表示です。設定をあれこれ変えて直そうとしても、たいていは時間を使うだけで終わります。
広告を少額でも配信している期間は細かい数字が見られる、とも言われています。とはいえ、そのために出稿する必要はありません。
キーワードの候補が出てこないとき
入力した言葉が専門的すぎる場合や、そもそも検索されていない場合には、候補がほとんど出ません。新しく登場したサービス名や制度名でも同じことが起こります。
ここで「ツールが壊れている」と考えないでください。まだ言葉として世の中に定着していない、というだけの状態です。
他のツールと数字が合わないとき
別のツールと数字が違っていても、どちらかが間違っているわけではありません。公式が「見積もり」と書いているとおり、集計の前提が違えば結果も変わります。
| 症状 | まず自分に問うこと | 次の一手 |
|---|---|---|
| 数字が幅で表示される | その精度は本当に判断に必要か | 桁で並べ替えて書き始める |
| 候補がほとんど出ない | 入力した言葉は世の中で使われているか | 一段上の一般的な言葉から入り直す |
| 他のツールと数字が違う | どちらが正しいかを決める意味はあるか | 1つのツールに統一して比較する |
大切なのは、複数のツールの数字を混ぜないことです。比べるときは同じツールの中で比べると決めておけば、判断はぶれません。
キーワードプランナーのよくある質問
まとめ
- キーワードプランナーはGoogle広告のツールを借りて使うもの
- 検索ボリュームは実測ではなく見積もり。無料だと幅で表示される
- 競合性は広告側の指標。SEOの難易度とは分けて考える
- 数字は、狙いやすさと事業への近さの二軸で書く順番に変える
キーワードプランナーとは、Google広告が提供しているキーワード調査のツールでした。まず取りかかるなら、主要なキーワードを1つ入れて出てきた候補を書き出し、上位10件を実際に検索して二軸で並べ替えてみてください。候補を出してから並べ替えるところまでは、1回の作業で終えられます。
誰に向けて書くかを先に固めたい場合はペルソナとはもあわせてご覧ください。
キーワード選定から構成、AIによる一次執筆、人による編集、WordPress入稿まで一括で対応します。制作リソースの不足や、記事ごとの品質差にお困りの企業向けサービスです。
