「キーワード出現率は2.1%です」。チェックツールが返したこの一行を前に、直すべきか迷って手が止まる——そんな経験はありませんか。外注のライターさんから「何%にすればいいですか」と聞かれ、とっさに答えられなかったこともあるでしょう。
迷うのには理由があります。この数字は、数え方を決めないと比べられない性質のものだからです。この記事では、調べ方、道具によって数字がずれる理由、「適正◯%」の出どころ、数値の代わりに見る観点の順にたどります。どの言葉を狙うかを決める工程は扱いません。
読み終えたころには、原稿を戻すときに書く一言が「出現率を3%に」から「この見出しの下で主語を名指ししてください」へ変わっているはずです。まずは手元の指示書に、割合を指定した行が残っていないか見るところから始めてみてください。
コンテンツ監査からトピッククラスター設計、KPI・CVR設計まで、検索流入と問い合わせにつながるメディア戦略を整えます。記事は増えたのに成果が伸びない、という企業向けのコンサルティングです。
先に結論:キーワード出現率に正解の数値はありません
まず最初に、結論からお伝えします。Googleは検索セントラルのオフィスアワー(2023年1月)で「Google には最適なキーワード密度という概念はありません」と回答しています(出典: Google 検索セントラル・2023年1月のオフィスアワー。2026年10月確認)。
- Googleは最適な密度の概念を持たないと明言
- 数え方を変えるだけで中央値は22倍動く
- 見るのは割合ではなく言葉が明確かどうか
1つ目は、Googleの立場についてです。担当者は公式の文字起こしのなかで、最適なキーワード密度という概念はないと明確に答えました。この記事の後半で、その原文をそのままお見せします。
2つ目は、数字そのものの頼りなさについてです。出現率は「キーワードが出てきた回数」を「文章全体の量」で割った割合ですが、この割り算の分母と分子には決まった置き方がありません。当社の公開記事44本で試したところ、数え方を変えただけで真ん中の値は20倍以上ひらきました。
3つ目は、では何を見るのかという話になります。Googleの同じ回答には続きがあり、密度は重要ではないけれども、何について書いたページなのかを明確にすることは重要だと述べられていました。つまり比率を調整する作業ではなく、読者が使う言葉できちんと書けているかどうかを点検する作業に置き換えるということです。
ここから先は、お困りの内容に応じて読み進めてください。
| いま困っていること | 読んでいただきたい場所 |
|---|---|
| ツールが出した数字の意味が分からない | 出現率とは何を何で割った数字か |
| 自分のページの数字を調べたい | 自分のページの出現率を調べる方法 |
| 「適正2〜5%」を信じてよいか迷っている | 適正とされる数値の出どころ |
| Googleの見解を原典で確かめたい | Googleが実際に言っていること |
| 実際のデータで確かめたい | 自社記事44本を測った結果 |
| 明日から原稿の見方を変えたい | 数値の代わりに何を見て判断するか |
なお、そもそもどの言葉を狙うかを決める工程については、SEOキーワード選定のやり方をまとめた記事で扱いました。狙う言葉が決まっている前提で、この記事は「その言葉をどう扱うか」に絞ってお話しします。
キーワード出現率とは何を何で割った数字か
キーワード出現率は、狙った言葉の出現回数を本文全体の量で割った割合です。キーワード比率、キーワード含有率、キーワード密度と呼ばれることもありますが、指している数字は同じものになります。ところが実際に手を動かして測ろうとすると、分子も分母もひととおりに決まらないことに気づくでしょう。

出現回数を総単語数で割った割合です
キーワード出現率とは、そのページに含まれる単語のうち、狙ったキーワードがどれだけの割合を占めているかを示した数字です。よく使われる説明の形でいうと、1,000語の本文に狙った言葉が10回出てくれば、出現率は1%になります。20回なら2%、同じ20回でも本文が2,000語に増えれば1%まで下がります。
ここで押さえておきたいのは、出現率が「量」ではなく「割合」だという点でしょう。同じ20回でも、本文が短ければ割合は上がり、長ければ下がります。文章を足しただけで数字が動く性質を持っているわけです。
分母を何にするかでも答えは変わります。同じ原稿でも、総単語数で割るか総文字数で割るかによって、返ってくる数字はそろいません。日本語は1語あたりの文字数が語によって違うため、この2つはかなり離れた値になります。
そして割合である以上、分子と分母をどう置くかで答えが変わります。次の3つは、いずれも「出現率」と呼ばれうるものです。
| 置き方 | 分子 | 分母 |
|---|---|---|
| 語数で按分する | 出現回数 × キーワードの語数 | 本文の総単語数 |
| 1回を1語と数える | 出現回数 | 本文の総単語数 |
| 文字数で数える | 出現回数 × キーワードの文字数 | 本文の総文字数 |
どれが間違いということはありません。ただ、どれを採ったかによって出てくる数字は変わります。ツールが出した数字を見るときは、その道具がどの置き方を採用しているのかまで分からないと、本当は比べられないのです。
キーワード比率・含有率・密度はすべて同じ数字です
調べていると、同じものを指す言葉が何種類も出てきます。結論からお伝えすると、キーワード比率・キーワード含有率・キーワード密度・キーワード出現率・キーワード割合は、同じものを指す言葉として使われています。計算式も同じで、違うのは呼び方だけです。
呼び名が割れているのは、もとの英語が Keyword Density であり、その訳し方が定まらないまま広まった事情によるものとみています。密度と直訳したもの、率という日本語に寄せたもの、含有率や比率という言い方を選んだものが、それぞれ別々に使われ続けてきました。
| 呼び方 | 計算式 | 主に使われる場面 |
|---|---|---|
| キーワード出現率 | 同じ | 日本語のSEO記事・チェックツール |
| キーワード密度 | 同じ | Googleの公開記録・英語の資料 |
| キーワード比率 | 同じ | 検索で使われる言い方 |
| キーワード含有率 | 同じ | 検索で使われる言い方 |
| キーワード割合 | 同じ | 社内の会話・指示書 |
この呼び名の違いは、あとで効いてきます。Googleが公開している記録を探すときに「出現率」で引いても行き当たらず、「密度」で引くと出てくるという場面が実際に起きるからです。Google側の記述を確かめたいときは「密度」で探してください。
回数と頻度は出現率とは別の数字です
出現率とよく混同されるものに、出現回数と出現頻度があります。回数は実際に出てきた数そのもの、出現率は全体に対する割合です。本文の長さが変わると、この2つは連動しなくなります。
たとえば5,000字の記事に狙った言葉が20回出てくるとします。ここに読者の疑問に答える章を足して10,000字にしても、その言葉を新たに書かなければ回数は20回のままです。
けれども割合は半分に下がります。中身をよくしたのに数字は悪化した、という奇妙なことが起きるわけです。
頻度という言葉は、出現率とほぼ同じ意味で使っている解説も多く見かけます。この記事では区別して、同じ語がどれくらいの間隔で出てくるかという意味で使いましょう。
冒頭の3段落に集中して10回並び、そのあと一度も出てこない記事と、全体に散らばって10回出てくる記事では、読んだ印象がまるで違うでしょう。ところが割合で見るかぎり、この2つは同じ数字になります。
当社でも語の数を数えることはあります。ただしその目的は、割合を整えるためではありません。
書き終えた構成に、扱うべき論点が抜けていないかを点検するときだけに限っています。数えること自体が無駄なのではなく、何のために数えるのかが違うということです。
日本語には総単語数の正解がありません
ここが、日本語で出現率を扱うときの一番の落とし穴です。英語は単語がスペースで区切られているので、総単語数は数えれば決まります。ところが日本語は言葉の切れ目が書かれていないため、どこで区切るかを機械が判断しなければなりません。
この区切る処理を形態素解析と呼びます。そして区切り方は、使う道具と辞書の設計によって変わるのです。日本語の解析ツールとして公開されているSudachiの公式説明には、こう書かれていました。
「Sudachi では短い方から A, B, C の3つの分割モードを提供します。」
同じ説明に載っている例を見ると、答えは明らかでしょう。「選挙管理委員会」というまったく同じ7文字が、モードによって次のように変わります。
「A:選挙/管理/委員/会」
「B:選挙/管理/委員会」
「C:選挙管理委員会」
(Sudachi 公式リポジトリ・2026年8月確認)
同じ文字列が4語にも3語にも1語にもなります。総単語数が分母である以上、これは出現率そのものが揺れることを意味するのです。
同じ記事を別のツールに通して違う数字が返ってきたとしても、どちらかが壊れているわけではありません。区切り方の設計が違うだけなのです。
自分のページのキーワード出現率を調べる方法
調べ方はいくつかありますが、どれを選ぶかより、1つに決めて使い続けるほうが大事です。いちばん早いのは無料のチェックツールに調べたいページのURLを入れる方法で、1分ほどで結果が出るでしょう。ただし同じページでも道具によって返ってくる数字は違うため、替えるたびに過去の一覧と比べられなくなります。この節では、道具の使い方と、数字が変わる理由、そして道具の決め方をお伝えします。
チェックツールにページのURLを入れる
いちばん早いのは、無料のチェックツールを使う方法です。調べたいページのURLを入力すると、そのページでよく使われている語と、それぞれの割合が一覧で返ってきます。「キーワード出現率」で検索すると、1ページ目にチェックツールそのものが3件並びます(2026年10月1日・日本・日本語・パソコンでの検索結果)。無料のツールは公開が止まることもあるので、実際に開けたもののうち、ログインが要らないものを1つ選んでください。
ただし入れる前に決めておきたいことが3つあります。ここを決めずに測ると、翌月に自分の数字と比べられなくなります。
| 決めること | 選択肢 | 決め方の例 |
|---|---|---|
| 何を分子に置くか | 並びのままの回数/語をばらした回数 | 並びのままを既定にする |
| 何を分母に置くか | 総単語数/総文字数 | 道具の初期設定に合わせる |
| どの道具で測るか | 1つに固定/その都度選ぶ | 1つに固定する |
3つとも、正しい選び方があるわけではありません。決めた中身よりも、決めたことを覚えておいて次回も同じにするほうが効きます。当社が方針として決めているのは3行目だけで、基準にする道具を1つに固定しています。社内で複数人が測るなら、この3行を指示書に書き写しておくと数字がそろうでしょう。
同じページでも道具によって数字が変わります
同じページを別のツールに通すと、返ってくる数字はそろいません。分子の置き方、分母の置き方、日本語を区切る辞書が道具ごとに違うためです。どれかが壊れているのではなく、設計が違うだけになります。
当社が2026年8月に、このメディアの公開記事44本を6通りの数え方で測ったところ、44本の中央値は0.07%から1.57%まで開き、低いほうと高いほうでおよそ22倍の差がありました。同じ記事、同じキーワードでこれだけ動きます。内訳は後の章の表でご覧いただけます。
もうひとつ知っておきたいのが、0%という表示の読み方です。44本のうち15本は、狙った言葉がその並びのまま本文に1度も出てこないため、この数え方では0%と表示されます。ところが語をばらして数えれば42本で1回以上あり、0%と表示された15本のうち13本は、書かれているのに並びが違うだけでした。ツールが0%と出しても、それは書いていないという意味ではありません。
数字が動く理由が分かると、道具どうしの食い違いに悩む時間がなくなります。次に決めるのは、どの道具を自分の基準にするかです。
道具は1つ決めて動かすのをやめる
当社では、基準にする道具を1つ決めて、そこから動かさないという決め方をしています。選ぶ条件は「毎回使えること」だけです。無料で、ログインが要らず、社内の誰でも同じ手順で開ける。その3つを満たせば、どの道具でも構いません。
- 選ぶ条件は「毎回使えること」だけ
- 替えると先月の一覧と比べられない
- 乗り換えは過去の分を測り直してから
- 2本目は見落としの検知だけに使う
道具を替えたときに起きるのは、精度が上がることではありません。先月つくった一覧と比べられなくなることです。数値そのものに意味が薄い以上、価値があるのは月をまたいで並べたときの動きのほうなので、そこが切れると測る意味が消えます。
どうしても乗り換えたいときは、過去に測った分をまとめて測り直してから切り替えてください。手間はかかりますが、一度やれば並びが戻ります。
2本目の道具を使う場面もあります。ただし答え合わせには使いません。2本の数字が食い違ったとき、どちらが正しいかは決められないからです。2本目は、狙った言葉が本文にまったく入っていない記事を見つけるときだけに限っています。
コンテンツ監査からトピッククラスター設計、KPI・CVR設計まで、検索流入と問い合わせにつながるメディア戦略を整えます。記事は増えたのに成果が伸びない、という企業向けのコンサルティングです。
適正とされる数値の出どころとGoogleの見解
よく見かける「適正2〜5%」に、公式の裏づけはありません。数字そのものも一つに定まっておらず、記事によって2%から7%まで割れています。この節では、出回っている数値の広がりと、Googleが公開している文章そのものを続けてご覧いただきます。
- 適正とされる数値は2%から7%まで分かれています
- その数値の出どころは公式の文書ではありません
- Googleは最適なキーワード密度という概念を持たないと述べています
- 禁止されているのは割合ではなく操作の目的です
- ただし言葉を明示することは大事だと続きます
- 文字数についても同じ構図です

適正とされる数値は2%から7%まで分かれています
当社が2026年8月に、この言葉とその関連語で検索して並んだ11ページを調べたところ、示されていた数値は下が2%、上が7%まで分かれていました。目安として機能する数字なら、ここまで散らばりません。
数値を示していたのは11ページのうち8ページで、その内訳が次の表です。
| 示されていた数値 | 件数 | 添えられていた言い方 |
|---|---|---|
| 2〜3% | 1件 | 一般的には推奨されることが多い |
| 2〜5% | 1件 | 多くのSEOメディアやツールでは適正範囲とされている |
| 3〜5% | 2件 | 読みやすい文章を観察した結果 |
| 3〜7% | 1件 | 憶測として紹介し、筆者自身は否定 |
| 4〜6% | 3件 | 目安・多くのSEO専門家は |
最も多かったのは4〜6%の3件で、数値を挙げた8件の過半数にも届きません。
ここで押さえておきたいのは、幅の広さそのものよりも意味のほうでしょう。仮に自分の記事が3%だったとすると、ある目安では適正で、別の目安では不足していることになります。基準として使えるものなら、こうはならないはずです。
数値を採用する前に、その数字が誰の言葉なのかを確かめてください。出どころをたどってから使うという姿勢そのものは、検索ボリュームの見方をまとめた記事でも触れました。
その数値の出どころは公式の文書ではありません
同じ11ページで数値に添えられていた根拠は、伝聞・各社の自社調査・読みやすさの観察・主語のない言い回しの4種類でした。Googleの公式文書を裏づけとして引いたものは、そのなかに含まれていません。
実際に書かれていた根拠を並べると、次のようになります。
- 多くのSEO専門家は、という伝聞
- 上位表示記事を分析した、という自社調査
- 読みやすい文章を観察した結果
- 一般的には、という主語のない書き方
当社が2026年8月に見た11ページのうち4件はGoogle公式に言及していましたが、その引用箇所は、キーワードの詰め込みがスパムにあたるという説明か、文脈に合った有用なコンテンツを作るようにという呼びかけのどちらかでした。数値そのものの裏づけとして引かれてはいません。
もうひとつ見落とせないのが、書き手側の姿勢です。数値を挙げた8件のうち3件は、同じページのなかで自らその数値に留保をつけていました。俗説の範囲を出ないという書き方、Googleが公式に推奨している数値ではないという明記、SEO業者の憶測であって公式見解ではないという言い切りの3通りです。
とりわけ最後の1件は、3〜7%という数値をSEO業者の憶測として紹介したうえで、筆者自身はその考え方を否定していました。つまり少なくともこの3件は、その数値を確かな基準として提示してはいません。それでも読み手の側には、数字だけが基準として残ります。
これは誰かを責めたい話ではありません。根拠の示されない数字がここまで広く共有されている状況そのものが、この数字の性質を表しているとみています。
Googleは最適なキーワード密度という概念を持たないと述べています
ここからは、伝聞ではなくGoogleが公開している文章を見ていきます。1つだけ先にお断りしておくと、当社が確認した範囲では、Googleが使っている言葉は「キーワード密度」であって「出現率」ではありません。前の節で整理したとおり同じものを指しますので、以下は原文の表記のまま引用します。
Googleは検索セントラルというサイトで、担当者が寄せられた質問に答える回の記録を文字起こしとして公開しています。2023年1月の回に、まさにこの質問が取り上げられていました。見出しは「Google はキーワード密度を使用しますか?」です。
「いいえ。Google には最適なキーワード密度という概念はありません。」
(Google 検索セントラル・2023年1月のオフィスアワーより。2026年10月確認)
回答はここから続きます。Googleのシステムは年月をかけて、キーワードがまったく書かれていなくてもそのページが何についてのものかを認識できるようになった、と説明されていました。これは「書かなくてよい」という意味ではなく、認識のしくみについての話です。
注意していただきたいのは、これが「◯%は多すぎる」という話ではないという点でしょう。否定されているのは特定の数値ではなく、最適な密度という考え方そのものになります。ですから「では何%なら安全なのか」という問いは、この回答の前では立ちません。
禁止されているのは割合ではなく操作の目的です
では、詰め込みすぎたときに何が起きるのでしょうか。Googleはスパムに関するポリシーという文書で、やってはいけないことを名指しで挙げています。
「キーワードの乱用とは、Google 検索結果のランキングを操作する目的で、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことです。」
例として挙げられているものの1つが「同じ単語や語句を不自然なほど繰り返すこと」でした。
(Google 検索セントラル・スパムに関するポリシーより。2026年10月確認)
読み落としやすいのは、線が引かれている場所です。問題にされているのは割合の大きさではなく、「ランキングを操作する目的で」という書き手の意図のほうになります。このポリシーに、上限となる割合や回数は書かれていません。
| このページに書かれていること | このページに書かれていないこと |
|---|---|
| ランキングを操作する目的で詰め込むこと | 上限となる割合や回数 |
| 不自然なほど繰り返すこと | 「密度」という語そのもの |
| 関連性のない場所にキーワードを置くこと | パーセントを表す数値基準 |
読んで不自然かどうかという、人の感覚に近いところで線が引かれているわけです。数字を下げる作業ではなく、読み返して引っかかる箇所を直す作業に置き換えてください。
なお、この文脈でよく使われる「ペナルティ」は、Googleが主に使う言い方では「手動による対策」にあたります。何が起きるのか、どう確かめるのかはSEOのペナルティについてまとめた記事で整理しました。
ただし言葉を明示することは大事だと続きます
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。先ほどの回答には続きがあり、後半にこう書かれていました。
「キーワード密度は重要ではありませんが、明確にすることは重要です。」
(出典は前掲の Google 検索セントラル・2023年1月のオフィスアワーと同じ回答です。2026年10月確認)
回答のなかでは、住宅を塗装するビジネスなら「そのように言えばいいのです。」、塗料を販売するビジネスなら「そのように言いましょう。」という例まで挙げられていました。
ページが何を提供しているのかを、検索エンジンの推測にだけ任せてはいけないという趣旨です。
密度は重要ではないという前半だけを取り出すと、この後半が落ちてしまいます。Googleが言っているのは、割合を調整する必要はないが、何について書いたページなのかは書き手が明示せよという二段構えです。この2つはセットで受け取る必要があるでしょう。
言い換えると、狙った言葉を減らせばよいという話でもありません。Googleはタイトルリンクの公式ドキュメントで、ページの題名を書くHTMLの部分(title 要素)について「具体的なキーワードをいくつか含めると効果的な場合もありますが、同じ語句を何度も繰り返しても無意味なだけです」と書いています。増やす方向に意味がないというだけで、置くこと自体が避けられているわけではないのです。
文字数についても同じ構図です
Googleが数値の基準を持っているという思い込みは、出現率にかぎった話ではありません。「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」という公式ページには、自分のサイトを点検するための質問リストが載っています。そのなかの1つがこちらです。
「Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)。」
(Google 検索セントラル・有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成より。2026年10月確認)
これは文字数についての記述であって、出現率について書かれたものではありません。ただ、構図はよく似ています。どこかで聞いた数値に合わせて書いていないかという問いかけであり、括弧のなかでその設定の不在をGoogle自身が打ち消しているわけです。
この一文が置かれているのは、避けるべき書き方を集めた箇所になります。数値に合わせて書くという行為そのものが、直すべき兆候として並べられています。出現率の話をここに重ねると、追いかけていた数字の位置づけが見えてくるでしょう。
文字数の目安も同じ構図で、SEO記事の文字数をまとめた記事では自社239本の実測から決め方を整理しています。
自社記事44本を測って分かった数字の動き方
自社の記事で確かめても同じで、同じ44本・同じキーワードなのに、数え方を変えるだけで真ん中の値は22倍動きました。他のページとGoogleの文書に続いて、最後は当社が運営するこのメディアの公開記事44本を、6通りの数え方で測った結果をお見せします。

数え方を変えると中央値が22倍動きました
当社が2026年8月9日に、このメディアの公開記事44本を形態素解析ツールのMeCab(辞書はipadic)で6通りに数え直したところ、真ん中の値は0.07%から1.57%まで開きました。低いほうと高いほうで、およそ22倍のひらきがあります。
6通りの中央値を並べたものが次の表です。表の「並びのまま数える」は検索語がその順番どおり出てきた回数、「語をばらして数える」は検索語を構成する語のうち最も少なかった回数を指します。
| 分子の数え方 | 分母と重みの置き方 | 44本すべての中央値 |
|---|---|---|
| 並びのまま数える | 1回を1語として総単語数で割る | 0.07% |
| 並びのまま数える | 語数で按分して総単語数で割る | 0.20% |
| 並びのまま数える | 文字数で割る | 0.36% |
| 語をばらして数える | 1回を1語として総単語数で割る | 0.30% |
| 語をばらして数える | 語数で按分して総単語数で割る | 0.70% |
| 語をばらして数える | 文字数で割る | 1.57% |
同じ44本、同じキーワードを測っているのに、真ん中の値は0.07%から1.57%まで動きました。道具を替えると数字が変わるという話の中身は、この表がそのまま説明しています。
低いほうの数字は、次で述べる「並びのまま数えると0回になる記事」に引っ張られています。その15本を除き、残る29本だけで6通りをそろえて計算し直しても、0.19%から1.79%まで、9倍以上の幅が残りました。
もうひとつ気づくことがあるでしょう。どの数え方をとっても、中央値は前の節で見た「適正2〜5%」に届いていません。目安に合わせようとすれば、少なくとも半分の記事を書き直すことになります。
検索語がそのまま出てこない記事が15本ありました
測っていて手が止まったのが、この結果でした。44本のうち15本は、狙った検索語がその並びのまま本文に1度も出てきません。この数え方をとる道具にかければ、出現率は0%と表示されます。
主な理由は、検索語と自然な日本語の文がずれることにあるとみています。たとえば「SEOキーワード選定」という言葉を狙っていても、本文では「SEOキーワードの選定」と書くほうが読みやすいでしょう。ところが「の」が1文字挟まるだけで、機械は別の文字列として扱うのです。
実際、検索語を構成する語をばらして数え直すと、44本のうち42本で1回以上ありました。0%と判定された15本のうち13本は、言葉としては書かれているのに、並びが違うという理由だけで0%になっていたことになります。
ここで気をつけたいのは、0%という表示の意味です。この0%は「その言葉について書いていない」という意味ではありません。ツールの数字を根拠に加筆を判断すると、すでに書いてある話をもう一度書くことになりかねません。
平均順位が上位の5本のうち3本は出現率0%でした
では、出現率が高い記事のほうが検索で上に出ているのでしょうか。当社が2026年8月9日に、Google Search Consoleの直近90日(2026年5月9日〜8月6日)で表示回数が10回以上だった自社15本を平均掲載順位の順に並べたところ、上位5本のうち3本は、狙った言葉がその並びのまま本文に出てきませんでした。
次の表は、その15本のうち上位6本と最下位の1本を抜き出したものです。
| 平均掲載順位 | 並びのまま数え、語数で按分した出現率 | 同じ数え方での出現回数 |
|---|---|---|
| 8.0位 | 0.43% | 6回 |
| 11.9位 | 0.00% | 0回 |
| 22.0位 | 0.00% | 0回 |
| 26.8位 | 1.53% | 27回 |
| 28.2位 | 0.00% | 0回 |
| 31.9位 | 2.72% | 63回 |
| 81.8位(15本中の最下位) | 1.57% | 65回 |
表の上から3本のうち2本は出現率0%です。いっぽう、この15本のなかで出現回数が最も多かった65回の記事は、いちばん低い順位でした。
出現回数と平均掲載順位の順位相関は、同じ回数の記事を平均順位で扱ったうえでプラス0.45でした。出現率で計算するとプラス0.21からプラス0.40で、いずれも同じ向きです。
これは回数が多い記事ほど順位が下だった側に傾いていることを示します。少なくとも、多く入れるほど上がるという並びにはなっていません。
この15本で言えることと言えないこと
ここは慎重にお伝えします。15本という数で、出現率を上げると順位が下がると結論づけることはできません。記事のテーマも競合の強さも公開時期もばらばらですし、順位を動かす要素はほかにいくらでもあります。
この実測から言えるのは、次の1点だけです。
当メディアの記事を平均掲載順位の順に並べたかぎりでは、出現率が高い記事ほど上位にいるという並びにはならなかった。むしろ上位のほうに、狙った言葉がその並びで1度も出てこない記事が複数あった。
言えるのはここまでです。少なくともこの15本では、出現率を上げれば順位が上がると読める並びにはなっていませんでした。
数字を追いかけていた時間があるなら、その時間を別のところに使ったほうがよいのではないか。次の節では、代わりに何を見ればよいのかをお伝えしましょう。
今泉の視点:当社が記事を公開する前に通している機械チェックには、出現率にあたる項目が1つも入っていません。
主に見ているのは、本文の長さ、見出しの構造、箇条書きの1項目が長すぎないか、同じ語尾が3回続いていないか、使わないと決めた表現が混ざっていないか、といったところです。作ったのは私ですから、出現率の項目を入れようと思えば入れられました。
それでも入れていないのは、数字が表示された瞬間に、その数字を直す作業が始まってしまうからです。直すべきは割合ではなく伝わり方のほうだと考えているので、最初から数字を出さないことにしました。
数値の代わりに何を見て判断するか
原稿の可否は、4つの問いに読んで答える形で決められます。数値目標を外すと何を基準にすればよいか分からなくなりますが、いずれも数えるのではなく、読んで確かめる形の問いです。最後に、外注や社内のライターへ渡す指示の書き換え方までまとめます。
- 見出しと本文で主語がずれていないか
- 同じ言い回しが続けて出てきていないか
- 言い換えに逃げて曖昧になっていないか
- 外注に渡す指示を数値から言葉に変える
- AIの回答は何を答えているか
- 数値の目安に出どころが無いのは出現率だけではありません

見出しと本文で主語がずれていないか
1つ目の問いは、見出しで名指しした言葉が、その下の本文でも話の中心に置かれているかどうかです。原稿を読んでいて手応えが薄いとき、たいていここがずれています。
たとえば見出しで費用の話をすると書いておきながら、本文が制作の進め方の説明で終わっている、といった具合です。書いた本人は続きのつもりでも、その節だけを読んだ人には別の話に見えます。読み手にとっての節の主語が、見出しと合っていないわけです。
この点検には、共起語という考え方が役に立ちます。上位のページが同じテーマを書くときに揃って出てくる語のことで、当社ではこれを本文に入れる語としてではなく、書き終えたあとの点検の道具として使っています。
出てくるはずの言葉が出てこないなら、扱ったつもりで扱えていない論点があるという合図になるからです。詳しい考え方は共起語の使い方をまとめた記事にまとめました。
そもそも検索意図から書き出す手順そのものを見直したいときは、SEOライティングの進め方をまとめた記事が入口になります。
同じ言い回しが続けて出てきていないか
2つ目は、繰り返しの見つけ方です。Googleが線を引いているのは「不自然なほど繰り返すこと」でした。ではどこからが不自然なのかというと、割合ではなく同じ段落のなかで、同じ言い回しが役割を変えずに出てくるかどうかで判断できます。
役割を変えずに、という部分が肝になります。1つの段落で狙った言葉が3回出てきても、1回目が話題の提示、2回目が具体例、3回目が結論であれば、読んでいて引っかかりません。ところが同じ意味で3回並んでいると、読み手はそこで止まります。
直し方は削ることだけではありません。2回目を指示語に変える、3回目を具体的な言い方に置き換える、といった手当てで解消することが多いでしょう。回数そのものを減らそうとすると、今度は何の話か分からない文章になってしまいます。
言い換えに逃げて曖昧になっていないか
3つ目は、2つ目とちょうど逆向きの問いです。繰り返しを避けようとするあまり、遠回しな言い方ばかりになっていないかを見ます。
Googleの回答が二段構えだったことを思い出してください。密度は重要ではないけれども、明確にすることは重要だと述べられていました。同じ言葉を避けた結果として何の話か分からなくなるのは、詰め込みとは別の失敗です。
実務では、記事の冒頭200字を読み返す方法をよく使います。ここだけを読んで、何についてのページか、誰に向けたものかが分かるかどうかを見るのです。分からなければ、狙った言葉を足すというより、名指しの一文を1つ置き直すほうが早く直ります。
- 見出しの言葉が本文でも主語になっているか
- 同じ段落で同じ言い回しが役割を変えず並ぶか
- 繰り返しを避けて遠回しになっていないか
- 冒頭200字で何のページか分かるか
4つとも、数えずに答えられるものです。ツールを開かなくても、原稿を1度読み通せば判断がつく形にしてあります。
外注に渡す指示を数値から言葉に変える
最後は、人に頼むときの言い方です。数値の指示がなくなると、何をどう伝えればよいのか迷われる方もいらっしゃるでしょう。当社ではキーワードを置く場所だけを指定し、量は指定しないという形をとっています。
置く場所とは、タイトル、記事の冒頭、各見出しといった、読み手が最初に目を通すところです。ここが揃っていれば、本文中の回数はテーマについて素直に書いた結果として決まります。逆に本文の回数を指定してしまうと、書き手はその数を満たすために不自然な一文を足すことになるでしょう。
よくある数値の指示を、置き換えた形にしたものが次の表です。そのまま指示書に転記してお使いいただけます。
| よくある数値の指示 | 置き換えた言い方 |
|---|---|
| 出現率を3%以上にしてください | 各見出しの最初の段落で、その節が何の話なのかを名指ししてください |
| キーワードを20回以上入れてください | タイトルと冒頭、それに各見出しに、狙った言葉かその言い換えを置いてください |
| 出現率が高すぎるので減らしてください | 同じ段落で同じ意味のまま2回以上出ている箇所を、指示語か具体的な言い方に変えてください |
| 共起語を10個以上入れてください | 書き終えたあとに、扱えていない論点がないかの点検に使ってください |
言葉をどこに置くかという考え方そのものは、SEOキーワードの入れ方をまとめた記事で扱っています。あわせてお読みいただくと、指示書を書き直すときの材料が揃うはずです。
AIの回答は何を答えているか
検索結果の上に出るAIの回答も、数値を追わない側に立っています。当社が2026年10月1日に、日本・日本語・パソコンの条件で「キーワード出現率」の検索結果を1度取得したところ、AIによる概要は「出現率自体の重要性は低い」「現在は数値を合わせる必要はありません」と述べていました。かつては3%から7%程度が良いと言われた、という但し書きも添えられています。
あわせて分かったのは、AIによる概要が挙げた参照元8件と、同じ検索の自然検索1ページ目9件が、まったく別の顔ぶれだったことです。1つの検索語を1度取得しただけの結果なので、ほかの言葉にそのまま当てはまるとは限りません。それでもこの言葉については、数値を合わせにいく作業の優先度は低いと判断してよさそうです。
数値の目安に出どころが無いのは出現率だけではありません
出どころを確かめるという見方は、出現率の外でも使えます。当社が2026年9月に「記事タイトルの付け方」で上位にあった5記事を見たところ、示されていたタイトルの文字数は20字から43字まで7通りに分かれ、どれも外部の出典が添えられていませんでした。出現率とまったく同じ構図です。
Googleの公式文書では、ページの題名を書くHTMLの部分(title 要素)について「不必要に長いものや無駄な情報が含まれるのを避けてください」と書かれているだけで、文字数もピクセル数も数値の指定は置かれていません(出典:Google 検索セントラル・Google 検索結果のタイトルリンク(見出し)の変更。2026年10月確認)。
数値の目安に出会ったら、まず出どころをたどってみてください。たどれない数字は、社内の基準に据えないほうが安全です。タイトルの文字数については、記事タイトルの付け方をまとめた記事で同じ「出どころ」の話を扱いました。
キーワード出現率についてよくあるご質問
ご相談の場で実際によくいただく質問を4つ選びました。
まとめ
キーワード出現率に、追いかけるべき正解の数値はありません。Googleは最適なキーワード密度という概念を持たないと述べています。
よく見かける「適正◯%」は2%から7%まで分かれていて、公式の文書に根拠がありません。加えてこの数字は、数え方を変えるだけで大きく動きます。
- Googleは最適な密度の概念を持たないと明言
- 「適正◯%」の出どころは公式文書ではない
- 自社44本では数え方だけで中央値が22倍
調べたいときは、無料のチェックツールにURLか本文を入れてください。数字そのものより、道具を1つに決めて動かさないことのほうが効きます。
次にやっていただきたいのは1つだけです。手元の指示書やレビューの観点から「出現率◯%」という行を消し、この記事の対応表にある言い方へ置き換えてみてください。それだけで、原稿の見方が数える作業から読む作業に戻ります。
自社の記事で何から手をつけるべきか迷われている場合は、当社でも記事の設計から運用までお手伝いしています。お気軽にご相談ください。
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